さがみはら宇宙の日 「金星とあかつき」 メモ
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さがみはら宇宙の日 「金星とあかつき」 メモ

2017-01-15 19:00




     これまでに何度か行っている、さがみはら宇宙の日と題して、JAXAのお向かいにある相模原市立博物館で行われる宇宙講演会。はやぶさ2関係については数回行っているのだが、あかつき関係については私ははじめて。
     講師はあかつきの軌道再突入に成功した頃、よくニュースに出演されていた軌道計算担当の広瀬史子(ちかこ)さんと、JAXAの広報担当の大川拓也さん。

    どちらがどなたかは書かなくてもわかりますね。


     子供さん相手の宇宙教室というものを兼ねているようで、会場には小中学生、あるいは就学前に見える年代のお子さんと、保護者の方も多くいらしていてちょっとはやぶさ2の時とは異なる。会場の椅子は180席用意されていたそうで、開演15分ぐらいに後ろを見たら後方にはまだちょっと余裕がある感じだったが、始まったらほぼ満員近くなったみたい。私は比較的前の方に座ったのでちゃんと観察していませんが。

     約2時間の講演は、大体5つのパートに分かれていて
    1.大川拓也さんによる比較的初心者向けの宇宙教室。
    2.広瀬史子さんによるご自身とJAXAとのかかわりの話。
    3.広瀬史子さんによるあかつきと金星の話(20分ほどのビデオ上映含む)。
    4.子供たちに演壇に出てもらっての金星の気圧体験実験。
    5.Q&A
     という感じ。

     まず最初の宇宙教室は、地元の人が撮影したらしい金星、月、火星の映像を紹介した後太陽系の惑星の大きさ比較図を大川さんが示して、会場の子供にそれぞれの名前を言ってもらって金星と地球はほぼ同じ大きさです、などということを示したあとに子供の頭くらいの大きさの青い球と黄色い球を大川さんが取り出して、それに白い紙だったか綿だったかよくわからないかったけどそんなようなものを子供に貼り付けてもらって、これが雲です、と地球と金星の雲の厚みが違いますよ、というものを実感してもらう。

     そして各惑星の自転の速さなんかも紹介して、金星の自転速度は極端に遅いこと、だけど地表にはものすごいスーパーローテーションの風が吹いている事、金星の大気は地球の空気と違って硫酸とかでできていて重いので気圧も高く、金星には海もなく大気も地表もものすごく暑くて熱い、というようなお馴染のことを説明。またどうしてそうなるかわかっていないこともたくさんあるのでたくさん写真をとって観測しないといけない、そのためにあかつきが金星に出かけた、という流れで広瀬さんにバトンタッチ。

     広瀬さんは、自分のJAXAとの関わりや、何故JAXAに入ろうと思ったか、などということを子供さん向けであることもおそらく意識されながら話し、JAXA職員の半数は宇宙が好きで入ってくるけど残り半分は宇宙が好きかと言うと必ずしもそうではなく、技術的なこと、例えば電源とか電池とかアンテナとかに興味を持って、そうした技術を学んでいた結果としてJAXAで働くことになった、というような紹介をし、ご自身は宇宙好きの半分の方で、転機となったのは高校一年の時に将来自分がなりたい職業を調べる、みたいな課題が出たときにいろいろ調べ、NASAのようなところにも手紙を出して、ある方から英文の手紙をもらったりしたことからという。学生時代には好奇心旺盛で毎年のようにロサンゼルスやイギリスのエジンバラ、オランダやアレクサンドリア?など外国にホームステイや国際交流に出かけたり、帆船に乗船して旗や帆を操作したり、そこで楽しかったり自分の英語力の不足を痛感してへこんだりして就職までに英語に堪能になるぞ、と誓ったりして、ちょうど日韓サッカーワールドカップがあったのでボランティアとして働いたりして英語と数学と物理は特に勉強してJAXAに入り、



    こんなようなことをして現在に至るというようなお話だった。

     国際宇宙交流プログラムは毎年募集している筈なので、いろいろやってみたい若い人は調べて応募してみては、と思う。自分が興味あって挑戦出来ることはなるべくやった方がいいんだろうと思うし。
     今年度はこんな感じだったらしい。
    http://resemom.jp/article/2016/03/28/30567.html
     東京オリンピックのボランティアはいろいろ物議をかもしているけど、自分の役に立てられたらその方が得かもしれない。私は能力的に無理だけど。
     
