「夢十夜(夏目漱石著)」
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「夢十夜(夏目漱石著)」

2020-03-29 19:00




    ・第一夜
     静かな声で もう死にます と云う女が 百年待ってくれと云い残し、「自分」は待つ。

    ・第二夜
     侍が悟りを開こうとしている。開いて和尚を斬るつもりだが悟れない。短刀を握りしめる。

    ・第三夜
     目の潰れた我が子を背負い細道を歩く。指図通りに歩いて杉の根にたどり着き思い出す。

    ・第四夜
     床几に掛け酒を飲む老人。やがて歩き出し手拭いを蛇にする、と笛を吹きつつ河に消える。

    ・第五夜
     いくさに負け死ぬか生きるかを問われる。死ぬ前に呼んだ会いたい女を天邪鬼に殺される。

    ・第六夜
     仁王を刻む運慶を見物に行く。仁王は木に埋まっていると聞き、自分でも試みるが。

    ・第七夜
     大きな船の上。行先不明。人はいるが話相手にならない。海に飛び込むが海面は遠い。

    ・第八夜
     床屋で座り、鏡越しに窓の外を見る。知人も通るが見たいものの半分も見えない。

    ・第九夜
     いくさが始まる気配。夫が姿を消し母親は三つになる子を連れお百度参り。でも帰らない。

    ・第十夜
     庄太郎が女に誘われて七日目に戻るが寝付く。豚になめられて帰ったという。助からない。


     第一夜だけなんとなく知っていたんだけど、ほかはこの年齢になってはじめて読んだ。読んでわかるかというとわからない。最初から夢と断っているから夢展開で夢落ちで、何を指摘してもはじまらない。

     本当にこういう夢を見てヒントにして書いたのか、全くの頭で考えた創作なのか、
    本人しかわからない。

     解釈も読み手の数だけあるんだろう。ホラーでもありファンタジーでもあり。
     解釈する必要もないのかもだけど。

     夢ネタで連想する作品に、松本零士さんの「古本屋古本堂」という漫画がある。夢の中でいきつけの古本屋があって、そこで長年探し求めていた掘り出し物を見つけるみたいな。
     このHPにちょっと載っている。
    https://ameblo.jp/wolf20000/entry-12408006533.html

     あと石川喬司さんの「夜のバス」という短編連作。就眠儀式なるものをして寝入ると、夢の中でいつもの町へ行き、そこにはやはりなじみの古本屋がある。連作のうち2編が筒井康隆さん編集の日本SFベスト集成というアンソロジーに収録されていて、それで読んだ。
     あまり内容は覚えていなんだけど、同じ場所を夢に見て、そこに現実とは違うなじみの街並みがある、という経験はしていたので、同じような人がいるんだなと思ったりした。

     この作品は全部で何編書かれて、どの単行本に収録されているのかよくわからない。石川さんのSF小説はそんなに多くないので、国会図書館にでも行けばチェックはできそうだけど。

     少年ジャンプの最初の手塚賞受賞者となった中本繁さんの作品に「ドリーム仮面」というのもあった。長年幻の作品だったが今は単行本で読めるようになった様子。絵本もあるらしい。


     同じ手塚賞受賞者の諸星大二郎さんには「夢見る機械」という作品があった。


     山尾悠子さんの「夢の棲む町」は、夢十夜にちょっとつながるものを感じないでもない。


     殿谷みな子さんの「求婚者の夜」もそんな感じ。


    まだまだありそうだけどこのへんで。
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