【わさびテロ】外国人へのわさび特盛りサービスは実在するし、実は一部国も推奨している
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【わさびテロ】外国人へのわさび特盛りサービスは実在するし、実は一部国も推奨している

2016-10-05 14:24
    大阪のすし店を訪れた外国人(今回は主に韓国からの観光客や、それを連れた人)が、寿司にわさびを多く盛られて辛い思いをしたとして話題になり(ちなみに暴言を吐かれたという口コミも複数あり)、海外では”差別” ”わさびテロ” ”ヘイトクライム”などと揶揄されています。

    (参考)
    外国人客に多めのわさび すし店運営会社が謝罪
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161003/k10010715561000.html

    これを受けて運営会社は「海外から来られたお客様からガリやわさびの増量の要望が非常に多いため事前確認なしにサービスとして提供した」という謝罪文を発表しました。これに対し、国内で「外国人はわさびなんて苦手だから多く盛るなんてヒドい。わさびは絶対嫌がらせ」という論調が思ったより強いです。
    口コミを見る限り疑惑は根深いのですが、個人のそのときの思考など本人にしか分かりません。何にせよ日本で不快な思いをする外国人が減れば良いなと思うところです。
    さて、外国人に対して「わさびを大量に提供するサービス」が存在するかしないかという話ですが、これは実在する上に、実は推奨されているケースがあります。

    例えば観光政策を取り仕切る国交省が平成20年に出している資料の中には「刺身を食べる中国人には、練りワサビをたっぷりと提供する方がよい(1回の食事で 1 本の練りワサビを使い切る人もいる)。」という文言があります。これは外国人観光客に関する書籍でもたびたび紹介されて来た内容です。
    同様に台湾でも大量のわさびを醤油で溶かして食べる刺し身があったり、タイでは刺し身以外に、たこ焼きにまでワサビをかけるような謎日本食ブームがあります。アメリカでも同じような話が。日本人のわさび消費量の個人差とは全く違う次元です。アイスクリームディッシャーで盛られたわさびの山などもあるようです。”悪ふざけ”とか”罰ゲーム”ではないです。

    日本人の思う刺し身や寿司の味というのは、魚の旨味成分イノシン酸と、しょうゆのグルタミン酸(鰹と昆布のダシと同一)が大きな比重を占めます。ワサビの味付け&香り付けは控えめで、魚臭さをマスキングし、生臭み物質を抑える引き立て役。
    しかしうま味自体が日本独特の食文化ですし、生で魚を食べる文化も珍しい。世界的にはしょっぱい、辛いみたいな分かりやすい味付けの方が一般的。それに加えて海外には日本人不在で作られた謎日本食ブームがあったり、修行したわけでもない中国人や韓国人が営む日本料理店があったり(謎メニューが混ざっていて面白い)。日本人の思っているものとは別の場合もあるのです。

    しかし、最近は日本食ブームのおかげか、ちゃんとした店が増えていますし、イギリスでも日本原産のわさびの水耕栽培が始まったりしています。日本国内でいい加減なものを出していると、バレてしまう世の中なのです。また、アジア圏の旅行者もツアーから個人旅行に一気にシフトしていてリピートも増えています。数年前のような家電量販店でmade in japanの商品を指名してお土産を買う”日本に行ってきた自慢”から、日本国内でサービスを消費する方向に変化しています。日本の文化的な側面がより注目を集めているのだと思います。

    前述した国交省の資料では、各国の特徴や宗教ごとにタブーなどについて解説してあります。また同じ国でも民族や地域差が大きいことからマニュアル的な対応ではなく、もてなしの印象、相手の立場に立った対応、正確なコミュニケーションの重要性を訴えていて、まさにその通りな内容です。しかし、ちょっと古い資料なので単に相手に合わせることが中心になっています。おそらく今後は日本の文化的な面を、相手に分かるようにプレゼンテーションできるかどうかも、外国人観光客の満足度の一つの指標になってくるでしょう。

    外国人に「ちゃんとしたお寿司が食べられる店で、あまり高くないところを教えて」と聞かれたときに、自身を持って勧められる店が増えると良いですね。
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