「光速シスター(星里もちる著)」ネタバレ三分の一
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「光速シスター(星里もちる著)」ネタバレ三分の一

2018-12-06 19:00





    ・「光速エスパー」をリアルタイム視聴していた身としては、タイトルでおっ、と思ってしまう。なので読んでみました。

     オープニングは女の子が食パンをくわえて遅刻遅刻と学校に向うと、曲がり角で転校生イケメン男子とぶつかるのと同じくらい使い古されている、宇宙からやってきた存在が地球人を事故ってしまい、緊急処置として自分と同化させてウルトラマンにしたり鉄腕バーディーにしたりするアレ。光速エスパーは主人公の両親と同化したわけだったけど。

    ・衛星テレビ局の営業社員である主人公はドラマのロケ地巡礼が趣味で、連休中の巡礼先で事故に遭遇する。事故を起こしちゃった方はこのままでは原住民が死んでしまう、と彼を蘇生させるが不十分。そこで二人いたうちの片方が、その不十分な部分を補うために原住民と同行することになる。記憶を操作して、妹として。

     主人公はドラママニアというかオタクというかで、仕事柄もあってというかそういう趣味だったからそういう仕事についたというか、古今東西のドラマに詳しく、たとえ上司であってもドラマの出演者とか名ゼリフを間違えたりすると厳しく指摘せずにはいられない。事故の加害者は彼の記憶の中にあったとあるマイナーなドラマから妹の姿やエピソードを借りて偽りの記憶を主人公の脳に埋め込んでいる。

     田舎から出てきた妹が主人公の家にしばらくいることになった、という設定で、主人公の仕事先にまでついてくる。どうも一定距離以上妹から主人公が離れるとよくないみたい。会話には不自由ないようだが単語の使い方が辞書を読み上げているみたいで時々おかしい。地球の生活習慣には不案内なのでいろいろやらかす。主人公に危機が迫った時には不思議な力を使ってこれを救う。
     夜になると起きだして、眠っている主人公に何かしているらしい。

     主人公の勤務先にはおしゃべりな親友ポジの男性社員と、主人公に好意を持っている女性社員がいるのだが、彼らは妹は言い訳で実は付き合っているのだけど何か事情があって言い出せないのでは、と疑う。昭和ドラマによくあった設定でもある。主人公に好意を持っている女性社員にしてみれば心中複雑である。

     二人の態度も、兄妹というよりは恋人寄りの親密さを感じさせるところがある。加害者の方は贖罪の気持ちもあり、本来とは別の任務についたこともあり、これは彼女にとっては特別な経験で主人公に内心惹かれていく。
     主人公の方は記憶を操作された状態であるが妹の姿や性格は彼が好きなドラマの登場人物が実体化したみたいなものであり、本能的に惹かれるものがある。

     そのドラマはフィルムも失われたと思われていたのだが、ある倉庫から発見され、主人公の親友がその内容を業務として確認すると、そこには友人の「妹」の姿がある。妹が語る、子供の頃の怪我などの記憶も、そのドラマのままである。

     妹になっているのははっきり説明はないけど宇宙人そのものではなくて、宇宙人が任務のために生み出した存在みたいでこれまでは過酷な任務しか知らない、プライベートもない喜びや悲しみなど感情も持つ余裕がないもっとピュアな存在だったので主人公にどんどん引き寄せられていく。
     主人公も彼女に好意を持つのだが、妹だと思っているのでブレーキがかかる。

     主人公の親友と女性社員はだんだん妹の存在を怪しむようになり、ドラマの内容と彼女の言動が一致することからお前は何者だ、何故ここにいる、と彼女に迫る。妹は主人公の命を守るためだ、私がそばにいないと死んでしまうのだ、と彼らに告げる。

     全3巻で正体がばれるまでが1巻の内容。ばれてからが本番という感じ。だんだんせつない話になっていく。きちんと完結しているけど続編や番外編が作れそうでもあり。

     これは実写にしても俳優さん次第で人気出るかも。日本のドラマ作りに合っている原作だと思う。前半は本命ヒロインみたいだったのに話の進展にしたがって二番手、三番手に降格されていく職場の同僚、北川さんが不憫。妹が出現しなければ第一話で正式に恋人になって、いい夫婦になっていたろうに。

     

     
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