ユーザーブロマガは2021年10月7日(予定)をもちましてサービスを終了します

  • 声優インタビュー集『私の声優道』【朴璐美 編】#2を読んだの巻

    2020-04-15 06:39
    『私の声優道』【朴璐美 編】#2の巻



    声優インタビュー集『私の声優道』(著:藤津亮太)

    朴璐美 編 (p10~)




    声優が魂を吹き込むさまは舞台より舞台だと思った

    劇団 円に所属していた朴路美。挫折を経験し、演劇を辞めることを決断した。それをマネージャーに伝えたところ、アニメの吹き替えのオーディションがあるからそれで華々しく散ろうと提案される。なんと、合格。それがガンダムシリーズで有名な富野由悠季の新作アニメ『ブレンパワード』だった。

    『ブレンパワード』は「こんなに楽しい現場があるのか」というくらい楽しかったです。キャラクターたちに各々の役者が意識をもって魂を吹き込み、ひとつの物語を作り上げていくというのが「舞台より舞台なんじゃない?」と思いました。私は舞台に幻滅して辞めようとしていたところでしたから。

    気持ちを開放できたのは富野さんのおかげかなと思います。すごくシャイな方だと思うのですが、役者のモヤモヤした気持ちを取っ払おうとして自ら飛び込んできてくださったんですね。楽しかった円の研究所のときにお世話になった福沢先生と同じで「この受け皿にウワーっと出ていいんだ」みたいな感覚でした。

    音響監督の浦上さんもお世話になりました。妥協しないで私の気持ちをくんでくれました。私は、当時何度も「もう一回やらせて下さい」と言っていたんです。でも、それはあまり良くないかなと思って一度言わなかったことがありました。そしたら、浦上さんが「朴さん、本当はやりたいんでしょ? いいよ。もう一回やろうよ」と言ってくださいました。涙が出そうなくらい嬉しかったのを覚えています。だから、毎週水曜の4時からの収録が本当に楽しみでした。



    ロランとディアナになるなんて夢にも思いませんでした

    朴璐美の初期の代表作といえば『ターンエーガンダム』。富野由悠季が『ブレンパワード』の次に手掛けた作品である。ガンダムシリーズから離れていたものの、久々に手掛けるガンダムということで話題になった。まだ新人だった朴路美が選ばれた。当時、朴璐美は男性役をやることに難しさを感じていたという。


    『ターンエーガンダム』はオーディションでした。私は女性のディアナとキエルの役でオーディションを受けました。そのときに音響監督の鶴岡さんに「ロランくんもやってみて」と言われました。冬馬由美さん(『ああっ女神さま』ウルド役、『ヴァルキリープロファイル』レナス役)が『ブレンパワード』のときに男の子を演じているのをみて、「声優ってマジですごい」って思ってみてましたけど、今ここで私がやれるのか?と。見よう見まねでやりました。そのときは、フラン・ドールとの掛け合いだったのですが、フランで受けに来ていた高橋理恵子さんと一緒に録ることになりました。まさか、ロランとディアナになるなんて夢にも思いませんでした。

    『ブレンパワード』のときは「こんなに作らなくて、自分のナチュラル、リアルでやっていいんだ」というのがすごく楽しかったんです。ロランは男の子ということで、自分を縛っていたように思います。緒方恵美さんが『新世紀エヴァンゲリオン』(95)の碇シンジという男の子役をやっていると聞いて、すぐに映像を観たりしました。

    そうやって勉強しても、自分ひとりがフェイクをかけて演じているような感じがありました。そしたら富野さんが「朴路美がしゃべったらそれが全部ロランなんだから」と言ってくれました。それでも力を抜くことができませんでした。「私が現場を盛り上げないと!」と気負ってやっていたように思います。


    ターンエーの中盤以降は喉が潰れていました

    初めての主役と初めての男性役。さらにガンダムという大きなタイトル。彼女にはさまざまな大きな挑戦を一度にやらなければいけなかった。ある日、交通事故にあい救急車で運ばれてしまう。それでも次の日に顔を腫らしながら収録現場にいったという。

