恋愛のモヤモヤは、新年を迎える前に清算しておきたい。

そんな思いに応えて、『生き抜くための恋愛相談』の著書でもある恋バナ収集ユニット「桃山商事」が、グリッティ読者たちのリアルな恋の悩みに答えます。

スパッと解決! とはいかないけど、ちょっとすっきりして前向きになれるゆる〜い恋愛相談室。

さて、今日のお悩みは?

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彼氏に素直に甘えられません。元彼と別れたときに「もっと頼ってほしかった」と言われたことが引っかかってはいるのですが、つい第三者目線で自分を見てしまい、いまの彼氏にも上手く甘えられません。どうしたらいいのでしょうか。(Nさん 24歳 看護師)

別れ際にそんなことを...元彼ひどいやつ! こういうのを「呪いの言葉」って言うんですよ。




呪いの言葉!? 何ですか、それ。




「もっと頼ってほしかった」って、関係がうまくいかなかったことを相手のせいにする言葉ですよね。「俺は頼ってほしかったけど、君が甘え下手だから悪いんだよ」と言ってるのと同じなわけで。



たしかに「原因は君にあるよ」って言われてる感じ...。




もしかしたら、元彼に頼りがいがなかったから甘えられなかったのかもしれない。それなのに「君が甘えてくれさえいれば、こっちはいつでも受け入れてたよ」って...。この元彼はずるい男だと思う(笑)。



ていうか、この相談者さん本人は甘えたいと思っているんでしょうか?




この元彼に「甘え下手」っていうレッテルを貼られちゃったわけで、「私って思えばそういうところあるかも...」と自分を責めるような発想が生まれちゃうのも無理はないですよ。



考えれば考えるほど、元彼の言葉が罪深い...。そもそも「甘える」って何なんだろう?




「甘える」っていうと、彼氏にかわいく寄りかかるような感じをイメージするかもしれないけど、個人的には甘えるっていうのは「感情と言動を一致させること」だと思っていて...。



感情と言動を一致させること?




親との関係をイメージすると分かりやすいんだけど、イヤなことをイヤだと言えるとか、何かをとってほしいときに「あれとって〜」って言えるとか。
「眠い」って思っても社会では「寝ちゃおうかな」ってならないけど、実家だったら「お母さん、何かしゃべってるけど寝ちゃえ〜!」って眠ることができますよね。



なるほど〜!




寂しいときに寂しいって言えるとか、そういうのって関係性によるもので、けっして才能やセンスの問題じゃないと思うんだよね。たとえば、普段から寄りかかると面倒くさがるような相手には甘えられるわけがないし...。



つまり、甘えられない人が一方的に悪いわけじゃないってことですね!




もちろん、なかにはTPOを重んじすぎて、自分に厳しすぎる人もいると思う。つらいときにつらいって言うのは子どものすることだと考えていたり、甘えることを「女の子がかわいく男の子に寄りかかること」だって捉えていると、「私、そんなキャラじゃないし...」って思っちゃたり。




そういう真の「甘え下手」が上手に甘えるにはどうすればいいんでしょう?



感情と言動を一致させることだと考えれば、そんなに難しいことじゃないと思うんだよね。「こうあるべき」みたいなものを考えすぎずに、まずは自分の気持ちを表現する訓練をするのが有効なのではないでしょうか。



訓練ですか?




たとえば、眠いときは寝ちゃうとか、食べたいときは食べるとか...。究極の甘え上手って赤ちゃんなんじゃないかと思うんだけど、ときには彼らに学んで、感情をそのまま表現してみたり、わき起こる欲望に負けてみたりするのも大事ではないかと思ってます。



桃山商事
清田隆之(代表)と森田雄飛(専務)による恋バナ収集ユニット。2001年結成以来、男女1,000人以上から収集した恋バナをコラムやラジオで紹介している。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)や『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)がある。

WEBサイト/桃山商事 Twitter/@momoyama_radio

イラスト(トップ)/ニシクボサユリ



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