漢魂さん のコメント
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前提として最近の俺は極太ラーメンにめちゃくちゃハマっているという事がある。
先日、朝飯も昼飯も抜き、定時で仕事を切り上げ
真っ先にとある店へ向かった。
ラーメン二郎である。
俺が付いた頃にはすでに数名ほど並ぶ列ができていて
すぐにラーメンにありつける状況では無かった。
飯屋で待たされるのは大嫌いな俺だが、何せ絶賛ラーメンハマり中なので
今日は特別。
約2年ぶりとなるラーメン二郎を、一日何も飲まず食わずの腹へりまくり極限状態で
目いっぱい堪能してやろうと思った。
約30分後、ようやくあと3人で順番回ってくるていうときに
前の二人がおもむろに食券機で札を買い始めた。
思い出した、これが 二郎の掟 。
”店に入る前に食券を確保しておくこと。”
俺は前の二人に諭されるようにして足早に食券器へ向かった。
ラーメン小700円・・・
700円か。小銭は・・・惜しい、足りない、600円しかない。
仕方ない、この万札で―
その瞬間、悪寒が走った。
(待て・・・この古い食券器・・・。これ万札入んねえんじゃねえか?)
案の定、よく見てみると札投入口には「1000円」としか書かれていなかった。
そして追い打ちをかけるように衝撃の事実が俺を襲う。
「無い・・・。1000円札が無い・・。財布に・・・!」
今朝まであったはずの1000円札がなぜか入っていなかった。
一体どこへ消えたのか。
しかし今はそんな場合ではない、とにかく、とにかく何としてでも食券を
購入せねばならない。
こうなったら試すしかない、万札を。
大きく「1000円」とだけかかれたこの投入口に、こいつを無理やりねじ込むしかない。
スッ
俺は平静を装い、何事もなかったかのように万札を放り込んだ。
すると意外にもするする入っていく。万札が。
「あっ・・・これ、いける・・・。いけるやん!!」
次の瞬間。
”ウィーーーンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww”
無慈悲な機械音が、東京の街に響いた。
あの時、suicaにチャージさえしなければ。
あの時、自販機のジュースを我慢していれば。
・・・後を去るは空腹と絶望に打ちひしがれた男の背中。
彼の頬には、大粒の涙がつたっていった。
二郎、それがお前の選択か―
続く
次回、リベンジ編
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