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恋愛にも男性にも興味がない。でも、結婚したい。
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恋愛にも男性にも興味がない。でも、結婚したい。

2017-02-28 22:30
    「女性は恋愛が大好きで、会って話せば恋愛のことばかり。女子会=恋愛話会」

    世のなかには「女性=恋愛が好き」というイメージが跋扈(ばっこ)していますが、女性の生態は多様なので、「恋愛にまったく興味がない女」だって当然います。

    恋愛低体温の女たち

    「男性を好きになったことがないんだよね」

    「付き合いたいと思える人がいないんだよね」

    「付き合ってって言われたら付き合うけど、しょーじき何が楽しいのかわからないから、あまり手間を掛けたくない。セックスは求められたらする義務って感じ」

    「女だからって、恋愛好きだと思わないでほしい。恋愛のことを聞かれると面倒くさくて困る」

    100人の女性がいれば数人は、こうした「低体温の女」が存在します。

    彼女たちは恋愛に興味がとてつもなく薄く、自分の恋愛にも他人の恋愛にも興味がありません。女子校などでは「孤高の存在」と見なされ、まわりから「彼女は特別だから」「下世話な話に巻き込んじゃ悪いから」と特別なポジションにいた子たちです。

    男はいらないけど子供が欲しい

    そんな彼女たちは「私はたぶんずっと独身だからさ」と言い、翻訳者や研究職といった専門職に就き、着々とキャリアを重ねてきています。

    自分の道を選んで結果を出していてカッコイイなーと思っていると、アラサーになってからそのうちの何人かが「最近、結婚したいんだよね」と言っている話を聞いて驚きました。

    その子たちが共通して言うことは「男に興味がないのは変わりないけど、子どもを育ててみたくなった」。

    男は自分の人生に必要ない。でも、結婚したい。

    「ひとりで暮らすことは寂しくないし、仕事も大好きで不満はないんだよね。ただ、自分だけで完結しすぎてしまっていて、自分が死んだら何も残らなくなるんじゃないか、て思ったら、子どもは残してみたくなったんだ」

    「ヨーロッパみたいに婚外子でも認められるならいますぐ産みたいんだけど、日本だと未婚の母と婚外子への当たりがきついから、契約結婚みたいなことをできる相手がいないか、探してる」

    こうした「結婚相手はいらないけれど子どもは欲しい」という話は、じつはそれほどめずらしいことではありません。

    彼女たちのような「恋愛と異性にまったく興味がない女性」だけではなく、「もう男なんてこりごり!」「もうマジ男とかいらないよねー」「そう、夫はいらないけど子どもは欲しいー」というひどい失恋明けの女性たちからも、「あーもう彼氏も夫もいらないから子どもだけ欲しいよー私は自分で稼げるから別にいらないからー」と言いながらゴリゴリ仕事をしているバリキャリからも聞いたことがあります(まあ、こういう愚痴を言う子はなんだかんだ言って結婚するのですが)。

    多様な選択肢がもっとあっていい

    「女に生まれたら、男に愛されてプロポーズされて結婚することがしあわせ」という意見がまだまだ根強いなかで、この風潮に息苦しさを感じている人たちはそれなりにいます。

    ただ、彼女たちが選べる選択肢が少ないために「別に男性も恋愛も興味ないけど結婚したい、子どものために」という話が出てきているのだと思います。

    彼女たちは「結婚しなくても子どもを問題なく育てられる」選択肢があったらそちらを選ぶでしょうが、現状ではリスクがあるから「結婚」を口にしています。

    ただ、相手と自分の望むものが違ったら不幸になるし、合意してくれる人を見つけられるかは運によるので、結局は結婚をあきらめて未婚の母になることを選んだり、子どもを産むことをやめて養子を引き取ったりと、リスクを覚悟して決断しています。

    私はまわりに流されずに自分のしあわせを追求する人が大好きなので、彼女たちのことを応援するし、クソリプを飛ばしてくる人がいたら電柱に吊るして成敗したくなりますが、彼女たちの選択肢がもっと増えたらいいのに、とも感じます。

    21世紀になってからだいぶ経って、これだけ技術が進歩したのに、結婚や子どもについては選択肢がこれだけしかないって、不便きわまりない。コンビニのお菓子はあんなに選択肢いらないから、パートナーシップ関係の選択肢をもう少し増やしてほしい。

    「選択肢が増えることは豊かな証拠」だと私は思っているので、もっと多様な選択肢があっていいし、選択肢へのニーズは高まってきているとも思います。結婚してもいいし、未婚でもいいし、結婚せずに子どもがいるんでもなんでもいい。

    しあわせは人それぞれなので、好きなものを選べばいいし、好きなものを選んだときに息苦しくないのがサイコーです。

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    撮影/出川光

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