「X線で見るダイナミックな宇宙」 講演会に行ってきた(2)
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「X線で見るダイナミックな宇宙」 講演会に行ってきた(2)

2016-03-15 19:00
    ・2番目の講演。

     巨大ブラックホールはどのように作られたか? 上田佳宏氏(京都大学)

     最初の議題が、見る側である「ひとみ」の紹介だったのに対し、見られる側のブラックホールについての話。パンフ等が無いので記憶だけで書きます。

     よく言われる質問で、ブラックホールは光も吸い込んでしまうのに、何で観測できるんですか、というものがありますが、観測しているのはブラックホールではなく、ブラックホールに吸い込まれる物質が、渦を巻きながら吸い込まれる時に押し合いへし合いして、高温になる。高温になると光を発し、さらに高温になるとX線を発する。このX線を観測することで、ブラックホールの存在がわかるというという話からはじまったと思う。

     高温になってX線を出すという事は、位置エネルギーが熱に変わるから、という話があって、それだけ吸い込まれるものの質量がある、つまりブラックホールの方も大きいのだろう。すると小さいブラックホールは可視光でも見つけられたりするけど、大きいものは可視光ではなくX線を出すようになってしまうので、普通の望遠鏡では見つけられない、ということか。

     ひとみはこのX線の発生源となっているガスの組成や、運動の様子も観測できるので、ブラックホールの周辺がどうなっているかや、ブラックホールの構造(というのか?)がより詳しくわかるようになるだろうという話だったと思う。

     ブラックホールに星間物質や他の天体が吸い込まれると、渦を巻いて吸い込まれる物質は輝き、ため池のように吸い込まれる順番を待っている物質の待機場所ができ、ブラックホールに吸い込まれないで、回転する渦と垂直方向に、裏表2方向に、渦の回転軸上にはじき出される高速の物質の流れ(ジェット)が生じるというような話だったと思う。

     こんな感じの図を示して説明されていたと思うが、研究者の間ではこの図は古い、と言われているような話もされていた。トーラスと呼ばれるため池のような部分でも活発な反応(星がぶつかったり誕生したりしているような)が起きているということが表現されていないとか。

     この図は(参考)にある 宇宙研 X線天文グループHPから持ってきました。


     このため池のような場所からブラックホールの間の、今まさに吸い込まれそうに回転して渦を巻いている部分が、いわゆる降着円盤というもので、この中心にブラックホールがあるという。

     多くの銀河の中心には超巨大質量を持ったブラックホールがあって、そのブラックホールに星間物質がどんどん吸い込まれている状態だとブラックホール周辺が光ったりX線を発したりする。こうしたものを活動銀河核(Active Galactic Nuclei:AGN)、と呼ぶ というような話もされていた。活動銀河核は、周囲の物質を飲み込み終わってしまうと、光もX線も出さなくなり、そこにブラックホールがあるか、ということも観測できなくなってしまうとも。活火山と休火山みたいなイメージだな。
     説明の中でバルジという言葉を使われていて、講演を聞いていたときにはこのバルジがため池みたいな部分、という印象で聞いてしまったのだが、帰ってから調べるとバルジというのは銀河系中心の膨らんだ部分のことを言うらしく(私はそんなことも知らないで講演を聞きに行っております)、このバルジの大きさと巨大ブラックホールの大きさ(質量)には関連があるって書いてあった。
     http://www.jaxa.jp/article/special/astro_h/matsushita01_j.html

     トーラスとバルジは意味が同じなのか、全く違うものなのか私はよくわかっていない。

     ご飯をたくさん食べれば大きくなるという事なんだろうけど、バルジはブラックホールの外にあるわけだから、食べた分とブラックホールが比例するならなんとなくわかるけど、外にあるものとブラックホールが比例するのはなんとなくわかったようでわからない。お皿の大きさがでかいと大きく育つということか?バルジっていうのも遠い未来にはブラックホールに吸い込まれる運命にあるのかな?「バルジ大作戦」ていう映画があって、バルジって地名だと思っていたけど突出部という意味なのか。

     ひとみは、この活動銀河核がガスのようなものに遮られていても観測することができ、活動銀河核がどのような物質で構成されてどのような運動をしているかがわかる、ということで、巨大ブラックホールの研究に役立つデータをたくさん集めてくれるはずだ、という話だったと思う。もっと面白い話をたくさんしていたように思うのだが、残念ながら忘れるのが早いので書けない。

     可視光で見ると、そこには何も映らない、動いているものもない空間を、X線で見るとそこには高温のガスが渦巻いたり、高速で移動していたり、輝きの強さを変えていたり、とタイトル通り、ダイナミックな宇宙の姿が見えてくる、X線が見えれば、間接的に可視光では存在がわからないブラックホールも観測できる、ということで、関係者の方はもう観測結果が待ち遠しくてしかたがないだろうな、という雰囲気を感じる講演でした。

     今日はここまで。最後の講演を内容を、忘れないうちに書けるかどうか。

    (参考)

    京都大学のブラックホールに関する研究報告
    http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2015/160107_1.html

    X線天文学の世界(JAXA)
    http://astro-h.isas.jaxa.jp/challenge/x-ray/

    活動銀河核(大阪大学)
    http://wwwxray.ess.sci.osaka-u.ac.jp/OskXrayTlabHP/home/observations/agn.html
    活動銀河核(日本のX線天文グループのページ)
    http://www.astro.isas.jaxa.jp/xjapan/asca/3/agn/

     

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