    最初はガンダムシリーズの主人公というプレッシャーは感じていなかったんです。ところが、初回のアフレコ前の取材で「ガンダムの主人公をやるプレッシャーはありますか?」「朴さんは(歴代の)ガンダムの中では、唯一女性で主人公役を演じている人ですよ」と言うことをいわれたときに、ガンダムというタイトルの大きさに気がついてしまいました。ものすごくプレッシャーはかかりました。スタート前に喉の手術を受けたことも加わってか、中盤以降は喉が潰れていました。

    途中で子安武彦さんの演じる軍人のギム・ギンガナムがやってきて、割れんばかりのいい声で迫って来るんです。こっちは喉を潰しているから、声が出ないやら裏返るやらで、毎収録が悔しかったです。あとは、収録の前日に交通事故にあって、救急車に運ばれて、次の日に骨折した状態で現場に行きました。そしたら「来るな」と言われて泣きながら「なんでですかー!」と食い下がったりしました。

    見えないプレッシャーが働いたのかもしれません。富野さんにも「(アクシデントが)全部お前のところにいってしまったね」と言われたくらいです。本当に悔しいです。もう一度『ターンエーガンダム』をやりたいくらいです。今でもやりたい。



    ▼朴璐美 編#3に続く
    近日公開




    ▼朴璐美(ぱく ろみ)
    少年役や姉御肌の女性キャラクターを多数演じている。1988年に『ブレンパワード』のカナン・ギモス役でデビュー。代表的な有名作品は『ターンエーガンダム』ロラン・セアック。『鋼の錬金術師』エドワード・エルリック。『BLEACH』日番谷冬獅郎。『うえきの法則』植木耕助。『NANA』大崎ナナ。『進撃の巨人』ハンジ・ゾエなど。東宝ミュージカル『レ・ミレザブル』にも出演。ボイススクールも主催している。
  • 広告
  • 声優インタビュー集『私の声優道』【朴璐美 編】を読んだの巻

    2020-04-15 06:38
    声優インタビュー集『私の声優道』(著:藤津亮太)



    朴璐美 編 (p10~)


    声優としての転機は『シャーマンキング』(01)だった

    それまで私は肩の力が入っていました。『デジモンアドベンチャー02』(00)で敵役のデジモンカイザーを演じたときは「私は声優のスキルで呼ばれているわけではなく、そこから外れているから声がかかったんだ」と思っていました。だから、周りとあまり馴染もうとしていなかったかもしれないです。「尺に合わせるとか、キャラに寄せることなんて!不自然なことやりたくない!」「私はそういうことで呼ばれているんでしょう」と考えている生意気小僧でした。

    変わったのは『シャーマンキング』(01)で主人公のライバル、道蓮(タオレン)役に決まったときですね。ヒロインの恐山アンナ役の林原めぐみさんとハオ役の高山みなみさんに、首根っこ掴まれる感じで、毎週ご飯をごちそうになりながらいろいろと教わりました。「あなたがそんなに大切にしている芝居って、マイクワークもできないくらいのものなの?」とか「次の人が台詞をしゃべりやすいように、自分が退くのも含めて芝居なんじゃない?」とか「そんなに身勝手なことを舞台でやっているの?」とか。

    目からウロコが落ちました。こいつは本当にダメだから教えてあげなきゃというところで教えてくださったんだと思うんです。他にも「なんでそんな1人でやった気になってるの?」とか「だから、声も出ないんじゃん。声も詰めてるんじゃん。だから喉を潰すんだよ」いろんなアドバイスをもらいました。

    そうして、自分自身変わっていきました。『ドラゴンドライブ』(02)の主人公の大空レイジ役に決まったときには、父ちゃんに報告しました。高山みなみさんのことを父ちゃんと私は呼んでいるんですが、『ドラゴンドライブ』で主人公に決まりました!と報告すると、「よし、やることはわかっているね?」と言われ、「はい、背負います。座長をちゃんとやります」と答えました。



