DVD「ぐうたらバンザイ」
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DVD「ぐうたらバンザイ」

2018-04-25 19:00



    ・子供の頃、何か覚えてないけど子供向けの映画を見に行ったときに予告を見て気になっていた作品。どんなところが気になったかというと、男性がベッドに寝たまま食事や髭剃り、楽器の演奏などをできるように、天井からいろいろなものを紐で吊るしていて、必要に応じてそれらを下ろしたり吊り上げたりして暮らしている様子が出て来てウラヤマシイナーと思ったから。白黒のブースカで主人公の少年が、顔を洗ったり歯を磨いたりというのを自分が発明した自動機械みたいのでやってるのもイイナーと思ったりもした。

    あまり有名な映画ではないようで、その後見かけることもなくすっかり忘れていたのだが、ふと思い出して入手。気になっている事を一つ消化できた。
     
     フランスの農家で暮らす男性。妻と妻?の両親と暮らす。妻はやり手みたいだが、指をパチンと鳴らして次は何をしなさい!それが終わったらコレ、次はアレ!と毎日男性を追い回す。黒板に今日の予定を十項目以上書いて、朝から晩まで追い回す。自分も遊んでいるわけでもないようだが、ルパン三世が乗っていたみたいな車で畑にも監視に来るし、無線機を持たせてやかましく指示をしてくる。夫が道草しがちなビリヤードバーとかにも立ち寄らないよう厳しく監視する。
    夫は力持ちで身体も頑丈なのだが、あまり勤勉なたちではないらしく、妻が少し目を離すとすぐ寝てしまう。そのたびに妻に起こされる。

     友人が生まれた子犬をやると言ってくれるのだが、心の余裕がないのでそのうちそのうち、と言っているうちに1年以上たってしまう。お礼に、とタンスの移動を引き受けたがそれも中途半端な場所に置きっ放し。
     ようやく持って帰れば妻は犬嫌いで、外に出しなさい!だが犬はさびしがって吼える。で、中に入れる。妻が怒る。の繰り返し。妻は私と犬、どっちを取るの!と迫る。

     そんな落ち着かない日々にもようやく終わりがやってくる。法事に出かけた妻と老人二人が交通事故で死亡。財産は妻がたっぷり残してくれた様子で、彼は一気に働かなくてもいい身の上になる。彼は決意する。もう絶対働かないぞ!毎日寝て暮らすんだ!と。
     彼女がこまごまと予定を書いていた黒板を消して、睡眠、睡眠、睡眠・・・・と黒板を埋める。

    というわけで飼育していた動物小屋の鍵もあけてアヒルやウサギや牛は解き放ち(が逃げずに家の周囲で暮らしている)最初に書いたような装置も作ってベッドで暮らす。買い物は犬にまかせる。ゴミは窓の外へポイ。気が向けば楽器の演奏。

     彼の友人、知人たちは彼が3日たっても2ヶ月たっても家から出ず、畑も放置しているのを心配してやってきて、なんとか彼を外に連れ出そうとするが彼は銃を撃って追い返す。
     最初のうちは奥さんを亡くしてショックだったんだろう、みたいに同情的だったり、友人として放っておけない、みたいな感じだったのがだんだん変化して来て、あいつばっかり働かないでずるい、俺はそんなことできないのに、みたいになってくる。だんだんやることも調子が外れて来て、彼の睡眠の邪魔をしようと家の前で音楽界を不眠不休で開いたりする。だがだんだんばからしくなってきて、俺も家にかえって寝る!みたいに次々脱落していく。これは村の危機だ!村議会にかけろ、みたいになって参考人招致だか証人喚問だかで呼び出されるけどそこにも犬を代理に出す。

     みんなが彼を批判する中、食料品店で働いている若い娘(この店の遠縁か何かで引き取られてきたみたいだが怠け者で全然働かない)だけは面白い人がいるじゃん、と興味を持った様子で、買い物に来る犬のカゴにプレゼントを入れたり、直接家を訪ねたりするようになる。
     しばらくドア越しの交際が続いて、犬が家出したりしたこともあって(実は友人が犬を捕まえている)ついに彼は彼女とデートに家の外に出て来る。友人も喜んで迎えるが、彼は言う。これからは外に出て毎日釣りと散歩と彼女とデートするよ!畑はどうした、と友人はあきれる。あいつはこの村一の土地持ちなのに!奥さんは死ぬ前にも土地を買い足して逝ったのに!

     食料品屋の娘は若いけど特に美人でもなくソバカスもいっぱい。気立てもよくなくて労働が嫌いで怠け者というところだけが共通点。で、彼女は実は考えている。もっと農場を集約して効率化して、ああしてこうして、自分は働かないで旦那をこき使って儲けるわ!と。

     男は彼女との結婚を決めるが、彼女の態度はだんだん昔の妻みたいに、彼を追い立てるみたいになっていく。指を鳴らして彼に指示するしぐさもそっくりになってゆく。このへんでサービスカットみたいに、花嫁衣裳に着替える彼女の下着姿があるが全然色っぽくない。

     結婚式当日。友人知人が詰め掛ける。牧師か神父か私はよくわからないけど、彼に貴方は彼女を妻にすると誓いますか?と問いかける。すると彼は 誓いません!と答えて飛び出してゆく。新婦をはじめ友人知人関係者関係ない人が彼を追うが、彼は畑の案山子の衣装に着替えて地平線の向こうへ歩み去ってゆく。

    わりと詳しく書いてある解説ページ。
    http://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=12428
    http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-studio/archives/530883/
     実際には無理と知りつつも、そういうぐうたらな生活に引かれるところは誰しも持っているだろう。名作とまでは言えない気がするけど、毎日何かに追いかけ回されているサラリーマンや学生にはちょっとうらやましい作品かも。

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