もちろん、両親の影響を多大に受けていると思う。
厳格な母と適当で気分屋な父親とのハーフ私の母は、とても厳しい人だった。
正しくないことには絶対に屈しない、長い物には巻かれない、何かあったとしても、人のせいにせず、必ず自分が悪いと考えなさい、といつも言われてた。
家での規則も厳しくて、1日に摂取していい塩分や糖分の量も、きちんと守らされてた。テレビを見る時間は1日30分までと決められていたし、年末のスペシャル特番でさえ、前半か後半かを選びなさい、って言われてたくらい(笑)。
私は、そんな厳格な母と、わりと適当で気分屋、でもちょっと神経質でわがままなボンボンの父親とのハーフ。
人の役に立つ生きかたって美しい、って幼いながら思ってた両親の教育方針だったのか、本が周りにあふれてた。私は、とにかく読書が好きだった。幼稚園から小学1、2年生頃までに、伝記を5〜60冊は読んだと思う。
ウォルト・ディズニーやエジソン、リンカーン、マザー・テレサ、ヘレン・ケラー、ナイチンゲール、キューリー夫人、アンネ・フランク...。一休さんもあったかな(笑)。
たくさんの伝記を読んだからなのか、自分だけのためじゃなく、人の役に立つ生きかたって美しい、って幼いながら朧げに思ってたんだよね。これだけが根本ではないけれど、年輪でいうと一番内側が、ここかな。
久美ちゃんが惹かれ続けている4 人の偉人たち。ココ・シャネル、立川談志、吉田松陰、岡本敏子。もちろん、私も大尊敬している人たちだよ。
彼らに感じている魅力は、まずは、考える人であること。それから、根本は飾らず、すべてを曝け出して、恐れずに真剣勝負をしているところ。危険は"状況"だけど、恐れは自分で自分に作ってしまう壁、だと思うから。
SNSでどんなに飾っても、実際の自分との間にギャップができるのは、本位じゃない私は、自分が精一杯やりきったあとに、結果は自分以外の人が決めてくれてる、と思ってるんだ。
だって、「私」という人間は、私と関わってくれる人たちのなかにあるもの。自分の範疇じゃないんだもん。だから、あんまりどう見せたいとは考えてない。
自分ってこういう人、っていうイメージは、自分のなかにもできるだけ作らないようにしている。SNSでどんなに飾っても、雑誌の撮影で格好つけたとしても、実際の自分との間にギャップができるのは、本位じゃない。
友人から「実際に会える人よりも、雑誌に掲載された写真を見るだけの人の方が多いんだから、盛った方がいいよ!」って言われた。それも一理ある。
でも、私は、直接会った人をがっかりさせたくない(実際に、あれ? 様子がおかしいな、ってことは多々ある)。
だから、どんなときでも無理をせずに、正直に、自分の素な感じでいられたらいいかな。もちろん、あまりにもお見苦しいところは隠すけどね!
そもそも良く見せたいっていう気持ちが弱いし、背伸びをしすぎると、自分で自分の首を絞めちゃうからね。
ものを創るということは、中身を曝け出していかなくちゃいけないものを創るということは、中身を曝け出していかなくちゃいけないことが多い。
洋服のデザインをしていたときもそうだった。
何にインスパイアされて、どんなコンセプトで、どういう思考を経てこうなったか。そこをしっかり考えることが、とても大切。
そこに行き着くまでの過程を大切にすることと、思考の深さ。完成したモノと同じくらい、このふたつに意味があると思ってる。
苦しいけれど、出せば、出すほど深くなる。そう感じるから、これからも包み隠さず、出し惜しみせず、出していけたらって。
そんなふうに考えられるようになったのも、自分のことが空っぽで何もない、自分の考えを表現したくないって思ってた過去があるからかもしれない。
この「ふたりごと」も、お互い10回目を迎えたね。
久美ちゃんは、はじめたときと、いまとを比べてみると、自分のなかに何か変化が起きてる?
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