    あんなに楽しかった演劇が辛くなった

    朴璐美は高校で演劇部に入る。友達の誘いだった。そこで演劇の喜びに目覚めたものの、仕事にする気はなかった。高校を卒業したらアクセサリーデザインの専門学校にいこうとしていたという。

    三年間、がむしゃらに演劇部をやっていて、気がつくと進路が決まっていないのは私だけで(笑)。そのときは、卒業したらアクセサリーデザインの専門学校に行きたかったんです。でも、当時、母親から「大学を卒業していないとお見合いに響くから、頼むから大学に行ってくれ」と云われて。とはいっても、エスカレーターの女子大はもう嫌で、それで国語一教科だけで受験できる桐朋学園を選んだんです。「漢字ドリルだけやっていれば入れるかな?」くらいの軽い考えでした(笑)

    大学卒業後、彼女は高校時代から気にしていた韓国に、一年間留学することを決める。ところが、学生運動が盛んな頃で、朝に学校へ行くと、校門が催涙ガスで真っ白になっていることが日常的だった。さまざまな事にショックを受け、「ここは母国じゃなくて祖国だな」という想いが強まって、予定よりも半年早く帰国する。そこで劇団 円と出会う。

    半年で帰ってきて、当時の彼氏とも別れてしまい、これからどうやって生きたらいいかわからないまま、実家に引き戻されて。そのときに桐朋で一番仲の良かった同期に「お前にふさわしいところがある。演劇集団 円の研究所だ! そこなら今のお前の内にある、ぐるぐるドロドロとしたモノを全部吐き出せるぞ」と誘われたんです。

    研究所のときは、こんなガチになってもいい状況があるんだということが、すごく嬉しかったです。私のドロドロした気持ちを吐き出すことができて、やっと人間に戻れたような感覚でした。「こんなに何も考えずに没頭していいんだ、自分の内にあるものをこんなにストレートに出していいんだ」と思いましたね。あとにも先にも、あんなに楽しかったのはあのときだけです。


    研究生が終わり、実力が認められ、円に所属することができた朴路美。ところが、彼女は挫折を味わう。役者として要求されることが変わってしまった。没頭することが喜びだったのが、没頭することに対してダメだと言われることがでてきた。

    あるとき「もうちょっと気軽るにさぁ」と求められるときがありました。私は「その気軽ってなんですか。ガチでやりましょうよ」って調子でした。生意気だったということもありましたが、私としては、研究所時代にあった「板(舞台)の上だったらウソをつかなくて済む」ということが、仕事になった途端「板の上でさらにウソをつく」ということになってしまって、よくわからなくなってしまったんです。

    それで「もう、辞めよう。OLになろう。ハンバーグ作れるようになろう。」と思うようになった。そんなときに、当時のマネージャーから電話があって「実は辞めようと思っている」と言ったら、「オーディションの話があるので、どうせなら、それを受け手からにしたら。華々しく散れば」と言われて。それで受けに行ったのが、富野さんの『ブレンパワード』(98)でした。



    ▼朴璐美 編#2に続く
    https://ch.nicovideo.jp/momoco/blomaga/ar1888102





    ▼朴璐美(ぱく ろみ)
    少年役や姉御肌の女性キャラクターを多数演じている。1988年に『ブレンパワード』のカナン・ギモス役でデビュー。代表的な有名作品は『ターンエーガンダム』ロラン・セアック。『鋼の錬金術師』エドワード・エルリック。『BLEACH』日番谷冬獅郎。『うえきの法則』植木耕助。『NANA』大崎ナナ。『進撃の巨人』ハンジ・ゾエなど。東宝ミュージカル『レ・ミレザブル』にも出演。ボイススクールも主催している。



  • バンドマンはシンデレラ

    2019-05-28 23:39
    ひたむきにまっすぐ生きていれば、
    いつか王子様が現れて私の本当の魅力に気が付いてくれるはず!
    そして、素敵なドレスと誰もが羨む生活を与えてくれる!
    あぁ!早く私を迎えに来て!


    結局バンドの本質ってこれ。
    シンデレラストーリーなんだよね。