• MIDIキーボード漂流記

    2020-01-18 12:40
    DTMをするにあたって必須な物として、PC・DAW・オーディオインターフェイスに次いで上がるのがMIDIキーボードだと思います。マウスでの入力だけでもDTMは出来ますが、鍵盤があった方が何かと作業も捗ります。自分もこれまで何度か鍵盤を購入してきました、それを振り返って見ますと・・・
    Roland JP-8000

    こちらはPCでのDTM以前、単体MTRとMPC2000で音楽制作をしていた時期に購入しました。所謂ヴァーチャルアナログシンセで、単体のシンセサイザーとして買った物ですがPCに移行してからも入力用として使っていました。引っ越しを決めた時に部屋のスペースの問題から手放す事になりました…その時期は少しDTMから離れていたというのもあります。

    そしてDTMに復帰しようという時に、取りあえず買ったのが
    KORG nanoKEY

    非常にコンパクトで安価な製品で、正直まともに演奏するのは難しい。しかしこれでも有ると無いでは大違いで、結構曲作りに使ってました。しかし買って3ヵ月程で一部の鍵盤が反応しなくなり使い物にならなくなりました。まあ如何にもチープな物だったので余りショックでは無かったです。

    もう少しちゃんとした物を使おう思い、次に入手したのが…
    KORG microKEY



    同じKORGの製品でミニ鍵盤37鍵の物ですが、こちらはちゃんと演奏が出来る!サイズも場所を取らないし、かなり気に入って使っていましたが…USBケーブルを付けたまま運んでいる時に、ケーブル側から落下させてしまいオシャカに。分解して見たら基盤が割れてました(泣)

    かなり短期間に2つも壊してしまい、ちょっと落ち込みましたが、気を取り直し次のMIDIキーボードを購入しました。
    M-AUDIO AXIOM25

    この頃になるとPCのスペックも上がり、ソフトシンセのパラメーターをリアルタイムで動かしたいと思うようになり、ツマミの沢山付いた多機能な物を検討して、これを買いました。値段や大きさを考慮した結果25鍵のモデルにしたのですが、しばらく使ってみてこれは失敗だったと思いました。25鍵(2オクターブ程度)だと、選んだ音色の音域が鍵盤からズレている事も多くあり、オクターブボタンを何度も押す羽目になります。基本的に片手での演奏になってしまうのもマイナス点でした。加えてこの製品はドライバーに不安があります。Windows用ドライバーは2010年から更新がありません。2010年と言えばWindows7の時代で、それにもかかわらずメーカーサイトではWindows8や10にも対応しているように書かれています。しかし実際Windows10でも動くには動くんですけどね…。ともかく数年来鍵盤数の少なさに不満を抱きつつ使用してきましたが、オーディオインターフェイスも新調しモチベーションが上がっている今!MIDIキーボードを買い替える事にしました。

    と、その前に番外編として、こんなのも買ってました。
    KORG nanoKEYstudio

    これはスタジオやライブ、その他様々な出先に持ち出して使おうと思い買った物。Bluetoothによりワイヤレスで使える所に魅力を感じたが、電池を食うので結局USBケーブルでつないで使う事が多いです。演奏性は初代nanoKEYよりは若干マシな程度。真ん中のタッチパッドが楽しい。

    本題に戻ります。今回MIDIキーボードを買うにあたって検討を始めると、幾つか候補に絞られてきました。
    Native Instruments KOMPLETE KONTROL A49
    M-AOUDIO Oxygen 49
    NOVATION LaunchKeyMKⅡ49
    NEKTAR Impact LX49+
    2万円程度まで、49鍵以上、ツマミが付いている、デスクの下に入るように横幅90cm以下の物。以上が選択の条件でした。田舎住いなので最寄りの楽器屋さんに行っても国産メーカーの物しか無く比較が出来ないので、ネットで検索しまくって比較検討しました。

    比較を初めて直ぐにNIの KOMPLETE KONTROL A49 が第一候補に上がりました。NI社のKOMPLETEを持っているので、それに入っている音源をスムーズに操れるようになるのは非常に魅力的です。しかし自分の使っているDAW Cubaseとの連携は”対応予定”となったまま放置状態のようで…。正直この一点が解消されればこれを買っていたのですが、どうしても引っかかるので別の物を検討、そこで急浮上してきたのがNEKTAR Impact LX49+でした。
    具体的には下記のサイト
    https://www.dtmstation.com/archives/51997422.html
    こちらで使用感が詳細に描かれていて、各主要DAW用の設定プログラムが用意されておりCubaseとの連動も簡単に出来そうだったので、読み終わった時にはこれに決めていました。(藤本健の文章力恐るべしと言うべきか?)

