• このエントリーをはてなブックマークに追加
外食なしの生活なんて絶対無理。でも、結婚したい。
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

外食なしの生活なんて絶対無理。でも、結婚したい。

2016-09-29 22:00
    「舌の趣味が合わない男と生活できる気がしない」

    「外食費を言ったら100%引かれるから絶対に言えない」

    「ごはんとお酒を生活から取ったら死ぬ」

    「どんな男がいい?」という話をするとき、必ず議題にあがるのが「食への関心度」。

    なぜなら「外食」はアラサー女子の命綱だから。

    周囲のグルメな女性陣は、恵比寿・表参道界隈をはじめとして、神楽坂や奥渋谷にまで範囲を広げて開拓しています。

    赤ちょうちんからグランメゾンまでひとしきり経験し、ひとりでふらっとバーに行くのは朝飯前。おいしいところに行きたければ食べログよりも友ログ頼り。店と土地に詳しい友達に「おすすめある?」と聞くのが一番安心です。

    マズいものに金など払わぬ

    そんな外食好きアラサー女子の天敵は「安かろうマズかろう」。

    新陳代謝が落ちてきているのに、マズいごはんを食べて太るなど愚の骨頂。味が微妙な3,000円のお店と6,000円のおいしいお店なら、迷わず後者を選びます。

    彼女たちは「最高の体験をわが手に」「おいしいものにちゃんとお金を払いたい」というマインドを持つストイックな探求者です。

    「高いところに行きたい☆」「流行りのお店でキラキラしたい☆」という成金タイプではありません。

    ですが、「独身アラサーの外食」に世間の風当たりは厳しい。彼女たちはため息混じりにグチります。

    「外食=金遣いが荒いってイメージが付きすぎて、本当に男ウケが悪い」

    「デートのお店選びを私がしたら"普段こんなオシャレなところに来るんだ..."って引かれた」

    「自分で払って飲んでるだけなのに、過去の男がすごかったのでは? とか勘繰られる」

    「お金がかかりそう」「料理しなさそう」という最悪なイメージ

    私の年収はだいたいの男より高い。でも、結婚したい。」でも触れましたが、お金をよく稼ぎ、よく使う女性に対して、及び腰になる男性は思った以上に多いです。

    ほっといてくれ、楽しく過ごして何が悪い? と思いますが、彼らは口をそろえてこう言います。

    「そんなに外食ばっかりだと男は引くよ。外食する子より料理する子がいいよね」

    「お金かかりそうだし、家計管理を任せられないって思う」

    「浪費癖がありそうでいやだし、いちいち要求が高そうで無理」

    借金してまで外食三昧していたら完全にヤバい人ですが、もちろんそんなことはありません。

    稼ぎの範囲内できちんと収めているし、自炊ができないわけでもない。これらはすべて根拠のない「イメージ」の話ですが、うんコメントを投げつけてきて、JP(自尊心ポイント)をゴリゴリ削ってくる男は結構います。

    「そんなことは気にしない!」とスルーしてはいるものの、この攻撃は地味に、しかし確実にアラサー女子にダメージを与えていきます。

    「外食に金を使う女は嫁に不適格」と言われ続けると、「男をたてて☆」「おうちでお料理☆」「お弁当を持たせます☆」といった伝統的「お嫁さん像」に合致しない自分に絶望する魔のルーティンにハマります。

    絶望すると、女は道を間違える

    絶望ルーティンにいると、人は判断を間違えます。

    「自分は世間の売れ筋ではない」

    「自分の好きなことを優先するのはワガママなのでは」

    「だから結婚できないのでは」

    と跳躍三段論法で自分自身を卑下してしまい、JPを失って自己否定が始まります。そして、否定は心を弱らせます。

    30年近く「私」で生きてきた人間が、いきなり「モテ定型」にハマろうとして失敗するのはかわいいもので、「君はそのままでいいよ(離婚してとか言わないしね)」と甘い言葉をささやく不倫おじさんにハマったり、「自立している女って(都合)いいよね」とのたまうセフレ牧場経営者にそそのかされたりと、崖から紐なしバンジージャンプに挑戦するアラサーが爆誕します。

    「きちんと仕事を持って自立して、外食を楽しむ余裕のある給与をもらう。自分の好きなことを我慢しない生活を送る」という、最高にしあわせなはずの状況が、まさかセカンドや不倫への地獄のデス・ロードを開拓するだなんて、だれが想像したでしょうか?

    彼女たちの生活を「いいね☆」という男が、その「自立した姿勢」を都合よく使おうとする悪魔である確率が高すぎて、「神は死んだ!」と嘆きたくなります。

    外食なしの生活なんて絶対無理。でも、結婚したい。

    彼女たちは「男がエスコートすべき」だとか「男はデート用の店をきちんとわかっているべき」などのコンサバ思想があるわけではありません。

    予約もお店選びも、得意な方がやればいいと考えているし、自分のこだわりを自覚しているので「ここはどうかな?」というリコメンドもきちんとします。

    「おごられて当然」とも思っておらず、「どうせだったらふたりで払っておいしいものを」と考えているようなリベラルな女性です。

    しかし、「おいしいものが好きなので料理が得意です☆」はハラショー! の拍手喝さいをうけるのに、「おいしいものが好きなので外食が得意です☆」と言った瞬間に「NG」の烙印を押されることに悩んで傷ついています。

    「独身の余裕がある男」なんていう生き物は幻なの?

    「ありのままで」なんて求めるからいけないの?

    不倫やセカンドの声ばかりかかる自分は、そんなに安っぽい女なの?

    外食してるって言わないで、「自炊派なんです~」って嘘をつけばいい?

    鍵付きのインスタで女同士だけで食べログ公開するべき? 男に見せたらいけない?

    ワインが好き、ビストロが好きは封印するべき?

    馴染みの店にデート相手は連れていっちゃだめ?

    こうして悩んだ結果、「嘘をついて、相手に引かれないようにふるまうか、自分に引かない男(たいがい既婚)をとるか」という思考に陥りがち。

    「食事」は生活の柱。譲るべきではない

    ですが、食事は生活の柱です。そこで嘘をついて結婚しても不幸になるだけ。なぜなら結婚は「生活」そのものだから。

    一緒に生活する相手と「生活の柱」を共有できないなんて、QOL(Quality of Life)が粉塵爆発します。

    お金がかかる女に見られたくないからと過剰に庶民派アピールをしてみても、舌の趣味がかい離している人との食事は楽しくないし、「とにかく安くてカロリーが取れればいい」という思想の人間とは相いれません。

    個性が強い人、譲れない好みがある人は、それを削ったり隠したりしようとせず、堂々としていた方がマッチングの確率があがります。

    対象となる母数は減りますが、合わない人間をいくら引きつけてもお互い不幸になるだけ。最初から「外食にお金を払えない勢はお断り‼︎」と顔面に書いておいた方がいい。

    なので、うんコメントにやられずに私と外食しようねと言いながら、今日もワインをガブ飲みしに出かけます。

    連載「でも、結婚したい。」をもっと読む>>

    撮影/出川光



    【参照サイト・画像・動画へのアクセスはこちら】

    RSSブログ情報:http://www.glitty.jp/2016/09/057574papuriko.html
    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。