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ぱぷりこさんが恋愛魔窟をガイド。妖怪男から身を守るためには
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ぱぷりこさんが恋愛魔窟をガイド。妖怪男から身を守るためには

2016-10-15 18:00
    仕事はおもしろい。趣味は楽しい。でも、恋愛だけがしんどい。なんでなんだろう?

    独身女性のハートの柔らかいところをぶっ刺し続けるグリッティの連載「でも、結婚したい。」。

    著者である人気ライター・ぱぷりこさんが9月に上梓した『妖怪男ウォッチ』(宝島社)は、そんな女子の不安やモヤモヤの原因を作る"妖怪男"たちの生態を詳細に分析した"恋愛魔窟サバイバルガイド"です。

    「コンサル男」「自称ロジカル男」「トラウマ吟遊詩人」「メンヘラほいほい男」(※文末に各妖怪男の説明あり)など17種類の妖怪男たちの実態や生々しすぎるエピソードの数々には、思わず「ん? これって私の元カレでは...」とうっかり心当たりがあるほど。

    そこで今回は、ぱぷりこさんとグリッティ編集長の篠田が、この恋愛魔窟を生きのびて軽やかに自分らしく生きるための戦略会議に臨みました。

    都会で働く女子は「下から目線」の妖怪男にぐらりとくる

    篠田:都会で働く女性が出会いやすいのって、どんな妖怪男ですか?

    ぱぷりこ:都会の独身アラサーOLが遭遇しやすいのは、高学歴・ハイスぺ・ヤリチン・業界系の妖怪男。本書で言うと「コンサル男」とか「自称ロジカル男」「セフレ牧場経営者」業界系なら「君は見どころがあるね男」「知り合いがすごい男」あたりですね。

    「港区の男」は東京ならではですが、紹介ルートがなければほとんど会うことがないタイプです。あと東京に限らず「不倫おじさん」は働いていればだいたい見ることができます。

    篠田:見下し系の妖怪男が多いですね。

    ぱぷりこ:そうですね。やはり若い頃は「仕事ができる人って素敵!」とアドレナリンが出るので、自分よりできる(ように見える)見下し系に惚れやすい。

    こういう見下し系の妖怪男に疲れてしまった女性が、20代後半になると「僕を救って男」とか「トラウマ吟遊詩人」みたいな、依存の沼に住んでる妖怪男のほうに行くんですよ。

    篠田:わかる。癒されるっていう恋愛ですよね。「もういいの、収入とか肩書とかは...」っていう。「私が稼ぐから!」っていうね。

    ぱぷりこ:そこいらの男性より収入が多いバリキャリ女性とかに多い、王道コース。そのパターンでなぜかクリスマスに呼び出されて彼のために仕事のプレゼン資料を作ってあげたっていう友人がいますね。

    篠田:実用性のバカ高いクリスマスプレゼントになりましたね。

    ぱぷりこ:逆の目線からいうと、アラサーバリキャリ女性に需要があるのはオラオラしなくて話を聞いてくれる男性。すごいねって褒めてくれて、男のマウンティングを感じさせない男性はニーズがあるなと思います。

    彼らは圧倒的に傾聴能力が高く、褒める・励ますのが得意なので、仕事や恋愛で疲れていて癒しが欲しいバリキャリ女性はぐらりとくるのではないでしょうか。

    そのことをわかっていて、「俺、低スぺだからあなたみたいな女性は尊敬する」と自分から進んで"下から目線"でくる「ノンオラオラ系ヤリチン」、さみしいときに秒速で返事をしてくれる「メンヘラほいほい男」などもいますね。

    バリキャリ女性の心に住む、乙女が持つ「ちょい上」願望

    篠田:逆にまともな男の人ってどういう人なんですか?

    ぱぷりこ:人によるとは思うんですが、私が考える「まともな男の人」は、女性という性別に対してマウンティングしたり変な夢を見たりせず、ちゃんと「感情と人格がある、自分とは違うひとりの人間」として見てくれる男性です。

    自分のコンプレックスや性欲を他人で解消しようとしたり、相手の意見にまるで聞く耳を持たなかったり、相手の痛みに無関心で自分の欲望優先だったり、自分に同化させようとしたりと、「相手を感情のある人間」として扱わないのは妖怪男。

    そうじゃなくて、男女という枠にとらわれず、ちゃんと相手を人間扱いして敬意を払える男性。あと嘘をつかない人ですね。

    篠田:でもそれって、恋愛に発展しにくい関係かもしれないですね。恋愛って、相手を「男の人」「女の人」って見るから成り立つ部分もあるので、フラットに人間同士っていう関係だとお友だちのままってことも。

    ぱぷりこ:短期的な「恋愛」という側面で言えばそうかもしれません。でも結婚というような長期的なパートナーシップとなると、やっぱり「人間同士」が前提じゃないとどうにもならない気がしますね。

    私は恋愛でも対等がいいタイプで、見上げられるのも見下げられるのもいやなんですよね。フラットがいい。

    篠田:私は恋愛では男性が少し上にいてくれると「男らしい」って感じてしまうかも。ほんのちょっとだけど。

    ぱぷりこ:働く女性はそういう人が多いですね。心のなかに乙女が住んでるバリキャリの女性って、やっぱり男性にちょっと上から来られたい願望がある人が多い。

    そういう子たちがよくはまるのが「不倫」です。とくに優秀な女性だと、同年代の男性だと話していてもの足りないことが多いので、自分よりも仕事ができて、スマートに女の子扱いしてくれる「不倫おじさん」にときめく姿をたくさん見てきました。

    篠田:あぁ~。それは本当に避けたいですね...。

    そもそ本当に恋愛したいの?