    NEKTAR Impact LX49+

    実物は非常に軽く若干チープな印象ですが、鍵盤の感触等は自分には充分弾きやすく感じます。しかしユーザー登録や設定プログラムの導入には一苦労ありました。まず入っていた紙に従ってユーザー登録をしましたがそのサイトにはDAWと連携が出来ると書いてはありますが、どうやってやるか説明が全くありません。改めて見るとそこは日本代理店のサイトで、設定プログラムのダウンロードはNEKTAR本社サイトでのユーザー登録が必要でした。この辺りは日本代理店のhookupさん、もっと分かり易くしてほしいです。

    改めてNEKTAR社でユーザー登録と製品登録をすると、仕様DAWを聞かれるので自分の使用しているDAWを選択、するとプログラムがダウンロード出来るようになります。完全に英語のみのサイトなので自分は少し入力等に時間が掛かりましたが、全体的には結構簡単に出来ました。
    使用感はまだ少ししか触ってないですけど、49鍵なのでオクターブボタンを頻繁に押す必要が無くなったのはもちろん、トランスポートとフェーダー、VSTインストのフィルター周りやエンベロープが面倒な設定なしで連動するようになったのが単純に嬉しいです。ただサードパーティーのVSTには簡単設定は適用されないので、Native Instrumentsの音源を使う事の多い自分としては、KOMPLETE KONTROLがCubaseに対応したら買い替えてしまいたくなりそうな予感はあります。

    しかしNEKTARって今回初めて知った会社なのですが、主なDAWにきちんと対応したプログラムを用意している辺りかなり好感が持てます、かなり気に入りました。日本代理店はちょっとあれですが…


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  • オーディオインターフェイス買い替え 憧れのRME

    2020-01-04 19:13
    約一年前(2018年末)にPCを買い替えました、根本的な性能は上がって良かったのですが、極稀に起きる音飛びに悩まされていました。Windowsの設定を見直す等色々とやったのですが、電源投入後30分程の内に一度だけ音飛びが起きる現象は解決できませんでした。しかしそれが起きるのは一回きりで30分以上経てば起こらなくなるので、多くの場合は問題なく使えていました。しかしライブ本番の時ばかりは大きな問題で、ライブ中にそれが起こるのは致命的です。なので本番30分前にPCの電源を入れる等していました。そうして騙し騙し使っていたのですが、それが起こる原因はPC本体というよりオーディオインターフェイス側にあるように思えてきました。

    使用しているオーディオインターフェイスはSteinberg UR44で、買った当時から音質的にも機能的にも満足して使っていましたが…

    以前にオーディオインターフェイスの聴き比べの企画に参加し、色々な製品を同じ条件で聴く機会があったのですが、その時にRMEのFIREFACE UC(UCXだったかも?)が非常にフラットで明瞭な音に思え、UR44はそれに比べると不明瞭でバランスの悪い音に聴こえました。

    また機能面でも不満が出てきました。ライブで自分たちのバンドはリズムとシンセ系統の音をそれぞれステレオで出しているのですが、サポートで入ってもらうドラムの人にクリック聴いてもらう必要が出てきました。UR44は4つのラインアウトがありますがリズムとシンセでそれは全て使います、ヘッドフォン端子からはラインアウトと同じ音しか出せません。仕方なくMIDIでリズムマシンを繋ぎその音を聴いてもらいました。

    そしてこの年末にきて、クリック用のリズムマシンが故障し、2020年初頭はバンドの録音をしようという話が出るに至ってオーディオインターフェイスの買い替えを本気で考える事に…しかし考えるまでもありませんでした。自分に必要な入出力の数とルーティングの自由度、ドライバの安定性、聴き比べで実際に感じた音の良さから、買うならこれしかない!という感じで、後はお財布との相談だけでした。

