いつの世も若い女子たちは「お金がなーい」「欲しいもの多すぎー全然足りなーい」「石油王と結婚したーい」「マイ油田が欲しーい」と言いながら女子会をするもの。

このときはまだ明るく「お金がない」と話していられますが、アラサーになるといろいろ深刻味を帯びてきて、その余波は恋愛・結婚にも及びます。

婚活にはお金がかかるのだ問題

働くアラサー女子を「お金」という切り口でわけると、下記の4タイプがいます。

・平均以上の年収を稼ぎ、よく貯める女
・平均以上の年収を稼ぎ、ギリギリまで使う女
・平均〜平均以下の年収を稼ぎ、よく貯める女
・平均〜平均以下の年収を稼ぎ、ギリギリまで使う女

アラサーになって「やばい」と言い出すのはギリギリまで使う勢。

わかります。わかりますよ。

仕事をしているとストレスがかかるからスパや外食や買い物でストレス発散したくなるのもわかるし、めったにとれない長期休暇には旅行だって行きたいし、趣味にだってお金を使いたいし、健康のためにジムやヨガに行く必要だってあります。仕事をしている女たちが「お金がない!」と言い出す理由はたくさんあります。

アラサーになると、恋人がいない女子たちは「自然に出会いを待ってたけど来ないから婚活する!」といって始めようとしますが、自分の趣味や生活のためだけに使っていた女子たちは「婚活にはお金がかかる」という事実に直面します。

女性だけ会員費が安いサービスなどはあるものの、婚活パーティやデート代、洋服代などを含めると初期投資なんだかんだと数十万円を投資する必要が出てきます。かつ、経費は婚活が長引けば長引くほど増えていきます。

お金がかからない方法で婚活だ

「え、そんなお金ないんだけど」

思った以上の費用に困惑した女子たちがまずとるのが「お金がかからない婚活方法」。方法はたくさんありますが、これらは「お金がかからない」メリットがあるものの、下記のデメリットがあります。

・親経由で紹介してもらうお見合い:親の顔の広さ、親との仲の良さ、相性を見る目による。

・友人経由の紹介:友人の数、顔の広さ、相性を見る目による。

・社会人サークルへの参加:同じ趣味を持つ点では確度が高いが、恋愛メインの集まりではないので、恋愛、結婚に直結するわけではない。

・同窓会などの集まり:同じ話題を共有できるグループだが、年に多くても数回。ない場合もある。

・マッチングアプリの利用:恋愛目的だが結婚目的ではないので、結婚に直結するわけではない。相性を見て紹介してくれる人がいないので、自分で見極める必要がある。ヤリたいだけの男性などノイズが多い。

・合コン:セッティング者の人脈による。相性を見て紹介しているわけではないので、直接の紹介より確度が下がり、数を打つ必要がある。たまに既婚者が混じっている。

・街コン:運による。相性を見て紹介してくれる人がいないので、自分で見極める必要がある。

恋愛経験とスキルが必要な「フリー婚活」

なかでも「お互いの相性を見て紹介してくれる仲介者」がいない婚活手法をとる場合、「自分が求めている理想」をきっちり把握して見極める必要があるのですが、そのためには「コミュニケーションスキル」「恋愛経験」「観察力」などのスキルが必要になってきます。

が! 「そろそろ婚活しないと」とアラサーになってから動き出す女子は、出会いが少なく、恋愛にオクテで、恋愛していない期間が長い女子たちが多いです。

お金をかけて婚活したくない。でも、結婚したい。

彼女たちはぼんやりと「婚活すれば結婚できる」と期待して、手ごろに始められる婚活から始めます。

しかし、プロのアドバイザーがいない「お手軽婚活」は「コミュニケーションの塊」みたいなイベントなので、経験とスキルがない人たちは相当に苦労することになります。

ここで「やっぱり効率が悪い! ちゃんと婚活サービスを使おう!」と振り切れる人ならいいのですが、資金の制約により、できるかぎりお金がかからない方法でやろうとすると、「時間がかかるわりに成果がまったく出ず、心身ともに疲弊していく」負のループにはまりがち。

