男性に負けじとムキになって権利をかざして叫んでいる、正直同性から見ても魅力的にみえない人たちがやっている活動...そんな風にとらえていたのは、私だけではないのかも。
でも、いま、ビヨンセが自らを「現代のフェミニスト」と呼び、性差別の撲滅についてSNSでキャンペーンをしたり、エマ・ワトソンが男女平等社会を訴えた国連でのスピーチが大きく取り上げられたり──。
支持を集めるセレブたちの発言によって、「フェミニスト」や「フェミニズム」の印象が変わってきたような気がします。
大統領選で目覚めた性差別への認識ここ最近で「フェミニズム」についていちばん考えさせられたのは、アメリカ大統領選でした。
ドナルド・トランプによる性差別的な発言の連発に「はっ」としたのです。
そして、キャンペーンと同時に注目されたマドンナやレディー・ガガ、レナ・ダナムなどによる固定概念にとらわれない活動。彼女たちの活動を目にしてから「べつに男勝りでなくても、ガーリーなファッションが好きでも、フェミニストになれるのかも...」と思いはじめました。
いま私はニューヨークに住んでいますが、奇しくもここはトランプの出身地。
街を歩けば嫌でも彼の名がついたビルに出くわします。それにもかかわらず、男女だけでなくいろいろなジェンダーが存在し、人種も多種多様であるのがこの街。
実際、私が働いているニューヨークの音楽界にはゲイの男性がとても多くいます。だから、ゲイの人の存在を「この人もそうなんだ」と、身近なこととしてとらえられるようになったのです。
また、アジア人である私自身もマイノリティであることを痛感する毎日で、さらに平等性について考えることが多くなりました。
ニューヨークで考える「自分らしさ」そんなニューヨークに、フェミニズムやLGBTQについて知識を深められるふたつの施設がオープンしました。
ひとつめは、2017年4月にオープンした、アッパーウェストサイドのNew-York Historical Society Museum & Library内の 「Center for the study of women's History」。
ここではたくさん並んだタッチパネルから、過去から現在までフェミニズムについて積極的に活動してきた功労者たちの足跡を自由に探ることができます。
アリシア・キーズ、ヒラリー・クリントンといった現代のフェミニズムを牽引するメンバーも。
また、70年代の男女同権運動でリーダーシップをとったテニスプレイヤー、ビリー・ジーン・キングに関するアイテムを目にすることもできます。
Leslie-Lohman Museumさん(@leslielohmanmuseum)がシェアした投稿 - 2017 6月 12 10:38午前 PDT
2017年3月にソーホーにオープンした「Leslie-Lohman Museum of Gay and Lesbian Art」は、世界で初めて、そして唯一のLGBTQのアートを扱ったミュージアム。
3万作品を越すアートを通じて、LGBTQの歴史を知ることができます。
さらに、ニューヨークでは、今年も「プライドパレード(ゲイ・パレード)」が開催されました。
このパレードはニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」で起こったLGBTへの迫害に対する最初の抵抗運動が発端となったもの。
年々、政治色が強くなってきている印象。大企業やポリスもマーチに参加していました。
そもそもフェミニズムとは女性だけのものではなく、性による差別をなくそう、という運動です。
ニューヨークは、いわばこのムーヴメントの中心地。
日本で、当たり前のようにお茶出しや秘書的業務を頼まれることや、夫婦別姓が認められないことに戸惑っていたとき、この街で学んだ差別への認識と知識があって、同じように不平等を感じている人の存在知っていれば...。
きっと、背中を押されてもっと強くなれたのにな、と感じています。
[New York City The Official Guid, NEW-YORK HISTORICAL SOCIETY, Leslie-Lohman Museum of Gay and Lesbian Art]
写真/ 撮影(3、4、5枚目)/神田朝子
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