それを聞いて『私は貝になりたい』っていう映画を思い出した。壮絶な人生を送る主人公が「生まれ変わるなら深い海の底の貝になりたい」って遺書を残した実話だったよね。
「もう一度自分をやり直したい」じゃなくて「貝になりたい」って言葉に涙が止まらなかったなぁ。
あれを思うと、「もう一度自分になりたい」って思えること自体、しあわせだね。(観たことがない方はぜひ。小説もあります。)
いまを生きるのに必死で、生まれ変わったら...なんて考えたこともなかったちなみに私は、いまを生きるのに必死で、生まれ変わったら...なんて考えたこともなかった。そして、いま考えてみても、もう一度自分になりたいとは思わないかな。いまの自分を死ぬまでに十分に味わい楽しむつもりだから、一度で大丈夫!
多感だった10代のころに観て印象に残ってる映画は『今を生きる』。この映画は、私の人格形成に随分影響があったと思う。
誰かの引いたレールの上を歩くのではなく、自分で感じ、自分で判断し、いまを精一杯生きるんだ! っていうメッセージは、私のベースにいまもある。
私が惹かれる4人。昔から変わらないそして、私が惹かれる人も昔から変わらない。
意志がはっきりしていて、きれいごとを言わず、努力と苦悩に揉まれ、人にどう思われてもいい、という覚悟がある人。
ココ・シャネルと立川談志、吉田松陰、岡本敏子。
この4人は、「いまを生きる」を実行していた人たちだと思う。
自分にそれができていないから、強烈に惹かれる。一方で、本当は彼らも同じ人間で、もしかしたら自分と大して変わりはしないのかな。
インスタに写真をアップするときは、カッコつける大日方久美子さん(@kumi511976)が投稿した写真 - 2016 12月 1 3:28午後 PST
最近はSNSで発信することで、良くも悪くも人のイメージができあがる。でも、それってあまり意味がないなぁ...って思ってるんだ。
私がInstagramに写真をアップするときは、自分がどう見えるか、どう見せたいか、何を伝えたいかをものすごく考えてるのね。
だからカッコつけるし、写真に余計なものが写り込まないように撮る前に必ず確認するし、光や角度も気をつける。発信する言葉も、もちろんひとつひとつ選んでる。
でも実際の自分は、ずっとInstagramのような状態じゃなくて、服がよれているときもあれば、疲れ切った顔をしているときもある。
シャンパンは大好きだからいつもストックはしていて、飲むときはせっかくだからおいしくいただきたいと、チーズやオリーブを用意する。でも、普段はビールがメインだし、スルメをコンロで直に炙ることだってある。
でもそれをみんなが見たいか? っていったら、正直どーでもいい私の日常じゃない? だから見せてないだけ。
シャンパンをおいしそうに飲む私も私だし、ビールを片手にしている私も私。
笑顔の私も、不機嫌でしかめっ面している私も、人にやさしくできる私も、無関心になるのも私。
いろんなときがあって、それが当たり前の私。
だから、たとえ憧れている素敵な人だって、当たり前のようにダメなときはあるよね、って楽観的に想像しちゃう。
そう思ったら、みんな大して変わらない、っていい意味で思えてくる。だから、無駄にイメージをつけることは必要ないことなのかもなぁ、って思ったんだ。
ジョン・レノンと私。大して変わりやしない!それに気がついたときに浮かんだのが、20代前半のほとんどを費やすほど夢中になった真心ブラザーズの『拝啓、ジョンレノン』っていう曲。(知らない人がいたら、ぜひ聞いてみてね!)。
久しぶりに聴いてみたら...
「拝啓、ジョンレノン
僕もあなたも大して変わりやしない
そんな気持ちであなたを見ていたい
どんな人でも僕と大差はないのさ
拝啓、ジョンレノン
そんな気持ちで世界を見ていたい
雨も雲も太陽も時間もめいいっぱい
感じながら僕は進む」
まさに、これだった。
ジョン・レノンと私、大して変わりやしない、って。20年前、この曲を聞いて衝撃が走ったはずなのに忘れてしまっていたよ。
そして、私にとって懐メロのように聞くYO-KINGの声はとてもやさしくて大切なことを思い出させてくれた。やっぱり、自分って変わるようで根本はあまり変わらないんだね。
ひーちゃんの根本にあるものってどんなこと?
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