「永日小品(夏目漱石著)」
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「永日小品(夏目漱石著)」

2020-04-05 19:00
    ・漱石の身辺雑記みたいな内容。以前子供向けに抜粋されていた永日小品(抄)というののレビューを書いたことある
    https://ch.nicovideo.jp/metabou/blomaga/ar1433923
    ので、それを再利用しつつ。タイトルに()がついているのは以前に書いたもの。
     いろいろな形態で出版されているけど私はこの文庫本で読んだ。




    (元日)

     元日に何人も客が来る話。高浜虚子が来て鼓を打ち、それに合わせて漱石が謡をやるはめになる。


     鰻と思って川の中から網ですくいあげたら蛇だった話。

    (泥棒)
     漱石邸に泥棒が入り、女物の帯ばかりを盗んでいく。
     ※親戚の房子という女学生がこのころ一緒に暮らしていたらしい。


     金持ちの女の子喜いちゃんと貧乏人の男の子の与吉の攻防。

    火鉢 
     火鉢と蕎麦湯で冬の寒さに立ち向かう話。座敷煖炉もあるが炭代を思うと使えない。
     ※煖炉はストーブと読ませている。具体的にどんなものかよくわからない。

    下宿
     英国留学で最初の下宿先の女主人について。12、3歳の気の毒な下女アグニスについて。
     ※麺麭(パン)って読めなかった。

    過去の匂い
     上記下宿で同宿だった日本人との交流。下宿を移った彼の新居に行くとアグニスがいる。


    (猫の墓)

     猫が年老いたのかだんだんやせて来て、子供とも遊ばなくなる。毛も抜けて、ものを吐くようにもなる。やがて猫は死ぬが、それまで冷淡だった家族が突然騒ぎ出す。

    暖かい夢
     倫敦では男も女も歩くに堪えんとばかりに舗石を鳴らして急ぎ歩く。自分はのそのそ歩く。
     ※舗石をシキイシと読ませている。

    印象
     前後左右を人に囲まれて人の海に溺れたようになり孤独を感じる。

    人間
     御作さんが旦那さんと有楽座に出かける。髪結いだ仕度だ旦那の風呂だと気ぜわしい。


    (山鳥)
     未知の青年が山鳥を土産に訪ねてくる。南部出身で、文学の道にすすみたいらしい。結局ものにならず、故郷へ帰る。

    (モナリサ)
     古道具屋で買った西洋の絵を買って来て部屋に飾るが、妻は気味わるいと言う。自分も眺めているうちに口元が気持ちわるいと思うようになる。縁起がわるいので屑屋に出す。

    火事
     近所の火事を見に行く。でも火元まで行けない。翌日探しても焼け跡が見つからない。


     倫敦の霧の中を歩く。二間先しか見えない。突然暮れて茶褐色に包まれる。帰れない。


    (懸物)
     ある老人が、亡妻のために石碑をたててやろうと決意する。秘蔵の懸物を売って資金を作ろうとするが、どこの道具屋も買ってくれない。知人のつてでようやく金になり、石碑も立つ。
    ある日懸物の購入先を訪ね、きちんと飾られているのを見てさらに安堵する。

    (紀元節)
     学校の先生が黒板に記元節と書く。先生が席を外した間に生徒の一人が「記」を棒線で消して「紀」と直す。この書き直したのは子供の頃の自分であり、嫌な子供だったと振り返る。
     
    儲口(もうけぐち)
     外国と商売しようとする男が栗で中国人に値切られ芋で米人に違約金を取られて泣く。

    行列
     書斎から廊下を行く様々な服装の行列が見える。子供が母の持ち物で行列遊び。


     ピトロクリという谷に来ている「自分」が明日はキリクランキー古戦場に行こうと思う。
     ※ネットで見つけた紹介文。
    https://iadnes-j.blogspot.com/2015/02/blog-post_6.html


     豊三郎という男が故郷を想い、5年前に死んだ母の声を聞いたような気がする。
     ※ちょっと小説みたいな感じ。日本だとは思うけどどこの話かはわからない。


     空谷子クウコクシなる奇人が金を色分けしろという自説を主張する話。
     ※生活必需品を買う金とぜいたく品を買う金を分けるみたいなことが今の電子マネーだと表面的にはできるかも。
     この作品では肉体労働の対価と頭脳労働の対価は両替できちゃいかん、みたいな。


     夢の話なのか、二階の手すりから下駄の歯入れをながめていると名を知らぬ鳥が飛んできて
    わが手にとまる。散歩に出ると百年前から自分を待っていた女がいて、霧の中女を追う。
     ※霧次 という言葉が出てくるけどよく意味がわからない。
      作品中では霧でできた通路みたいな印象。

    変化
     私塾の教師として机を並べ、財布も共同だった二人。今はこちらは小説家であちらは満鉄総裁だが7年前久々に会ったのを除けば久しく会っていない。互いに変化した。

    クレイグ先生
     四階建ての建物に住んでいる先生を時々訪ね、1回7シリングで教えを乞う。何度重ねても親しくならないドライな関係。何を教わっていたのかなんとなくしかわからない。
     先生は沙翁(シェークスピア)字典を作るというライフワークを持っている。やがて先生のところには通わなくなり、日本に帰国後2年して先生の訃報を知り、字典は完成しなかったのだろうかと思う。

     著作権が切れているので青空文庫で読める。
    https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/758_14936.html

     ようつべに朗読をあげている人もいた。
    https://www.youtube.com/playlist?list=PLPBrB5wx67zo6-20LsUiUNiN5eYcGvjkz
     


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