映画「東京喰種(トーキョーグール)」メモ(ややネタバレ)
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映画「東京喰種(トーキョーグール)」メモ(ややネタバレ)

2017-08-02 19:00
    公式HP
    http://tokyoghoul.jp/

     ベストセラー漫画でアニメ化もされている作品の実写化。
     主演女優がいろいろ話題になってしまったのでうまく宣伝ができなくなったりして不憫な作品。あまり期待しないで見に行ったけど結構面白かった。
     吐いたりするシーンを真面目にやりすぎているのでキチャナイなとかモッタイナイな、とか思ったりもするんだけど。ああいうのは無理に見せなくても。

     デビルマンや寄生獣と同じ系統の作品で、人間には人間を食べる天敵がいて、それが喰種(グール)。見かけは人間と全く変わらないが戦闘力や生命力は人間を遥かに凌ぎ、人間には無い赫子(カグネ)という器官があり戦闘時にはこれが背中から生えてくる。形態はグールにより様々で、触手みたいだったり羽根みたいだったり花びらみたいだったり。子供は両親の二つのタイプを両方引き継いだりする。

     主人公は人間だったが、好きになった女性がグールで、彼女に食べられそうになってしまうが事故で彼女が死に、自分も重傷を負わされる。そこで医者がすごい決断で死亡確定した彼女の内臓を彼に移植して命は助かるが、彼は半分グールで半分人間みたいになってしまう。その結果人間の普通の食べものは喉を通らなくなる。無理に食べても栄養にはならず、体調を崩すだけらしい。生きるためには人間を食べねばならない。何故かコーヒーだけはおいしく飲める。
     彼は人間を食べたら人間でなくなってしまう、と葛藤する。

     人間社会ではグールの存在は一般人にも知れ渡っているが、本物のグールを直接目撃した人は多くない。喰種対策局(CCG)というのがあって、ここの捜査官がグールを狩っている。
     CCGはグールを狩って、そのグールのカグネをベースにしてクインケという武器を作り、これでグールと戦っている。クインケはたいていトランクに入っている。

     グールには無差別に人間を捕食したり、同じグール間で共食いをしたりする乱暴者もいるが、争いを避け静かに暮らしたいだけのものもいる。地域ごとにリーダーがいて、リーダーの性格と力量によって平穏な地域もあれば、抗争を繰り返してるような荒れた地域もある。リーダー不在となればもっとひどくなる。
     捜査官には等級分けがあり、等級が上がるとバケモノじみた強さを持ち、人間なのかグールなのか区別がつかないくらい特殊な存在になっていく。
     捜査官にもグールを化け物としか思わない人間もいれば、仕事だから、と割り切っているものもいる。捜査官組織内にもいろいろと派閥もあるみたい。

     グールはたいてい家族を捜査官に殺されたりしていて、捜査官に対する憎しみを持っている。一方捜査官側も世襲が多く、殉職者も多いのでこちらもグールを憎むようになっていく。

     発端はグールが人間を殺して食べた、ということなのだろうが、今は互いが相手を滅ぼさなければ平和は来ない、みたいになっている。どちらも世の中は間違っている、間違っている世の中を正す、つまり相手を全滅させる、という主張をぶつけ合う。

     グールの中にも平和主義者はいて、自分では人間を殺せない、という者もいる。子供のグールなんかは特にそう。自殺した人間の死体を回収して糧にしているグループもある。

     主人公の生活する地域は比較的に穏健なリーダーがまとめていて、残酷な事件もあまり起こらず、捜査官からもマークされていなかった。支部にいる捜査官も二流、三流のものばかり。

     だが主人公がグールになるきっかけを作って死んだ彼女は大食いのあだ名を持ち、自分のほしいままに人を殺して食べていた様子。他にもいろいろあって、よその地域から優秀な捜査官が二人派遣されて来る。

     だが彼らの捜査の網にかかって殺されたのは、自分では人間を殺さないで、主に自殺した人間の肉で生き延びていた母親だった。彼女は中学生の娘の目の前で捜査官に殺されてしまう。

     それを聞いて激高した女性グールの一人(彼女がヒロイン)は仕返しに行き、捜査官を一人殺す。だがこの捜査官も自分でグールを殺した事などない、人間を守るためと思って雑用に近い裏方仕事を純朴にこなしているだけの所轄の人間だった。彼の死に老いた母親は静かに悲しむ。この捜査官役の役者さんがなかなか良い。彼の死がよそからやってきたエリート捜査官に火をつける。原作では個性ある捜査官が大勢登場して大勢殉職していったりするようになるけど映画では派遣されてきた2名とこの所轄の1名しか活躍しない。

     憎しみの連鎖が哀しみを生んでいく。主人公はグール側にいるので、正義のはずの捜査官が邪悪な存在に見える。たぶん観客もそう思う。人間を食べねば生きていけない自分たちが悪いのかもしれないが、捜査官のやり方が正しいとも思えない、と戦いながら相手捜査官に問いかける。

     主人公はもともと人間だったから、人間の親友がいる。だが彼に食欲を感じてしまい、彼を遠ざける。

     そんな感じで生きていくために他者の命を取らねばならないことをどう捉えるか、みたいなテーマになっている。原作漫画ではこの主人公はまずグール側に身を置き、第二部みたいのでは捜査官側に立ち、そしてまた反対側へ、みたいになっているみたい。とびとびに途中までしか読んでないけど。

     ヒロインの女優さんも悪くなかったので、いろいろと残念。続編があったとしてももう出演は無いんだろうなあ。
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