「黒後家蜘蛛の会(A・アシモフ著)」Ⅰ-5 日曜の朝早く
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「黒後家蜘蛛の会(A・アシモフ著)」Ⅰ-5 日曜の朝早く

2020-02-17 19:00



    ・日曜の朝早く Early Sunday Morning 

    (メンバー)

    ジェフリー・アヴァロン・・・特許弁護士。長身。口髭。顎鬚。酒は一杯半。痩せた男。
                  常に重々しい態度。元陸軍将校。
    トーマス・トランブル ・・・暗号専門家。遅刻常習犯。政府関係者。怒りっぽい。
                  陽焼けした顔。

    イマニュエル・ルービン・・・作家。顎鬚。肝臓のパテが嫌い。おしゃべり。
                  奥さんの牛の置物コレクションに悩む。愛称マニー。

    ジェイムズ・ドレイク ・・・有機化学者。四角い顔。口髭。いつも一番乗り。
                  ニュージャージー在住。ベリー大大学院出身。
    マリオ・ゴンザロ   ・・・画家。毎回ゲストの似顔絵を描く。
    ロジャー・ホルステッド・・・(ホスト)数学者。高等学校の数学教師。
                  リメリック(諧謔五行詩)に凝っている。
                  広い額。

    ヘンリー       ・・・給仕
    (ゲスト)
    今回はゲスト無し

     ホルステッドはホストの特権を使ってあえてゲストを呼ばず、メンバー6名の中からなぞ解きに値する殺人事件などの話題が出てこないか問いかける。
     マリオ・ゴンザロが妹のことを話す。彼の妹、マージは3年前、彼がブラック・ウィドワーズに加わる前に自宅アパートで強盗に襲われ殺されたのだった。犯人はどこの何者かわからず今も捕まっていない。
     彼は妹の死は自分にも責任があると悔いており、詳細を話す。自分の早起きが妹を殺したというのだ。

     マリオの絵描きという職業をマージは認めておらず、あまり兄と妹は親密とはいえなかったが、彼女の夫で義弟のアレックスとはうまくいっており、マリオもアレックスのことは気に入っていた。だがアレックスは家を空けていて、その間にマージは殺され、これをきっかけにアレックスも身を持ち崩して薬に走り、今では風来坊だという。妹が殺される前は真面目に働いていたという。

     マリオは目覚ましをかけなくても、前夜午前3時、4時まで夜更かししても朝は必ず8時に目覚める体質だと言う。その日は日曜日だったがやはり8時に起き、そこでアレックスからの電話をとったという。マージと喧嘩したので家を飛び出した。これから行ってもいいかと。
     まだ寝ていて起こされたのであれば断ったろうが、もう起きだしていたので了解する。8時半頃にはアレックスと朝食をとっていた。その間にマージは殺され、二時間ほどあとにマリオは警察からの電話でそれを知ることになる。
     アレックスは家を飛び出す前にかなりはげしくマージとやりあったらしく、近所にそれを聞かれている。当然第一容疑者ということになるが、殺人があった9時ごろにはマリオと一緒だったので疑いはすぐに晴れる。
     だがアレックスはこのショックでか仕事を辞め、転落していく。今も交流はあるが、事実上マリオに金の無心にくるようなもの。マリオは哀れに思い融通してやっている。

     メンバーはマリオに遠慮しつつも可能性を考える。妹を恨んでいた人物はいなかったか。近隣との仲はどうだったか。夫婦どちらかが浮気をしていた可能性は。自殺ということは。
     ヘンリーも意見を求められるが、これはやはり行きずりの強盗の仕業でございましょうとしか言えない。会は散会となる。

     ヘンリーはマリオを呼び止め、皆さんがお帰りになったあとに内密にお話がございます、と告げる。ヘンリーは真相を見抜いていたのだ。この州にはサマータイムがある。
     


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