    RME FIREFACE UC は2009年発売と結構古いモデルですが、Windowsでの安定性、拡張性、音質と価格のバランスを考えると、未だに最も良い選択だと思います。

    自分のPCに接続して音を出した第一印象は、ヘッドホン端子からの音が凄く良い。残響の消え際までしっかりと聴こえる。硬いけど耳に刺さらない疲れない音質と言った所。また一番の懸念だった電源投入後30分以内に起きる音飛びは…起こらなくなりました!一安心。

    実際に自分にとっては高い買い物だったけれど、それに見合う恩恵がありました。買って良かったです。
  • 地方の子供から見た日本の80年代音楽シーン

    2019-02-17 14:46
    ヤンサン、ナゴム回を見て80年代の日本の音楽シーンについて補足をしたいと思いました。
    あくまで1972年生まれで地方在住の自分からの視点ではありますが・・・。


    基本的に80年代前半までは60年代から続く大手事務所、大手レコード会社、職業作詞、作曲家の力が強かったように思います。そこに70年代からのニューミュージック勢、ロック系のギルド的スタジオミュージシャンの集まり(ティンパンアレー系が代表的)が絡みメジャーシーンを作り上げていました。アイドルポップスが盛り上がっていましたが、ニューミュージックの流れをくむアーティストや演歌も大ヒットを出すこともあり多様性がありました。

    そんな80年代前半のインディーズシーンについては、一般にはあまり認知されていない状況だったようです。それが一般に知られるようになったのはNHKで1985年に放送されたインディーズの逆襲』という番組が大きかったと言われていますが、自分は未見でした。

    と同時期にメジャーシーンではBOØWYやREBECCA等の様なパンク、ニューウェーブ以降の流れを受けたバンドがヒットを出すようになっていました。少なくとも当時中学生だった自分たちはBOØWYやREBECCAの登場で日本の音楽シーンは大きく変化したと感じていました。

    更に85年頃におニャン子クラブがブームになり、アイドルポップスも激変します。このおニャン子ブームとバンドブームにより、それまであった「歌謡曲」の枠組みが完全に壊れてしまった印象が自分にはあります。

    80年代後半は兎に角数多くのロックバンドがデビューするようになり、その中にはインディーズで人気を博し満を持してメジャーデビューというパターンも多くありました。ここに来て田舎の中学生の自分もインディーズという物を意識するようになります。

    しかし当時、インディーズバンドの情報を地方で得るのは難しく、雑誌くらいしかありませんでした。具体的にはFool's Mate、DOLL、音楽雑誌ではないが宝島、この3誌が自分のインディーズについての情報の全てでした。そして30分ほど電車に乗って街に出ればインディーズを扱うレコード店が3店舗ほどあり、少ないお小遣いからドキドキしながらレコードを買ってました。因みに初めて買ったインディーズのレコードはAUTO-MODの7インチ、好きだったレーベルはトランスレコード、有頂天の7インチや人生のソノシートも買いました。

    因みに80年代後半にアナログレコードからCDにメディアの主流が移った為、自分たちの世代はアナログから派とCDから派に分かれる。当時のインディーズは圧倒的にアナログが多かったので同世代でも全くインディーズに触れていない人も多い。

    で、このバンドブームは89年のイカ天で最高潮に達し、番組終了後ブームは落ち着いて行きました。

    この80年代後半のバンドブームで日本の音楽シーンは全く様変わりした印象があります。例えば90年代の小室哲哉や小林武史のサウンドは以前ならかなりマニアックと言われていたと思う。それがメジャーのど真ん中に来るようになった。ロックやバンドをやっている事が特別視される事はなくなったし、打ち込みも認知され一般化していきました。その代わり所謂「歌謡曲」的な物は衰退して行き、「芸能界」の主役は歌手からお笑い芸人に移りました。

    そしてヤンサンで取り上げたナゴムレコードは、音楽シーンの変革については若手のバンドやインディーズシーンなどの全てが合わさって大きな流れになったのですが、ナゴムはその中でも取り分け異質だったと思います。インディーズバンドというだけで世間からは奇異な目で見られるのに、そのインディーズの中で更に奇異に見られる。自分の印象としてはナゴムが大きなムーブメントだったと言うよりは、シーンに異質な種を撒いたと言ったほうがしっくりきます。