「池波正太郎の春夏秋冬(池波正太郎著)」①シネマ
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「池波正太郎の春夏秋冬(池波正太郎著)」①シネマ

2020-06-28 19:00



    ・池波さんのエッセイや対談などを収めた本。そのうち映画に関するもの。

    ・グッド・オールド・デイズ・シネマ

    新版・大岡政談 丹下左膳
     映画の中の丹下左膳は大河内伝次郎の当たり役で、他の俳優にも何度も演じられたが
    池波さんが評価するのは昭和3年に封切られた伊藤大輔監督の作品で、相馬藩士だった左膳が藩主の命令で乾雲・坤龍の名刀の簒奪を命じられ、多くの同士を失っただけでなく右眼・右腕も失ってしまうのだが殿は左膳を藩から追放してしまう。そのためにニヒリストと化した左膳は江戸で暴れまわり、大岡越前の配下に取り囲まれるクライマックスを迎えるという内容だったらしい。その後の映像化ではこの作品の持つ悲惨・凄愴なテーマが滑稽な方向に変化していったという。

     子供の頃は小沢さとるさんが作画する丹下左膳が少年キングに連載して読んでいたけど、これはヒーローとしての左膳だった。テレビでも白黒30分番組で丹下左膳のドラマをやっていて、よくわからないながらも見ていた記憶がある。
     私の場合、宮本武蔵も座頭市も丹下左膳よりも後で知ったのだった。
     調べると再放送だったかもしれないのでどれだか特定できないけど、大村昆、中村竹弥、松山英太郎といった人々が左膳役だった様子。大村さん松山さんは喜劇よりの人みたいだが。
     小沢さんの漫画と時期が同じだったのは松山英太郎さんバージョンらしい。中村竹弥さんバージョンはDVDが出ているらしい。


     池波さんが書いている作品のDVDとかは見つからなかったけど、その一部は名場面集みたいのでちょっとだけ見ることができた。
    https://www.youtube.com/watch?v=WyjTpb3c9vU

    ゴルゴダの丘のキリスト
     たくましいキリストを演じたロベール・ル・ヴィガンという役者を褒めている。


    赤西蠣太
     伊達騒動を背景にした志賀直哉の原作を伊丹万作監督が映画にしたもの。主演は片岡千恵蔵。池波さんはこれを少年時代に見て面白かったらしいが今少年でこれを面白がる子はいるだろうか。
     

    望郷
     ジュリアン・デュビュエ監督の頂点と書いてあり。この後は凋落していったとも。
    ジャン・ギャバンの演技も素晴らしかったという。
     

    鞍馬天狗
     池波さんにとって映画版鞍馬天狗の最高傑作は無声映画時代の「天狗回状」という作品とのこと。前編は山中貞雄監督、後編は並木鏡太郎監督とのこと。
     フィルムが残っているのかどうかよくわからない。

    マタ・ハリ
     グレタ・ガルボがマタ・ハリ役で悩殺されたという。
    映画そのものは傑作とは言えないとか。
     

    恐怖の報酬
     イブ・モンタンが主演したオリジナルの方。スリル・サスペンスは相当のものとある。
     

    フェリーニの「道」
     若い頃はヒロインが哀れに思い、年を重ねるとヒロインを捨てる男の方に涙ぐむようになったとのこと。

    にんじん
     デュヴィヴィエ監督のトーキー版の方とのこと。
    にんじんとその父を演じた役者は共にドイツ軍に殺されたという。
     

    自転車泥棒
     主演の父子は素人とのことで、監督の演出力のたまものだとか。
     

    素晴らしき放浪者
     筆舌に尽くしがたい風韻と人生と人間への深い深い洞察があると書いている。
     


      ・男まさりの女
     ジーン・アーサーという色気は無いがユーモアがあって男まさりの個性を持った女優さんについて。一般には「シェーン」の少年の母親役で有名。
     


    ・スクリーンにひらく夢
     「第七天国」というのが池波さんがはじめて観た洋画だという。

     この頃は周囲の大人たちは皆映画好きだったという。今は映画を見る習慣を持たない大人が多いとも。「良人の貞操」が流行った頃はそうじゃなかった。
     お隣の小母さんに「模倣の人生」について熱弁をふるわれ、のちに「カイロの紫のバラ」のミア・ファロウに同じものを感じる

     ペンキ屋さんが二人、仕事をしながら「街は春風」らしい映画について意見交換していた記憶もある。

    ・政治運動家ションディプ像
     「家と世界」というインド映画について。
    https://eiga.com/movie/42375/

    ・はじめてテレビを買ったころ
     「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」というスウェーデン映画について。



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