「ヤリたい目的の既婚者に連続でひっかかり、男性不信」

「友だちから紹介される人を好きになれずに断り続けてたら、紹介してくれる人がいなくなった」

「ようやく好きな人と会ったと思ったら、結婚願望がない人だった」

「一緒に社会人サークルで婚活をしていた友だちが先に婚約して、友情が破綻した」

といったつらみ話にはことかきません。

「確度が低い婚活をして、傷ついたり時間を無駄にしてしまうのなら、『独身で結婚願望あり』前提の結婚相談所を使ったら?」と周りが言ってみても「お金がない」「そんなことに大金を使えない」「趣味のお金は減らせない」「でも、結婚したい」というアンビバレントなお返事。

慣れない婚活をするには資金・時間どちらかが必要

彼女たちの気持ちはとてもよくわかるのですが、「現状を維持したままで、新規スキルの獲得なしに、新しいものを手に入れたい」という願いは、結構な無茶ぶりです。

婚活を新規事業ととらえるとわかると思うのですが、スキル・経験がない新規事業には「投資」が必要不可欠。「友人・親のコネクション」というリソースがある場合はいいですが、これらのリソースが不十分な場合、どうしても「資金」「時間」というリソースを使わざるを得なくなります。

ですが、この「時間」リソースは、婚活している女子にとって思った以上にカツカツです。

なぜなら、彼女たちは「30歳までに結婚したい」「35歳までに子どもを生みたい」と期限を自ら設定しているため、期限に近づくとどうしても焦ってしまいます。

20代後半や婚活を始めたばかりのころなら問題ありませんが、1年経ってもさっぱり成果が現れないのなら、手段と戦略の見直しをするフェーズと考えたほうがいいと私は思います。

恋愛初心者は優先順位を決めてリソース配分しよう

恋愛や結婚となるとどうしても「運命の人が現れてないだけ」「ご縁の導きが足りないだけ」と神頼みモードになりがちですが、手段と戦略が足りていないということは往々にしてあります。

とくに経験とスキルがない恋愛初心者の場合、「プロのアドバイザー」がいないことは思った以上にハンデとなります。

失敗して経験してスキルを上げていく覚悟と時間がないのなら、プロのアドバイザーの知見をお金で買う必要性はもっと考えてもいいと思います。

彼女たちは「婚活にお金をかけられない」と言いますが、じつはその理由は多様です。固定費が高くて本当にカツカツの場合もありますが「趣味のお金は絶対に削れない」という思い込みの場合も多々あります。

また「皆、お金をかけずに恋愛できてるのになんで自分はお金をかけなくちゃならないの」という「無駄なものに金を使っている」感覚がある人、さらには「本当は別にたいして結婚したくないから、無駄なことにお金を使いたくないけれど本人が無自覚」な人もいます。

なので大事なのは「お金をかけない婚活」でつまづいたら、自分が本当に何を望んでいるのか優先順位をつけること。

「なにがなんでも絶対に結婚したい」というなら、やはり資金リソースの確保を考える必要がありますし、「じつは親や世間のプレッシャーによって結婚したいと思ってるだけで、趣味のほうが断然大事だった」と気づいたなら、趣味に資金リソースを使ったほうがQOLが上がります。

選択は人それぞれなので好きに選べばいいのですが、「現状がうまくいってないし希望どおりになってない。でも戦略とリソース配分を変える必要はない」という思考停止だけは、断固ノー!

うまくいかない方法に固執することは、「うまくいかない自分はダメ人間」「世界に必要とされていない」と自己評価をバキバキ下げていくルートへの花道です。

妖怪女になる前にいちど立ちどまって「自分のゴール設定」「自分のリソース」を考えてみてほしいと思います。

>>連載「でも、結婚したい。」をもっと読む

撮影/出川光

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