妄想狂さん のコメント
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日々オンラインオフラインを問わず恋愛相談を受けていると「不倫」「セカンド」「彼氏が結婚してくれない」という3つのトピックの多さに驚きます。
悩みが深刻かつ長期的な場合、この3つは避けてはとおれません。
とくに「不倫」と「セカンド女子」。
これは『東京タラレバ娘』3人組のうち2人がはまっている深ーい闇の入り口。
不倫・セカンドは4つのタイプがいる
不倫・セカンド女子と一口にいっても、その生態は
1.恋人がおり、完全に遊びと割り切って不倫浮気をエンジョイしている
2.恋人がいるが、不倫・浮気相手が本命なので付き合いたいと思っている
3.恋人がおらず、完全に遊びと割り切って不倫浮気をエンジョイしている
4.恋人がおらず、不倫・浮気相手が本命なので付き合いたいと思っている
このうち1と3はあまり深刻ではありません。自分で自分のことをうまくマネジしている限り、闇落ちのリスクはそうないでしょう。
問題は、2と4。そして母数が最も多いのもここです。
とくに悩みが長期化するのが、「男性が1で女性が4」というパターン。「あっちは遊びなのにこっちは本気」という地獄めいた関係です。
なぜ不倫・セカンドをやめられないのか
上記のように書くと「結婚したいのに未来がない関係をだらだら続けてるの?」「時間の無駄では?」「損切りすればいいのでは?」と効率厨でなくとも思うでしょう。
しかし問題は、アラサー未婚セカンド女たちが本気で「未来がない」とは思っていないことにあります。
彼女たちは言います。
「この関係が未来がないって、みんな言う。わかってる。でも、彼のそばにいたい」
「彼と一緒にいると落ち着く。彼もそう言ってくれてる」
「いまは結婚する気がないんだって。でも私も、わざわざ結婚という形にしばられすぎなくてもいいかなって」
これだけだとラブポエムみが強すぎるので、人類の言葉に翻訳してみましょう。
「未来がないって、みんな言う。でも、そばにいれば彼の気が変わって結婚してくれるかも」
「彼は一緒にいると落ち着くって言ってくれてる。男って、最後は落ち着ける女を選ぶものでしょ?」
「いまは結婚する気がないんだって。でも、一緒にいればいずれ結婚してくれると思う」
つまりは「一緒にいれば、いつか自分のことを選んで結婚してくれるだろう」という期待があります。
この「いつか」とは10年後かも来世かもしれないのですが、なぜか不倫セカンド女子はこの「いつか」を、自分にとって都合がいい「自分がアラサーになったころ」「30歳の誕生日を過ぎたころ」と設定しています。
彼は私と付き合ってくれない。でも、結婚したい。
彼女たちは、「我慢すれば報われる」「ピュアな愛情が勝つ」という宗教を信仰しています。
だから現実がつらくても、我慢していれば、純粋な愛情を注ぎこんでいれば、いつかは報われると信じ、未来に期待して、不倫とセカンド関係を続けます。
彼女たちは「いまのままでいい」などと言いますが、会話の随所に「彼と付き合いたい」「彼に選ばれたい」「彼と結婚したい」という望みが見え隠れしています。
美しいポエムや恨み言、つらいという嘆きをすべて取っ払ってしまえば、彼女たちが言っていることはとてもシンプルです。
「彼は私と付き合ってくれない。でも、選ばれたい。結婚したい」
未来のしあわせな自分より、つらい現実にいる自分を認めよう
彼女たちの話を聞くとき、多くの人はいろいろなことを言います。
「ばかじゃないの」(本人の非難)
「そんな男クズだからやめちゃえ」(相手の非難)
「うちらアラサーだよ? 時間がないんだよ?」(リソース不足の指摘)
「とりあえず婚活だけでもしてみたら?」(代替案の提示)
「不倫は倫理的に許されない」(社会規範による規制)
「彼の彼女や奥さんの気持ち、考えたことある?」(倫理感情への訴求)
でもこれらの言葉のほとんどは、彼女たちに届きません。
なぜなら彼女たちはダメなことをやっていることもやめた方がいいこともよーくわかっており、それでもなおやめられないのです。
それにこうした「不倫・セカンドへの批判」は、彼女たちの望みを理解していないからです。
彼女たちが望んでいるのは「自分の好きな人に好かれて、しあわせな結婚をする」こと。
だとするなら、いくら社会規範や倫理などを持ち出してもあまり意味はありません。だって、彼女たちの望みや彼女たちが感じるつらさとは、なんにも関係ないから。
それよりも、彼女たちに聞きたいのは「未来の自分はどうなりたいか」「現在の自分は望む未来に近づいているか」「現在の自分はどう感じているか」「しあわせなのかつらいのか」。
彼女たちの多くは、「しあわせな未来の自分」ばかりにフォーカスしていて、現在つらがって痛がっている自分をないがしろにしているのです。
傷から血がどばどば出ているのに「完治して肌がすべすべになって美しい私」を夢想しているようなものです。
体の傷なら、やるべきは止血と治療だと誰もがすぐにわかるのに、心の傷だとなぜか人は放っておいてしまいがち。
セカンドや不倫にはまる女性たちは「自分なんか」と思っている人が多いので、なおさら自分の「つらい」「痛い」という気持ちを未読スルーし続けます。
だから彼女たちに言いたいのは「いまの自分が本当にしあわせなら何も言わない。でも、じつはつらかったり、不安だったりするなら、痛がってる自分の傷をちゃんと見て、血が出ていることを認識してほしい」ということ。
「あ、つらいんだ私」ときっちり認識したうえで、それでも「このままつらみを続行します!」というなら何も言うことはありませんが、苦しんでいる自分をスルーしたまま続行を選ぶことは、内省自覚警察の私が見逃しません。
よく言われる「自分を大事にして」「自尊心を高めて」というキラキラポエムはつまり「つらくて苦しんでいる自分を指さし確認し、そうか自分は痛がってるんだ」と認めることだと私は思っています。
「彼と一緒にいられるだけでいい」というキラキラポエムは「痛がってる自分を認める」こととは真逆をいくものです。だから悪。滅却なう。
未来は現実から切り離されたワンダーランドではなく、現実の延長線です。現実がつらいなら、現状維持をすれば未来もつらい。しあわせな未来を望むなら、つらい現実になにかしらの変化をぶっこむ必要がある。
このシンプルな方式をスマホのロック画面に貼っておいていただきたいものです。
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撮影/出川光 文/ぱぷりこ 【参照サイト・画像・動画へのアクセスはこちら】
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