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仏教語源散策(中村元編)」Ⅰ日常生活⑤馬鹿・大乗・火宅・
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仏教語源散策(中村元編)」Ⅰ日常生活⑤馬鹿・大乗・火宅・

2021-04-19 19:00


    ・馬鹿
     サンスクリット語mobaモーハのことだと言われているが確証はないという。モーハとは本来「迷妄」「錯乱」みたいな意味らしく、この漢訳「莫迦」「婆伽」「莫訶」などを音訳するとバカになるらしい。馬鹿は明らかに当て字だが、他が正しいとも言い切れないらしい。
     サンスクリット語にbakaバカという言葉もあるのだがアオサギの一種の鳥のことで大変用心深いかしこい鳥の代表であり、ずる賢いイメージはあっても馬鹿というイメージは無い様子。
     バカという悪魔や聖者もいるのだが関係はなさそうである。ということでやはり語源はモーハなのだろうみたいに書いてある。

    ・大乗
     サンスクリット語のmaha-yana(二番目と三番目のaの上に-)マハー・ヤーナの訳で、マハーは大きな、ヤーナは乗り物という意味になる。

     インドにおいて仏教がだんだん大衆の手の届かない高尚なものに変化していった時に、より多くの人が救われるように自分より先に一般民衆を救うために修行しようという一派が現れる。これまでの伝統的な宗教家に対する改革派みたいなで、彼らは伝統派・保守派を非難してhina-yana(iと二番目のaの上に-)ヒーナ・ヤーナと呼んで侮蔑した。ヒーナは劣ったという意味になり、小乗と訳される。だから伝統派の人に貴方は小乗仏教ですね、と言ってはいけないらしい。
     従来はエリートのための仏教で自分だけを救う(具体的には解脱できる)ものだったのが大衆化して誰でも修行すれば救われます、解脱できますとやったのが大乗仏教らしい。
     だが本家のインドでは大乗仏教はいろいろあって廃れ、大乗仏教は中国、チベット、日本などの外国で盛んになった。日本の仏教は大乗仏教であると言われ、日本人がよく知る阿弥陀仏、弥勒仏、薬師如来などは大乗仏教が現れてはじめて仏典に登場するようになったという。

    ・火宅
     サンスクリット語でadiptagara(iと最後を除く3つのaの上に-)アーディプタガーラで直訳すると燃え立った家みたいになるけど意味は「この世」なのだという。
     この世は不快や苦しみによって燃え朽ち果てた家のようなもの。にもかかわらず燃える家の中でおもちゃで遊ぶ子供のように、多くの人は目先の快楽に囚われて逃げようとしない。
     ブッダはこのような衆生を見て考える。外に出てきたらもっと面白いおもちゃ、例えば実際に乗って遊べる牛の引く車があるぞ、と言って教えを悟るための乗り物を示してこっちにおいで、と人々を誘う。乗り物には三種類あって聞いて悟る者の乗り物、一人で悟る者の乗り物、大きな心で悟るものの乗り物だという。

     ブッダの教えから数世紀が過ぎても、世の中は一層多くの苦悩で燃え続けている。


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