「ことばの研究室(日本放送協会編)Ⅰ-4「音節の組立」」メモ
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「ことばの研究室(日本放送協会編)Ⅰ-4「音節の組立」」メモ

2017-06-18 19:00
    ・今回の講師は五十嵐新次郎という人。本の中では英文学者、音声学者、早大教育学部助教授とある。検索すると
     早稲田大学高等師範部を卒業後、日本交通公社、国際文化振興会勤務を経て日本放送協会に入局した。
     日本放送協会では海外放送課に勤めた。その後、1957年に早稲田大学教育学部英語英文学科教授に就任し、音声学などを教えた。
     教員としての職務の傍ら、『百万人の英語』など、ラジオ、テレビの英語講座を担当し、その容姿から「ヒゲの五十嵐」として親しまれた。
     とある。
     
      一つ一つの音が組み合わさって音節を作り出していく、とある。「音節」の定義は特に書かれていないので今調べると

    ①ある言語で,通常一まとまりの音として意識され,発音される単位。日本語ではほぼ仮名一字が一音節にあたる。シラブル。
    ②学問的レベルで論じられる,純粋に音声学的次元における一かたまりの音連続。音声学的音節。(大辞林)

     音節(おんせつ)またはシラブル(英: syllable)は、連続する言語音を区切る分節単位の一種である。典型的には、1個の母音を中心に、その母音単独で、あるいはその母音の前後に1個または複数個の子音を伴って構成する音声(群)で、音声の聞こえの一種のまとまりをいう。(ウィキペディア)
     などと書いてある。また音節を区別する要素として「長さ」「高さ」「強さ」というものがあるという。個人的には高さも強さも日本人はあまり意識しないで話していて、英語を学んで、あるいは関西と関東の違いを知ってはじめてアクセントというものを意識したような気がする。その場合も長さも強さもごちゃ混ぜにしているような。私の場合ですが。

     日本語の音節というのは行儀よくて、子音、母音、子音、母音と並び、最後は母音で終わるのが普通。「ミクさん」みたいに「ん」で終わることも多く、「ん」は母音ではないわけだけどこれは母音的要素を多分に持った子音だそうで、これを考えても母音で終わると言ってさしつかえない様子。
     例外的に「行きます」yukimas みたいな感じで最後の「u」が無くなってsで終わる、みたいのがあるけど全体的には子音、母音、子音、母音と行儀なく並ぶ。

     外国語には同じような母音で終わるローマ字系というものとそうではないものがあって、
    前者のフランス語とかスペイン語とかポルトガル語とかの発音は日本人になじみやすいけど
    英語なんかはそうではなくて子音で終わったり子音+子音の組み合わせが多い言語は発音が下手になってしまうとか。
     
     司馬遼太郎さんも「文学から見た日本歴史」という講演で同じようなことを話されていたと記憶している。司馬さんの場合はそれを自分が韓国語に挫折した理由としてあげていた。

     音が二つ並ぶとお互いに影響を及ぼして、単独に発音する時と異なる音になることもあるという。

     無声化というものがあって、例えば「人」の発音はHITO ではなくHTO、と最初の母音の
    I を省略して発音するのが普通だとか。関西弁だと必ずしもそうではないとも。

     http://www.venusinfurbroadway.com/accent  にルールみたいのが書いてあって 
    基本的には「き」「く」「し」「す」「ち」「つ」「ひ」「ふ」「ぴ」「ぷ」が、無声化する音です。この音の後に「カ」「サ」「タ」「ハ」「パ」行が来た場合、もしくは文末に来た場合に無声化します。
     と書いてある。でも普段そんなこと意識して喋ってないな。

     ハヒフヘホの音は、東京の下町だと「ヒ」が「シ」になったり九州だと「センセイ」が
    「シェンシェイ」になったり変化が起きやすいとも。
    らぶさんが「オシャレ」を「オサレ」言うのもこの系統か。

     この母音が発音時に省略されるか、ということと、もともとの単語が母音で終わるか子音で終わるか、というのが一緒くたになって、英単語を無理やりカタカナにしたときに全然別物のような発音になってしまう。音節数も違ってしまう、というのが普通だという。

     日本人は例えば「present」という単語を「プレゼント」、「tent」という単語を「テント」のように、英語だと最後が「t」で終わるのを「to」とオーの音をつけて発音してしまう。

     また「Jingle bells」というのは英語では三音節だが、日本語では「ジ・ン・グ・ル・ベ・ル・ス」と7音節になるとも。なので英語の歌なんかを日本人が歌おうとすると、彼らが3音節で歌っているところに7音節納めようとするので非常に余裕がなく窮屈な歌い方になってしまう。

    みたいなことが書いてあって、英語の音節数とカタカナ化した日本語の音節数が大きく異なる例として

    astringennt(3音節)・・・ア・ス・ト・リ・ン・ゼ・ン・ト(8音節)
    stream(1音節)・・・ス・ト・リ・ー・ム(5音節)
    screen(1音節)・・・ス・ク・リ・ー・ン(5音節)
    spring(1音節)・・・ス・プ・リ・ン・グ(5音節)
    cleaning(2音節)・・・ク・リ・ー・ニ・ン・グ(6音節)
    microphone(3音節)・・・マ・イ・ク・ロ・ホ・ン(6音節)
     などをあげている。

     一方で英語とカタカナ化した日本語で音節数が一致する例もあって、

    Canada(3音節)・・・カ・ナ・ダ(3音節)
    America(4音節)・・・ア・メ・リ・カ(4音節)
    他にマカロニ、コロラドなども一致するという。だがこれらは少数派らしい。

     英語ではstr とかscr みたいに子音がいくつも重なって音節的にたたみこまれてしまうことが多いが、日本語では母音・子音・母音・子音・・・と間に母音が必ず入るので音節的に必ずわかれる。そのへんが各言語の特徴であり、発音上の違いにもなっているみたい。
     
     日本語はアクセントのある音とない音が並んでいてもアクセントのない方の音が聞こえなくなることはないのだが、英語では2つ以上の音節があると、アクセントの強い方の音節がより強く鮮明に、弱い方の音節がより弱く不鮮明に発音されるとも。
     なので日本人の話す英語は彼らからは単調に聞こえ、彼らが話す日本語は誇張した発音に聞こえるとも。

     書いてあるわけではないけど、日本人はアクセントというと雨と飴みたいに前後の音節の高さ関係に重点を置くけど、英米人はアクセントというと「ア」「メ」どちらを強く発音するかで、「ア」を強くするとアアメ、「メ」を強くするとァメエ、みたいに選んだ方はより強く鮮明に、選ばれなかった方はより小さく弱くあいまいに発音されちゃうのかもしれないな。
     日本人は全音節均等に聞き取ろうとするからヒヤリングしきれないけど、あちらの人は強く発音された部分を聞き取るだけで単語を特定できているのかなあ。
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