「定年からの旅行術(加藤仁著)」①地域発見!日帰りの旅
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

「定年からの旅行術(加藤仁著)」①地域発見!日帰りの旅

2019-01-25 19:00




    ・定年について若い時から多くのインタビューをして多数の著書を残した加藤仁さんの晩年近くの本。この本が出版されたのは2009年で、紹介されている定年退職者たちは年収300万円時代とか言われはじめるずっと前に定年あるいは早期退職していった人たちなので今に比べればいくぶん恵まれている感があるけど、これから定年を迎える世代にも参考になるかも。
     この本は以前に紹介した人の中から特に旅に関する項目を洗い出してまとめ直した感じ。

    第一章 地域発見!日帰りの旅

    ・取材時70歳の元サラリーマン。本人によれば最初の就職先は「小さな会社」だったという。
     勤務先が倒産しそうになったりしたので会社に何があっても食べて行けるようにしようと三年かけて税理士資格を取得。この資格を活用する事は無かったが、54歳ではじめて役立つ。53歳の時に二部上場会社の社長に人柄と資格を見込まれて税務担当として引き抜かれ、やがて役員になる。生活に余裕ができて一息ついた頃に自分の人生を味気ないものに感じて、58歳でウォーキングをはじめる。この人は瀬戸市から名古屋市まで通勤していたが始業前に自宅周囲を歩くことからはじめて週末をウォーキングを兼ねた小旅行で過ごすようになり、旧中山道や旧東海道を大部分は最寄りの宿場まで電車で行って、という形で大部分日帰りで歩く。旧東海道はビジネスホテルに泊まりながら完歩する。64歳で退職後も週末の日帰り旅行を続けている。

    ・取材時60歳元高校教師
     退職記念に旅行をしたかったが、寝たきりの実母の介護があって遠出できない。そこで住んでいた世田谷区の区境を五日間かけて一周することから介護と晴耕雨読の生活に入った。

    ・元トヨタ管理職
     定年退職後、記念に贈られたデジタルカメラで自宅周辺の野草を写真に収めながら歩くようになる。花の名を確かめながらパソコンで写真を整理し四季を通して300種類ほどの花が咲くと知る。

    ・元デパート営業職
     定年から一ヶ月、住んでいた練馬区内の総ての道を自転車で走る。地図を塗りつぶしながら区内全道を走破する。

    ・取材時84歳元印刷会社勤務。職人。
     絵を描く趣味があったが芸術家をきどるところがあり、アルコール依存症にもなる。57歳の時ふと橋のたもとの石仏をスケッチしてこれまでと違う手ごたえを感じる。石仏をスケッチして歩くようになり、週末毎に日帰りで住んでいた群馬県内の一千ヶ所の寺を訪れ、六年間かけて二万体のスケッチをする。この間に酒もいつのまにか飲まなくなったという。その後全国を自転車で巡るため退職し、820日かけて石仏九万枚のスケッチをする。

    ・取材時70歳元高校生物教師。
     写真部の顧問だったが在職中は指導に徹し自分の写真は撮らなかった。退職後「校門」をテーマに神奈川県下の県立高校(当時165校+分校2校)を1年半かけて日帰りで撮影し、写真集を出す。次に鶴見川にかかるすべての橋を1年半かけて日帰りで撮影し写真集を出す。次に二年半かけて神奈川県内のすべての滝を撮影し写真集を出す。

    ・「消えた昭和を訪ねて」
     この章の最後には著者の街歩きルポみたいのが収められている。地下鉄日比谷線三ノ輪駅で降りて「ジョイフル三の輪」という商店街を歩く。東京球場跡である荒川総合スポーツセンターを訪れる。さらに山谷方面に足を向けて、日雇いの街が外国人バックパッカーに変わりつつある様子をレポートする。銭湯の跡にできたという宿泊施設を訪問する。
     ルポしながら、自分の人生も振り返る。
    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。