【空想法律ブロマガ】ハロウィンを刑法的に考えてみた
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【空想法律ブロマガ】ハロウィンを刑法的に考えてみた

2014-10-31 06:00



    ※諸注意※

    本記事に使用している条文や解説内容は本記事投稿時点でのものであり、今後の法律改正や判例変更などによって変わる可能性があります。また、本記事の作者は勉強途中の学生であり、間違っている可能性もあります。



    Trick or Treat!!

    さて、10月31日です。世の中はハロウィン色です。


    はじめに、本記事は世間一般のハロウィンである

    「お菓子くれなきゃイタズラするぞ!」というセリフを前提に、ハロウィンというイベントをいじめていきたいと思います。


    「お菓子あげるからイタズラさせて」

    「イタズラしてくださいいいいいい」

    などという紳士は捕まらないように頑張ってください。



    そもそもハロウィンとは何か?ハロウィンの歴史とは?というようなことが本来なら書き連ねられて、そこから本文に入っていくのでしょうがめんどくさいのでやりません。いきなり本文です。


    最初に述べたように、Trick or Treat!

    このセリフ、一度は耳にしたことがあると思います。日本語訳すると「お菓子くれなきゃイタズラするぞ!」ですね。

    優しい方なら、このセリフを言われたあとにお菓子をあげるのでしょうが、性格の歪んだ筆者は、あれ?これ犯罪じゃね?と思いました。


    さて、「お菓子くれなきゃイタズラするぞ!」このセリフのどこが犯罪にあたるというのでしょうか。


    まず、真っ先に思いついたのは刑法222条の脅迫罪です。

    222条の1項には「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する」

    2項には「親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする」

    と、あります。


    さて「イタズラするぞ!!」という発言は害を加える旨にあたるのではないのでしょうか?

    ここで条文の中の脅迫とはどのレベルのものか、というものを解説していきます。


    ここで言う脅迫というものは、「一般人が畏怖するに足りる」ものであれば脅迫とすると解釈されています。(例:殺す・埋める・東京湾に沈める・掘るぞ等)

    では、一般人は畏怖するのでしょうか。たしかにイタズラという単語は、具体的にどのようなことをする、と指定してはいません。そのため何をされるのかわからない、という畏怖を感じてしまうかもしれません。


    ですが、


    12歳小学6年生女の子

    「お菓子くれなきゃイタズラするぞ!!」





















    和みますね。



















    43歳無職男性

    「お菓子くれなきゃイタズラするぞ!!」



    こっちは畏怖しますね。お前何するつもりだよ、と。














    というわけで

    結論:脅迫罪は年齢性別容姿による



    さて、続いては刑法223条強要罪です。

    強要罪とは「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。」というものです。2項3項は省略しています


    以前、クレーマーが店員を土下座させた事件がありましたが、その時はこの強要罪で逮捕されています。


    このように、脅迫して、義務のないことをさせるのが強要罪になります。
    今回の場合はお菓子を差し出せと強要しています

    義務のないことであるため、義務のある場合、例えば報酬を払って土下座をしてもらう契約を互いに認めて締結した場合などは、土下座させても強要罪にはなりません。

    ちなみに、ここでいう「害を加える旨」というのは脅迫罪と一緒です。はい。



    つまりアレです。



    結論:強要罪は年齢性別容姿による



    ちなみにもう一つ恐喝罪もありますがそれも前者2罪と同じです。

    (恐喝罪は脅迫して財物を奪い取る。お菓子を財物とすると恐喝罪が一番正しい)



    では、もしも子供たちが有名な悪ガキとかで、イタズラされるかもしれないということに畏怖を感じてしまった場合はどうなるのでしょう。


    犯罪が成立する要件には、人間の行為である・構成要件(条文に書いてあること)に該当する・違法性がある(正当防衛などではない)・有責性(責任能力)がある

    これら全てが認められて初めて犯罪というものが成立します。

    まず、子供たちの行為は人間の行為となりますよね。

    次に、一般人が畏怖してしまう程度だと、構成要件に残念ながら該当してしまいます

    また、仮に子供たちが餓死しそうでどうしようもなく「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!」と言っている場合は緊急避難というものにあてはまるかもしれませんが、今回は違うために違法性もあると判断されます。


    問題は、最後の有責性という個所ですね。

    子供たちが14歳に満たない場合は、刑法41条より、刑事未成年といって有責性が阻却されてしまいます。つまり有責性がないと判断され、犯罪ではなくなる、ということですね。




    よって、結論としては「14歳未満は犯罪にならず、それ以降は年齢容姿性別による(畏怖させたらアウト)」となります。
    どうせイケメンは許されるんです。


    さて、今回1回目ということで(思いついて1時間で書き上げたので、続けるかはわからない)軽めに解説してみました。実をいうと、被害者の承諾・共同正犯・可罰的違法性などともっと書きたかったのですが、長すぎてもグダグダになるだけなので諦めました。続くようならまたいずれ。


    そんなわけで、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。



    オマケ

     脅迫罪などについて、1項は被害者本人。2項は親族に、と規定しているため、「お前の彼女を〇〇!!」「お前の友達を〇〇するぞ!!」というように、害の対象が親族でない場合には脅迫になりません。


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