DVD「少年ケニヤ」
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DVD「少年ケニヤ」

2018-05-30 19:00




    ・とあるワンシーンばかりが有名になって、それ以外はほとんど語られることのない作品。
    興行的には惨敗したらしい。特別出演した原作者には気の毒だった。

     その原作を読んだことないので何とも言えないのだけど、内容はちょっといただけない。
    仮に原作通りだとしても、現代に通用するように修正しないとまずかったろうと思うような場面がたくさんある。

     何というか、主人公は特に何のあてもなくさまよっているだけなのだけど、次々とアトラクションのように動物たちが目前に現れて争う。草食動物同士が何でここまで殺し合うかな、と思ってしまう。サイの角って、カバの皮膚突き破れるんだろうか。

     今はどう呼んでも差別用語になってしまう感がある地元の住民たちは、何でここまで間抜けなんだろう、という印象で知恵でも体力でも日本人の普通の子供にかなわない。日本人が優れている、彼らが劣っている、という思い入れが強すぎるように感じてしまう。

     ヒロインは都合よく白人の少女がいる。いったい何語で話しているんだろう?と思うくらい、主人公は様々な部族や白人の少女やドイツ人と流暢に会話する。
     最初の方に登場するイギリス人だけ英語を話す。

     主人公の父親は、鉄砲一丁だけ持って背広姿で何年もサバンナをさ迷っていたように見えるシーンがあったりもする。
     終盤はティラノサウルスやトリケラトプスなど恐竜も登場。何故か主人公の味方をしてくれる大蛇がかなり最初の方から登場する。ファンタジーみたいなもんだからいいといえばいいんだろうけど。
     
     だとしてもクライマックスにナチスの開発した原爆が爆発して、主人公たちは徒歩で逃げてかなりの至近距離でモロにその光や熱風を浴びても何ともない、悪人は死んでしまうというのはダメだろう。

     原作の絵物語を意識して、ペン画風の動く白黒イラストがしばしば入ったり、セル画とペン画が混在したり、いろいろ実験的手法も試しているけど思ったほど効果的でもないような。動物の動きにあまりジャングル大帝みたいな躍動感が感じられない。

     主人公の声の人は上手ではない。本人がぜひやらせてください、みたいに言ったのかはわからないけど、営業的にやらされたならちょっと気の毒。その分脇はベテラン声優さんが固めているけど。

     というわけで、問題のワンカットがなければ全く語られることのない作品として忘れ去られたろうな、と思いましたマル
     原作に親しんだ人たちは懐かしさもあったろうけど、新たなファンを獲得することはできなかったんだろう。ウィキペディアとか読むと、人に騙されたりして財産を失い、不遇だった原作者を救済する意味合いもあったようで、それは悪いことではないと思うけど、もう少し何とかならなかったのかと惜しんでしまう。
     いっそのこと怪獣王子のリメイクと合わせても良かったのでは。ダメか。


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