    そしてあかつきの最初の軌道突入失敗と、その後の再突入成功の話については、関連する動画で紹介された。



    ある人にここで見れると教えていただいたので参考に。
    https://www.youtube.com/watch?v=3eplP-lsA8Y&sns=tw
     
     あかつきは9回、予定よりも太陽に接近することになり、その熱に耐えねばならなかったこと(特に燃料注入口の部分が溶けて燃料が漏れたり、半田付けした部分が溶けたりしないかが心配されたらしい)、想定された4.5年程度の設計寿命を大きく超えて運用しなければならなかったことなどが説明の中で印象に残っている。
     現在も順調に活躍してくれているが、今元気に働いていてくれること自体がものすごく奇跡的なことなんだとあらためて感じる。最後まで走りきってほしい。

     あかつきの送ってくる写真についてはざっと紹介されたが、あまり突っ込んだ説明ではなく、これらの写真が詳しく解析されてからのことになるのだろう。東西方向だけではなく、南北方向への風の流れがあるらしいこと、それには金星の山脈が関係しているらしいが、高さ数キロの山脈が何故何キロか忘れたけど高空まで影響を及ぼすのとかの解明はまだまだこれかららしい。私としては雷カメラの観測結果に興味を持っております。






     そして実験コーナー。金星の気圧は90気圧なんですよ、ということが何度も出てくるが、では90気圧になるとどうなるの?ということを実験してみましょう、ということで、運のいいお子さんが5人前に出て、スチロール?製の紙コップみたいなものに好きな絵を描く。

     このコップを水中に沈めて、さらに手動ポンプみたいので水を送り込んで水圧を高め、コップがどうなるか見てみましょう、という話だがこれけっこうたいへん。




     ボケボケだけどこれが実験器具。左がポンプで右が水槽みたいの。水槽の材質はわからないけどガラスではなくて水族館の水槽に使われているようなアクリルとかかな?上から鉄っぽい蓋をして、何箇所もレンチで止める(その作業を水がこぼれて被害を受けたりしながらかなり広瀬さんが自らやっている)。



     ポンプは子供さんが操作するのだが、はっきり記録しなかったけど20~30気圧くらいは子供の力でも持っていけるみたい。するとコップがスっと縮んで小さくなるのが明らかにわかる。一瞬で縮む感じ。なのでポンプを操作している子供はその瞬間を見れなかったりする。


     子供だけで90気圧まで持って行くことは困難なようで、たいていは広瀬さんがポンプ操作を子供からバトンタッチして90気圧まで持っていく。後のほうではレンチみたいので締めた蓋が閉めすぎて取れなくなったりして苦労されていた。

     圧を緩めると、コップはある程度まで元の大きさに戻ろうとするが、完全には戻らない。
    絵を描いた子供が5人いるので、同じことを繰り返す。途中2個一緒に入れたり、ピンポン球を一緒に入れたりもした。ピンポン球は10気圧くらいで破裂したと思う。

     ちょっと後ろの方にいる人には見えづらいようになってしまったが、子供は優先的に前に出てよいことになっていた。できれば全員に見えるような会場だとよかったが、子供はみんな見れたはずなので良しとしよう。直接見た経験は貴重だと思う。
     あとは万一の事故対策はちょっと弱かった気がする。小学校の校庭なんかでやるともう少し距離をとって安全にできそうだが、会場としてはあれがせいいっぱいかな。

     Q&Aでは、物理が高校時代嫌いだったという広瀬さんに今はどうですか?という質問があり、「今もあまり好きではない」という回答に笑いが出ていたりしました。
     あとは「宇宙に果てはありますか?」とか「何故金星に行ったのですか?」などと質問が出てました。質問者は子供に限っていたようなので、ちょっと子供電話相談室みたいになってました。

     まあそんな感じでした。参加した子供たちの中から、未来のすごい人が出ることを願います。広瀬さんはプロジェクターやパソコン(バイオだった)のセッティングや実験器具の操作もかなりご自分でやられていて、たいへんだったと感じます。お疲れさまでしたと申し上げたく思います。


     

     

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