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※無料記事 『星霜鋼機ストラニアEX』ロケテスト記念・関係者トークイベントレポート!

2018-10-23 20:00

     全国800万人のアーケードゲームファンのみなさま、こんにちは!「ゲーセンミカド」ブロマガ編集班です。

     10月20日(土)と21日(日)の2日間、「池袋ゲーセンミカド in ランブルプラザ」にて、株式会社グレフさんの“新作”シューティングゲーム『星霜鋼機ストラニアEX』(以下『ストラニアEX』)のロケテストが行われました。

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     ロケテスト初日には、イケダ店長による司会進行のもと、株式会社グレフの丸山社長、サウンドコンポーザーのヨナオケイシ氏、「exA-Arcadia」チームのエリック氏を招いたトークイベントを実施。
    今回はトークイベントの一部始終をご紹介いたします!



    ■司会・進行
    ゲーセンミカド店長/イケダミノロック

    ■登壇者
    株式会社グレフ/丸山博幸社長
    『星霜鋼機ストラニア』サウンドコンポーザー/ヨナオケイシ氏
    「exA-Arcadia」プロジェクトメンバー/エリック氏

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    「グレフ」×「exA」のタッグで新たに蘇る『ストラニア』


     まずはじめにイケダ店長が投げた「今までの『ストラニア』とは何が変わっているのか?」という質問に対し、丸山社長は「基本的には海外版です」と前置きした上で、海外では『NESiCAxLive』が展開されていないことを来場者に説明する。

    丸山:基板やハードではなくダウンロード配信形式になるのは時代の流れだと思っていますが、数ある問題点のひとつとして「日本のゲームが海外のゲーセンに向けてリリースできていない」んですよ。中国に行った時、日本と同じくNAOMI版の『アンダーディフィート』が未だに稼働しているのを見たんですが、ダウンロード配信になってからは海外のゲーセンに向けて出すのが難しくなってますね。

    イケダ:ダウンロード配信になったことで、日本のビデオゲームが海外でリリースされなくなったんですよね。日本では10年ぐらい前からダウンロード配信によるソフト供給に変わったんですが、基板を買わなくても自動的に供給されたり、導入の地域差がなくなる反面、1クレジット(50~100円)あたり1~3割をメーカーが徴収する従量課金制になったことでコストがかかるようになった。ゲームセンターって売上に波があるので、税金以外の“税金”が取られると、その波が落ちた時の資金繰りが大変になる。「ミカド」のような個人ロケには正直厳しいが、それでも買わざるを得ない。

     シューティングゲームに限らずいろんなジャンルのビデオゲームが展開しづらくなっている中、エリック氏から「『exA』に参入しませんか?」と誘いを受けた丸山社長は「海外に向けて“売り物の基板”を出すのは大事だなと感じましたし、率直にやりたいなと思いました」とコメント。『ストラニア』を参入タイトルに挙げた時、何かを足す必要があると考えたという。

    丸山:オリジナルが好きなのでそのまま出したいと思ったんですが、海外のプレイヤーの話や、日本でも『exA』を展開すると聞き、難易度+α”の要素として「武器チェンジしなくてもクリアできる可能性を出す必要がある」と思ったんです。バルカンは一般的なシューティングゲームで言うところのワイドショットなんですが、今までの『ストラニア』はバルカンでボスを倒すことができなかったんですよ。なので、普通のシューティングゲームとして遊べるようにしたのが『ストラニアEX』です。味付けがだいぶ変わってきているので、NORMALは一般プレイヤー寄りにしつつ、HARDとEXPERTは今までどおりの『ストラニア』として遊んでもらえるようにしています。

     『ストラニアEX』を見たイケダ店長は「ガッチリなパターン構築型だったのが、アドリブ避けでも楽しめるように間口を広げた感じになった」と感想を述べた。

     また、『ストラニアEX』での変更点は難易度やバランス調整だけでなく、NORMALモードでもエンディングを見られるようになったという。その理由について「NORMALではもったいぶってエンディングを見せないという悪い癖をやめました。とにかく自分はこのゲームが好きなので、布教したいという意味も含めて『ストラニアEX』を作りました」と、丸山社長の深い愛情が窺えた。


    アレンジ版BGMを乗せたかったという願いが叶う!



     話題は『ストラニア』の作曲を担当したヨナオ氏に移行。イケダ店長の「『ストラニアEX』の楽曲は書き下ろしなんですか?」と質問に対し、ヨナオ氏は「アレンジCDの『星霜鋼機ストラニア ザ・フォース・シグナル』をリリースする際に作ったものを採用してます。なので、『ストラニアEX』のサントラが先に出ちゃってる感じですね(笑)」とコメントし、会場を沸かせた。

     『メタルサイト』『マッドストーカー』など、X68000のシューティングゲームやロボットアクションゲームの作曲を担当してきたヨナオ氏を「“ロボットゲームのBGMを作るならヨナオケイシに任せなさい”というのが僕の中にある」と評したイケダ店長は、続けて「ヨナオ氏にとってシューティングゲームの楽曲とはどういったものか」と問いかけると、「いろんなジャンルがあれど、ゲームならではの音楽が聴けるのはやっぱりシューティングゲームっていう気はしますね」と、独特のスタイルがあることを論した。

     現行の『ストラニア』にもアレンジ版を乗せたいという思いはヨナオ氏も持っていたようで、「(アレンジ版を乗せられないかどうか)丸山社長にご相談したことがありましたね。それからチャンスがない状態が続いて(笑)」と話す。丸山社長からも「2年ぐらい経ってからチャンスがようやく巡ってきたので、これはもう乗せるしかないと思いました」と述べ、『exA』への参入が双方の願いを叶えた形となった。

    また、トークイベントの最中にエリック氏が「ヨナオさん、ベルトスクロールアクションの曲を作ってみませんか?」と仕事のオファーをするとともに、『exA』でベルトスクロールアクションを作っていることをうっかり暴露してしまうハプニングも起きた。


    『ストラニアEX』2018年末に始動――!!



