「」と「a」と「the」とスターウォーズ
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「」と「a」と「the」とスターウォーズ

2015-04-24 22:07
    ・私は英語が得意でなく、どちらかというと苦手意識を持っている。
    今更ながら、中学高校の頃から感じていた疑問点を調べてみた。

     というのは、映画タイトルなどの 冠詞についての疑問である。

     「スターウォーズ」は原題だと「STAR WARS」。
     「スタートレック」も「STARTREK」。
     「スーパーマン」は「SUPERMAN」。スパイダーマン、アイアンマンなど
     ヒーロー系は基本的にヒーロー名がタイトル。
     「ハリーポッター」「ロッキー」「キャリー」「シャーロックホームズ」など個人名、
     「カサブランカ」「ポンペイ」「アラモ」「ナイトミュージアム」など地名や施設名のもの
     「OBLIVION」「INTERSTELLAR」「PREDESTINATION」
      のように英語の名詞や形容詞をそのままカタカナにしたものなどいろいろあるが、
      どれも冠詞がついていない。
     
     私は This is a pen から教科書がはじまった世代なので、英語は基本的に a を
    名詞の前につける。ただし、日本語にするときは必ずしも「ひとつの」とは訳さない、と
    教わった。

     a を習ってしばらくすると the が出てきて、

    I bought a game. The game is interesting.
    I have a cat.The cat is very big.
     みたいに、最初に出てくるときは どのゲーム、あるいはどの猫と まだ定まっていないので不定冠詞の a をつけて、次に出てくるときはどのゲームあるいは猫と特定されているので定冠詞 the をつける みたいな話だった。で、aと同様 theも日本語としては特に訳さない。

     take a bath や I play the piano、go by bus、go to school、など名詞の前に
    必ずaをつける場合、必ずtheをつける場合、何もつかない場合と言うのは一種の熟語と考えて、一つ一つ覚えるしかないものと思っていた。
     the sun、 the moon、 the earth、the world などは世の中に一つしかない(最初から特定されている)ので必ずtheをつける、というのはSFファンには納得しがたい慣例であるが、現状では仕方あるまい。
     また固有名詞(国名や地名、人名など)は通常冠詞をつけないが、the United States of America(アメリカ合衆国) やthe Atlantic Ocean(大西洋)などつけるのが慣習のものもあり、やはりケース・バイ・ケースで覚えるしかない、と。

     なので こうした映画タイトル(テレビや書籍のタイトルも同じだが)は、日本語ではわざわざ訳していないが、原題には通常 a もしくは theがついているのだと思っていた。

     だが スターウォーズなどは、原題でも冠詞はついていないらしい。
    この、何故冠詞がつかない ただのスターウォーズでいいのかがずっと疑問である。

     タイトルの場合は a とか the は慣習的に省略するのかな、と思うと

    「遊星からの物体X」または「遊星よりの物体X」は「THE THING」だし
    「運命のボタン」は「THE BOX」だ。タイトルだから省略する、というわけではないらしい。
     「The」ではなく「a」はどうか、と思うと「2001: A Space Odyssey(2001年宇宙の旅)」などがある。つまり、タイトルだから冠詞が無くなるわけではなく、元々英語として
    冠詞が無い場合、aを使う場合、theを使う場合があるのだろう。
     新聞の見出しなどは、紙面の制約のため冠詞を省略することが頻繁にあるらしく、映画のタイトルなども一種のフィーリングで通常つくべき冠詞を省略することがあるらしいが、それはそれとして、映画タイトルの冠詞を通じて、あまり意識した事のない冠詞のルールについて復習してみたい。

     http://cosmos.nobody.jp/reading/articles.html
     基本的なルールをなるべく簡単に書くならどうなるのかな、と調べて上記のサイトの記述を見つけた。それを引用すると
     "the"は書き手も読み手もどちらも周知の事実である時に使います。
    それ以外は、可算なら"a"か複数不可算ならそのままの名詞を使います。

     とある。中学英語の最初はa、その次はtheという考え方だと、映画タイトルにはその前の文はないわけだから、初めて話題になった、と考えると a じゃないといけないような気がしていたのだが、これを読んで書き手読み手双方に周知というのが優先、となれば話は違ってくる。ニコニコ的に言えば「例の~」タグがつくものはThe という考えでいいのだろう。



     つまり、これについて超大作映画を作るのであればタイトルは「THE STRING」あるいは
    「THE CORD」「THE ROPE」など、THEを使えるのだろう。英語の語感的にどれが一番ふさわしいのかはよくわからない。シャーロック・ホームズの「まだらの紐」の原題は「The Adventure of the Speckled Band」だそうだから、「THE BAND」でもいいのかもしれない。
     最近の有名な事件や人物についての映画なら、「THE CASE」とか「THE MAN」とかでもいいのかもしれない。ニコニコで「THE WAR」だったら、きのこたけのこ戦争に決まっている。しばらくして世間が忘れると、何の事だかわからなくなるだろうが。

     

     「THE THING」や「THE BOX」はこの考え方で、例の(生き物に寄生する)物体、例の(押しボタンのついた)箱と考えれば納得できる。

      冠詞についてはそれだけで一冊の本になるくらい、いろいろ奥が深いらしいことが以下のサイトに書いてある。
    http://www.ravco.jp/cat/view.php?cat_id=4350

     人名、地名、国名など固有名詞は、本来定冠詞がつかないが 生きている言葉ゆえに基本ルールからはみ出る矛盾があるという。これは理屈じゃないので覚えるしかないが、ある程度原則らしきものもあるらしく、以下のページに詳しく書いてある。

     http://www.ravco.jp/cat/view.php?cat_id=5890 
     http://www1.odn.ne.jp/xenom/kanshi.box/kanshi38.html

