ドラマ『ガールズ』での監督・主演に著述業にと大忙しのレナ・ダナムは、政治・社会活動にも積極的。
民主党全国党大会でヒラリー候補を支持
先日は米国大統領選挙に向けた民主党全国党大会に出席し、『アグリー・ベティ』主演女優のアメリカ・フェレーラとともに、ヒラリー・クリントン候補支持のスピーチをしました。
レナは自らを「プロ・チョイス(中絶権利擁護派)で、フェミニストで、性的暴行被害者で、慢性の生殖系疾患がある」と紹介。
そのうえで、前時代的な女性観を押し付けるドナルド・トランプに対し、ヒラリーは22年前に「女性の権利は人間の権利」と言い切ったことを指摘しました。
また、ヒラリーによって性的暴行被害者がニューヨーク州のどのER(緊急救命室)でも応急措置を受けられるようになった実績を評価したのです。
一方、ホンジュラスからの移民の子どもであり、ときには食事の配給を受けるほど貧しかったなか、公立学校で演劇を学んだ過去を振り返ったアメリカ・フェレーラ。ヒラリーがこの30年間、貧困にある子どもの支援に取り組んできたことを訴えました。
レナとアメリカは揃って、ヒラリーと対立する共和党のドナルド・トランプ候補を強く批判。彼がいかに人種や言語や宗教、性別、性的指向といった違いからくる憎しみを権力に利用しようとしているか、それによって国を分断しているかを主張しました。
そして、憎しみを利用するのではなく、それと戦うべきだと知っているヒラリーこそ大統領にふさわしいと強く訴えたのです。
政治を自分の体験と照らし合わせて考える
レナもアメリカも、自らの体験と実感に基づいてヒラリーの実績や考え方を評価し、自分の言葉で表現しています。
ヒラリーとトランプは経済政策や外交政策、環境政策などいろいろな面で違っていますが、その違いをレナたちの視点で凝縮すると、「違いからくる憎しみを利用するか、それと戦うか」ということになるのでしょう。
最後は、"Love Trumps Hate"(「愛は憎しみに勝つ」、あえて「Trump」(〜に勝つ)という言葉を使用)というスローガンでスピーチを締めくくりました。
嫌われることを恐れない
トランプとヒラリーの支持率は均衡していて、最新の調査結果でも明確な差は出ていません。
そのため、一方の候補者に支持表明すれば、対立候補を支持する多くの人たちから嫌われる可能性もあります。
それでもレナたちは、自分が良いと思うことを実現すべく、リスクを取って行動したのです。
[THE CUT]
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