     「グレフさんの作品は海外での人気が本当に高くて、『ストラニア』をパッケージ(基板)で売ってくれと何回も言われてたんですよ」と話したのは、『exA-Arcadia』メンバーのエリック氏だ。
    「『ストラニア』を乗せるのも『exA』プロジェクトの一貫だったわけだね?」とイケダ店長が質問すると、エリック氏は「海外の戦略としても、まさにですね(笑)」という狙いがあったことを明かした。

     また、エリック氏から「『exA』にどんなゲームタイトルを乗せたらいいのか?」という相談をよく受けていたイケダ店長からも「いろんなメーカーのリストを挙げていくと、グレフさんの『ボーダーダウン』『アンダーディフィート』は人気や反響が大きい」と、ゲームセンターの現場に立つ身として説得力のある言葉を述べていた。

     丸山社長からも「『ストラニア』としては初の物理パッケージ(基板)ですからね(笑)。海外ファンの声をエリックさんが吸収し、我々と一緒に考えてくれてるんですよ」と信頼感を寄せている様子だ。

     ……ここまでのお話を聞いて、やっぱり気になるのはリリース時期だろう。シューターたちから寄せられる期待に、丸山社長は「2018年末までには最初をロットを出します!」と宣言。来場者から歓声があがった。


    現在のアーケードゲームとゲームセンターについて



     イベントの後半では、現在のアーケードゲームとゲームセンターについて、イケダ店長と丸山社長による深掘りトークも披露された。

    イケダ:十数万円する基板を売っていたのが重量課金に変わったわけですが、正直なところ大変ですよね?

    丸山:従量課金で商売できてるメーカーはたぶんいないと思う(笑)。

    イケダ:今までは基板をリリースした月の最終日には販売金額が入って、2ヶ月目から営利を取れる。それが小銭になってしまうのは……。

    丸山 開発費の100分の1ぐらいですよ。対戦格闘ゲームだったら、ギリギリ赤字でも家庭用に移植してプラスになる。でもシューティングゲームに関して言うと、スタッフに焼き肉を毎月おごれるかなっていうぐらい。なので、アーケードに関しては正直なところ、趣味でやっているような感じ。自分はこれからもやっていきたいんだけど、新しいメーカーさんが入ってこれない……。

    イケダ:会社を設立する前にゲームを100本作ってあるっていう状況じゃないと難しい(笑)。海外でオペレーターをやってる人たちって日本のゲームに染まってるので、『exA』を売り込むのは今しかチャンスがないんですよ。

    丸山 この世代が終わっちゃったら、今度は「ソシャゲでこういうゲーム作りました」っていう人たちばっかりになっちゃう。

    イケダ:『FGOAC』『ソウルリバース』といったゲームって、BP制やカードの購入があったりと、丸山社長が作り続けてきたような「サクッと100円を入れて遊ぶ」という買い切り型のゲームとは違いますよね。

    丸山:どこまで続くのかなって思いながら見てたんですけど、自分としては「あってもいいけど、それで100%を占めるような環境は店にとっても負担だな」と思いましたね。アーケードゲームだけど、どっちかというとゲーセンのゲーム筐体を使ったイベントという感じ。それもひとつの形態なので「ああいうのはゲーセンのゲームじゃない!」とは言わないですが、主流になることはないなと思ってますね。インカムとしては主力かもしれないけど、面積的な主力にはなり得ないですよね。

    イケダ:丸山社長が考えるアーケードゲームやゲーセンの花形は、昔ながらのビデオゲームと考えていいんでしょうか?

    丸山:自分は好きですが、「ゲーセンのゲームはこれである」っていう決めつけはあんまりしたくないので、それも含めていろんなものがあっていいと思います。1コインオペレーションのゲームが減ってしまってる危機感はありますが、いろんなタイトルのゲームが置いてある「ごった煮」感がゲームセンターの醍醐味だと思いますね。

    イケダ:時代は変わっていっても、『ストラニア』のようなシューティングゲームや格闘ゲームは不滅であると。

    丸山:自分はリリースし続けると思っていますし、やっぱり新作をやりたいですよね。

    ※※※

     イベントの最後には丸山社長から「『ストラニアEX』を完成させたいので、ロケテストの感想や意見をTwitterのハッシュタグ(#ストラニアEX)で発信してほしいですね。僕がそれらを汲み取り、責任を取って完成させたいので、みなさまご協力をお願いします!」と完成までの意気込みを述べ、イケダ店長は「ゲーセンは終わっただの、シューティングゲームが終わっただのと議論されてますが、まったく終わってません! 僕らはこれからもオペレーターや開発者と協力しあって、ビデオゲームでゲームセンターを活性化できるようにバリバリやっていこうと思います。来年はJAEPOに出るのでよろしくお願いします!」と締めくくった。

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     アーケードゲームファンのみなさま、シューターのみなさま、今後も『ストラニアEX』ならびに『exA-Arcadia』にご注目ください! よろしくお願いいたします!

     ……というわけで、「『ストラニアEX』ロケテスト記念 関係者トークイベント」に関する日記は以上、終了! ありがとうございました!

    Power to the EXA!!

    ・グレフ公式サイト
    http://www.grev.co.jp/

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