    篠田:ぱぷりこさんの本のエピソードに出てくる女性は良くも悪くも恋愛中なわけだけど、一方で全然恋愛をしてない女性の層っていうのもたくさん存在しますよね。

    そういう人が恋愛を始めるためには何がきっかけになるんでしょう。

    ぱぷりこ:趣味に夢中な女性や、仕事大好きでそっちが充実してる女性は愛を注ぐ対象がもうすでにそこにあるから、恋愛に割く時間やリソースがないですよね。

    篠田:休みの日は仕事のための本を読んで過ごしたい、とかあるなぁ。

    ぱぷりこ:そうやって自分の時間をつくると、恋愛の優先順位が下がりますよね。でもそれって、本当に恋愛したいんですか? っていうのがそもそもあって。

    いろんな女性と話してて、あなたはそもそも恋愛したいの? っていうのを突き詰めていくと、じつは周囲の外圧─「女は恋愛してないとダメ」「彼氏いない女はヤバい」っていうまわりからのプレッシャーによって不安になってるだけで、本当は恋愛がなくても大丈夫なパターンの人もけっこう多いんですよ。

    友人のひとりは趣味のオタク友だちとルームシェアを始めたら、すごい楽しくて恋愛が全然いらなかったって言ってました。そういう生き方もありですよね。

    いまって『逃げるは恥だが役に立つ』(※)みたいに、多様な形の結婚のあり方やパートナーシップもあるから、じつはそもそも無理くり恋愛しなくてもいいんじゃないの? って思います。

    その不安、結婚じゃなくても解決できるんじゃない?

    篠田:まずはそもそも恋愛がしたいのかどうかをちゃんと考えるっていうことですね。

    あと「恋愛がしたいのか?」と「結婚がしたいのか?」っていうのは別の問題ですよね。恋愛はしたくないけど結婚はしたい、っていうパターンもあり得るだろうし。

    ぱぷりこ:過去にはお見合いが担ってきた形式で、最近だと友情結婚とかの形になるやつですね。

    篠田:結婚したいっていう人にその理由を深堀りして聞いてみると、それってじつは結婚以外の解決策もあるんじゃない? ってことありますよね。

    ぱぷりこ:あると思います。経済的な理由で結婚したいなら、転職やキャリアチェンジで不安は拭えますよね。世間の外圧やクソリプがしんどいというのが理由なら、未婚率のデータを冷静に見ることでそれがただの思い込みだってことに気づけるはず。

    あと、そういうことを自分に言ってくる人がいない環境に移ることができればストレス問題も解決します。老後が心配なら、いまから資金繰りしたほうが婚活よりも確実な対策になると思う。ひとりが寂しいなら友情結婚や趣味の仲間とのルームシェアっていう手もあるし。

    そんな感じでいろんなオプションがあるはずなのに、みんな結婚一択に縛られすぎなのでは? っていうのが私の言いたいことです。

    篠田:ヘドバン並みにうなずけます。

    コンサル男...すべての人間関係にロジックとコンサルテクニックを適用させる、ロジカル至上主義男。

    自称ロジカル男...浮気や結婚の話題など、自分にとって都合の悪いことを指摘されたとき、ロジックが破綻した詭弁をゴリ押しし、相手の反論を封じる男。

    セフレ牧場経営者...本命彼女を作らずに複数のセフレをゲット&キープする男。イケメンでもハイスペでもないが、女性の扱いがとにかく上手なため、自分は本命だと勘違いしてベッドインしてしまう女性が続出。

    君は見どころがあるね男...作家やライター、ユーチューバーなど、能力や名声がある男性に多く見られる。「何者かになりたい、認められたい」という願望の強い女性に対し、「君は特別な何かを持ってるね」などの言葉でささやき、寄ってきた女性をつまみ喰い。

    知り合いがすごい男...本人よりも知り合いがすごい男。「俺」「すごい他人」の間を高速で反復横跳びするような高い話術により、いつの間にか「本人がすごい人」のような錯覚に陥ってしまう。

    港区の男...年収も社会的地位も築いている成功者に多い。彼らにとって、女性は「より市場価値の高い女を手に入れた俺」という、自分のステータスを補強するオマケでしかない。

    不倫おじさん...婚外恋愛を繰り返す既婚の男。「職場」に多く出没し、仕事や人生に迷う女性たちに近づく。

    僕を救って男...強いコンプレックスを持ち、これらの悩みから自分を救ってくれる女性を求める男。人柄ではなく女性の持っているスキルに恋をし、自分のコンプレックスを解消しようとする男。

    トラウマ吟遊詩人...過去のつらい恋愛経験やトラウマを語ることで女心をくすぐり、複数の女性と関係を持つ。いざ交際を迫っても、付き合えない理由を提示して体の関係のみを持つ男。

    メンヘラほいほい男...自分より目下の存在がいることで安心し、自分のプライドを保とうとする男。一見面倒みがいいように見えるが、「話を聞いてほしい」「支えてほしい」と弱った女性の心につけこんで、自分にすがってくる女性を見下す。

    都会に住みつく「妖怪男」から、アラサー女性たちが陥りがちな恋愛の問題点を見てきたぱぷりこさんとの対談。後編(10月22日・土に公開予定)では、「でもやっぱり恋愛も結婚もしたい!」という女性の本音に、ぱぷりこさんがアドバイス。どうぞお楽しみに!

    ※お互いのメリットから契約結婚をした男女を描く海野つなみの人気コミック。2016年秋にドラマ化。

    イラスト/ニシクボサユリ 文/ブル東中野



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    RSSブログ情報:http://www.glitty.jp/2016/10/057869papuriko.html
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