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ドラマ「そして誰もいなくなった(A・クリスティ原作)」2015年版
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ドラマ「そして誰もいなくなった(A・クリスティ原作)」2015年版

2019-04-25 19:00


    https://gyao.yahoo.co.jp/p/00025/v12732/
    ・GYAOの無料動画で見たので。BBCが2015年に制作した3回連続・3時間弱のテレビドラマらしい。NHKで2016年に放送した模様。DVDも出ている。
    https://www.youtube.com/watch?v=4jW6nuNejHE


     原作は高校生くらいで読んだはずだけど真犯人くらいしか覚えてなくて殺される順番とか死因とかは忘れ果ててたのでわりと新鮮に見れた。

     超有名作品なのであらすじとかトリックとかはネットでいくらでも調べられるので書くのはやめて、思ったことだけ。『そして誰もいなくなった (イギリスのテレビドラマ)』で検索するとけっこう出てきます。

     マザーグースの歌(実際にはちょっと違うらしい)に手口を合わせて殺人が起きるのだけど、そのマザーグースの歌を部分的にしか紹介していない。イギリスの人は暗記暗唱していて当然なのかもだけど、うとい私はもっとちゃんと紹介してほしかったかも。
     原作では最初は黒人の子供だったのが差別用語だというのでインディアンに変えて、それも差別用語だというので兵隊さんに変更したという経緯があるらしい。

     以前映画版で見た時は原作を改変していて、原作では死ぬ人が生き残るなどラストが違ってたのだけど今回はほぼ原作通りみたい。こまかいところは覚えてないんだけど。今調べたらクリスティ自身が中に無実の人が紛れ込んでいて、その人は助かる別バージョンを戯曲で書いていてこれをもとにしているらしい。

     解説にもあるように島に集められた10名が過去の殺人を告発され、その罪をあがなえ、ということで謎の招待者に次々に殺されていく話なわけだけど、有罪・無罪を分ける事実は本人しか知らないはずのことがけっこう多くて何で謎の招待者にその罪がわかったんだろう、というのはいまひとつ納得いかなかった。それにどんな罪だったかも示唆される程度の人もいて、それがこんな裁きを受けるのに見合うのだろうか、世間にはもっとひどい悪人がいくらでもいるだろうに、という気もする。
     殺人の実行にしてもこんなにうまくいかないだろう、と思ってしまう。人形を一つ一つ減らしていくのも小説の効果としては面白いけど、実際にはリスクが大きすぎる。
     こいつは裁かれて当然、という人間も何人かはいるけど、どちらかというと運命の巡り会わせで人を殺してしまい、そのことを悔いながら生き続けていた人も多かったような。
     でも一番罪が薄そうでこの人だけは冤罪なのでは、と思わせていた人がどんどん化けの皮を剥がされてこいつ一番タチ悪いじゃんサイテー、などと思わせてくれたりする面白さはあった。原作でもそうだったかよく覚えていないけど。ドラマとしてはけっこう楽しめた。
     登場人物一人一人の性格や背景を丁寧に描写しているのでそれなりに納得できるものはあったと思う。以前見た島を砂漠に置き換えたバージョンはそれぞれの罪がセリフで簡単に示されるだけで、それが本当なのかどうかもはっきりわからないままどんどん殺されてしまう感じだったけど、今回は過去の過ちの場面も再現されていてそれなりにその罪の内容は納得できた。
     
     というわけでいろいろ無理やり感もあるんだけどこの設定を思いついたのはさすがだな、と思う。誰でもこのバリエーションで何か書きたい、と思わせる魅力のあるアイデアには違いない。トリックというよりミステリの枠組みそのものをいくつも生み出した、ということでは女王という称号も当然だなと感じる。たくさんのこの枠組みを使った作品が生み出されているのも当然と思う。


     カムイ外伝に小屋に居合せた人々が次々に死んでいく、というのがあった。カムイもその中にいるんだけど追っ手の仕業だと思って誰も信じられず、真犯人がわかってこれを倒した後にその気になれば救える人を何人も見殺しにしてしまった、と悔いるみたいな話だった。これなんかもこの作品が何か発想のヒントになっているのかもしれない。
     一人、また一人と殺されていくのはエイリアンでも遊星からの物体Xでも定番のパターンだけどそういうものの元祖なのかもしれない。

     これを元ネタに何か書くとすると集められるのは極悪人だけにして、彼らは皆何人も殺しているのだけど権力が強く立ち回りがうまくて世間では罰せられておらず社会的には名士ばかり。
     それなのに何故謎の招待者が彼らの罪を知っているかというと、招待者はテレパスだから。
    という設定にしちゃうと悪人たちも様々な超能力を持っていないとバランスがとれない。
     すると舞台も宇宙船とか宇宙ステーションとかのほうがいいか。ワルばかりだから順番に殺されるのを待ってはおらず、一人目の犠牲者が出た時点でそれぞれの超能力で暗殺者を返り討ちにしようと戦闘モードになる。テレパスは戦闘力は無いのでここで知恵を使って悪人たちを同士討ちに持ち込むのがいいか。それとも最初に諸君が殺し合って最後に残った者だけ助ける、みたいな蠱毒みたいなシステムにするか。
     招待者の動機は正義のため、なんかじゃ弱いのでやはり敵討ちみたいな復讐が目的か。それとも悪人中の悪人でないとできない何かがあって、その適格者の選別ということにするか。

     あるいは招待者はテレパスではなくてAIで、社会インフラを監視しているAIがこいつらがいると社会の維持に支障ありと判断して仕組むとか?いろいろ妄想はふくらむのだけど、たいていのものは既に誰かに書かれているのだろう。私が知らないだけで。
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