     世界的に有名で誰でも知っている(特定できる)ものには原則としてTHEをつけるとあるが、あくまでも英語圏の人間にとっての有名で、マッターホルン山にはTHEがつくがエベレストにはつかない、などというのがなるほど、と思った。実に人間味がある。そういえば富士山もTHEはつかないみたいだ。でも信濃川にはついたりつかなかったりしてる。
     
     http://ejje.weblio.jp/content/%E4%BF%A1%E6%BF%83%E5%B7%9D

     これは有名無名の他に、境界を定めにくいもの(山脈 群島 海洋 海峡 大きな湾河川 運河 半島 海岸 砂漠 森林 高原 平野 渓谷 など)はTHEがつく傾向にあるという慣習があると上記サイトに書いてあるので、そう言われればそうかなとも思う。
     スーパーマンなどヒーロー名や人名、地名、施設名などのタイトルはこの考え方でいいのだろう。

     また神様の名前にもTHEはつけないそうだ。従ってセーラームーンにも、惑星の名前にも
    THEはつかないことになる。あ、でもムーンはつくのか。ザ・ムーンだとジョージ秋山のロボットになってしまうが。
     先日見た「ジュピター」にも、「さよならジュピター」の英題「Bye-bye, Jupiter」や「マーズアタック!」「Mars Attacks!」にも確かについてない。

     The に対して、a がつくのはニコニコ的には「とある~」と考えてもいいんだろうか。「とある魔術の禁書目録」「とある科学の超電磁砲」が英訳されているのかどうか知らないが、aとthe どっちのテイストで訳すのがいいのだろう。
     インデックスやレールガンこと御坂美琴は実際には1人しかいないので特定できるので「例の」のような気もするが、日本人が「とある」と言われたときに感じるイメージは、英語の a に近いような気もする。偉い人に違う、と言われそうだが・・・
     
     すると a を使っている「2001年宇宙の旅」には 取るに足らない、とか 平凡な、
    とか なんということのない 旅 (が実は人類にとっては大きな事件である)というようなイメージを 英語圏の人は感じるのだろうか。

     手塚治虫の「ある街角の物語」とか黒沢明の「生き物の記録」とか小松左京の「ある生き物の記録」なんかは正式な英語タイトルあるのか知らないけど、a を使って訳しているのかな。

     「OBLIVION」「INTERSTELLAR」「PREDESTINATION」
    などは邦題は「オブリビオン」「インターステラー」「プリデスティネーション」だったが、
    「忘却」「星の間」「宿命」なんかだと地味でヒットしそうにない。これらはどれも周知のものでもなく、加算名詞でもないのでそのまま冠詞なし、という事なのかな。
     普通名詞が抽象的な概念を表す場合は無冠詞になる場合が多いとも聞く。classとかschoolとかbedとかworkとか。go to bedとかgo to school とかに冠詞がないのはこれか。go by busとか by train とかもこれかもしれない。

     で、「スターウォーズ」「スタートレック」はどうして冠詞がつかないんだろう。

     宇宙や、ぼけっと見つめる空間を意味するspaceには冠詞がつかない、と本で読んだことがある。THEをつけると、「その空間」という意味になってしまうという。荷物を置く場所、みたいな意味だと a space になる事もあるらしい。
     「スペース1999」は「SPACE:1999」、「スペースモンスター/宇宙怪獣の恐怖」は「SPACE MONSTER」、「宇宙からのメッセージ」は「Message from Space」、なるほどみんな冠詞がついてない。「スペースバンパイア」は原題「 Lifeforce」か・・・
     すると「宇宙少年ソラン」はさしずめ「SPACE BOY SORAN 」か。
    そういえばスタートレック冒頭のナレーションも「スペース、ザファイナルフロンティア」と
    冠詞はついていなかった。

     スターといっても個々の星を言っているのではなく、宇宙空間とほぼ同意だと思われるのでこれに準ずるのかなあ。日本語だと「星」とか「星々」というより「星界」「星海」のような。
     世界を意味するworld には the がつくけど、世界平和、world peace というと何もつかないともいう。形容詞としてworldを使うと、原則theはつかないそうだ。
     スターウォーズもスタートレックも、スターは形容詞的に使われている気もするので、この考え方で何もつかないのかも。それとも抽象的な概念としての無冠詞なんだろうか。
     
     映画じゃないけど、エドモンド・ハミルトンのSF小説「スター・キング」(旧訳では 天界の王)は「THE STAR KINGS」とtheがついている。これなんか、スターウォーズと同じ使い方のような気がするのだが、ついている。ロバート・L・フォワードの「スタークエイク」は「STARQUAKE」とついてない。銀河鉄道999の歌詞は「A journey to the stars」だった。うーん・・・
     この、STARにtheがつくつかないの語感の違いがわからないなあ・・・

     「スタートレック」「スターウォーズ」どちらも電子辞書に載っていて、冠詞無しの普遍的な名詞としての位置を確立しているようでもあるが、最初からそうだったわけじゃないしなあ・・・

     私が調べられたのはこの程度。うまく結論が出たとは言えないが、まあいいや。私が知らないだけで、どなたかがどこかですでに書いているような気もするし、何か他にも慣習的なルールがあったり、感覚的なものなのかもしれない。今後そういうのを発見したら追記するかも。
     これを生徒に質問されて、中学校の先生はどう答えるんだろう。
     私は「a」と「the」の使い分けは中学生時代にも意識した記憶があるけど、無冠詞というのはあまり意識しなかった気がする。中学生に英語の冠詞を意識させるネタとしてはちょうどいい教材の気もするんだが。

     ここに書いてある事を信じて損害を被っても責任は持てません。

     
     
     


     
     
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