【ジオウネタバレあり】平成ライダーを1ミリも知らない俺がジオウの映画を観た感想「the pillowsじゃん」
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【ジオウネタバレあり】平成ライダーを1ミリも知らない俺がジオウの映画を観た感想「the pillowsじゃん」

2019-08-04 00:08
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【本記事は公開中の映画「劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer」のネタバレを含みます。ご注意ください。】

どうもシュウヘイです。

7月末、推してるVRアイドル「えのぐ」が名古屋に来て、

バーチャル握手会やらチェキ会やらやっておりましたので、逢いに行って一緒に遊んでました。

今回はそんなえのぐの話でなく、握手会の順番を待っている時に隣にいたバカから、


このような話を延々とされていました。

最終日にはこのバカとその連れに左右挟まれ、

「平成ライダーがいかに狂ったガバガバサイエンスフィクションなのか」

といった話を1時間近く浴びせ続けられました。



オレ「これダーウィンの声ってあれか?チャールズ・ダーウィンか?」

バカ「そうです」

チャールズ・ダーウィンとわかったところで画像の意味がわかるどころか新たな疑問がいくつも浮かんできましたが、

これ以上の追及は無駄というか、聞いて返ってくる答えが理解できるものとは思えないですし、

1時間近く言語情報だけでガバガバSFの話を聞かされた私の脳が危険を訴えておりましたので、

「・・・冷たいもの飲んでくる」

と席を外しました。今年飲んだ中で最もおいしく体に染み渡った缶コーヒーでした。




これまで私は平成ライダーに全くと言っていい程触れておりません。

ですがこのバカだけじゃなくて、多くの人が平成ライダーに熱狂していることは知っています。

先日も「釈由美子がマンホールを持って暴れてた」

後日、「釈由美子のマンホールはノーギャラだった」というパワーワードが駆け巡ったのを目にした時は笑った記憶があります。

そこまで人々を魅了する作品群であること、気にはなっておりました。

ですが今更膨大な過去作を見るには億劫であったことと、

仕事の都合でニチアサの時間に番組を見る機会もなく、触れずに生きてきたわけですが、この夏、

バカ「平成ライダー見てなくても楽しめますよ。ラスボスは小渕恵三オルタですよ」

という言葉を受けて、なら映画館に足を運んでみるかと相成ったわけでございます。




というわけですので、これから書く文章は「これまで平成ライダーに1ミリも触れてない男がジオウの映画だけ観て書いた」ものになりますので、

ライダーファンの諸先輩方からしたら叱責を受けるようなことを書いてしまうかもしれませんが、ご容赦ください。




さて、「小渕恵三オルタ」というワードと、公式サイトのINTRODUCTION読んだだけの前情報で、

「劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer」を観て来ました。


そして観たあと、いや、観ている最中から感じていた言葉がこちら。


今、これを読んでいる方はおそらくジオウの記事を読もうとしてきた方がほとんどだと思いますが、

私は今から邦楽ロックバンド、ピロウズの話をします。帰らないでください。


ピロウズというバンド程、「知っている」と「知らない」がはっきりしている音楽も他にないかなと思います。

例えば、スピッツのロビンソンとか、BUMP OF CHICKENの天体観測とか、

いわゆるヒット曲、このバンドといえばこれ、たいていの人がサビのフレーズ歌えるよね、って曲がピロウズにあるか、って言われたら首をひねります。ていうかない。

だからと言って売れてないわけではない。

ピロウズの楽曲も、ライブパフォーマンスもかなり評価されており、

今の邦楽ロック界では相当重要な立ち位置にいる存在だと思います。

そんな立ち位置の為、「永遠のブレイク寸前」などという二つ名で呼ばれたりもします。


そしてピロウズを「知っている」中でも、「Funny Bunnyいいよね」とか、「バビロン天使の詩、PVクソダサいけど曲はかっこいいよね」といったライトなファンもいるとは思いますが、

楽曲の作詞作曲を手掛けるボーカル、山中さわおを熱狂的に愛してやまない奴もいます。

そんなの大抵のバンドがそうだろ、と思われるかもしれませんが、

ことピロウズに関して言うとその熱量が違うと言いますか。

ピロウズを好きになるということは、山中さわおの人間性を、生き様を、歩んできた歴史を、愛することです。

そうした人間にとって、さわおの音楽は、血肉に成り得る。

さもピロウズファン一般論みたいに語っているが、お前自身のことじゃないか?

と言われたらその通りだ。これはさわおを愛してやまない俺のブログだ。

気付いたら文体までさわおに寄せてきていないか?これで筆が乗ってきちゃったからこのまま続けよう。


そう、ピロウズにのめりこむこと=山中さわおを理解し愛する事なんだ。

さわおを理解するにあたり、ピロウズとしてたどってきた歴史を振り返るのが一番早いと俺は思う。

なので大雑把にだがピロウズの歴史をかいつまんで紹介しよう。


ピロウズは1989年、つまり平成元年に結成された。

当時は上田ケンジというベーシストがリーダーだったが、さわおとソリが合わなくなり脱退。

レコード会社に言われるまま、タイアップや売れ線の曲を作るが、あまり売れなかった。

同期のミスチルやスピッツはどんどん売れていく中、

さわお「俺は俺がやりたい音楽をやる」

レコード会社「やめろ売れ線の曲をかけ」

さわお「うるせぇこれが遺書になってもいい、これが俺だ!」

といってシングル「ストレンジカメレオン」、アルバム「Please Mr.Lostman」を発売。
ちょっと売れた。

その後、オルタナティブロックを追究した楽曲やライブハウスでの活動が支持され、着実にファンが増えていく。

OVA「フリクリ」で楽曲が多数使用されると、オルタナサウンドがアメリカのオタクに突き刺さって、日本以上の人気を得る。

そして2009年、結成20周年にして、武道館でのライブ「LOSTMAN GO TO BUDOKAN」を行う。

順風満帆に行っているかのようだったが、

メンバーが腑抜けだしたので活動を休止したり、

休止中にソロアルバムをめちゃめちゃ気合い入れて作って出したけど思ったより売れなかったり(「破壊的イノベーション」はホントにいいアルバムだから聴いてくれ)、

活動再開したと思ったら長年一緒にやってきたサポートベースを素行不良により解雇せざるを得なくなったりと、

なかなかうまくいかないことも多かったんだ。

それでも、さわおは「今の音楽シーンが俺たちのことをどう思ってるかなんて知るか、俺は今俺の聴きたい音楽が聴けて、やりたい音楽がやれてすげぇ楽しい!」と直近のライブMCで言っていた。

50歳を迎えたとは思えない、初めてギターを抱えた少年のような振る舞いで、ギターを弾き、歌い、飛び跳ねる、それが山中さわおなんだ。




ここで、ジオウに戻ろう。そう、このブログはジオウの感想ブログだ。

映画のジオウの根底にあるテーマを思い起こすと、どうだろう、上記のさわおの歴史、生き様と重なるところがないだろうか。


「平成ライダーは設定も世界観もそれぞれがめちゃくちゃだ」

「お前たちの平成って醜くないか?」

「凸凹だった平成をフラットにやり直す」

そうしてISSA率いる歴史の管理者クォーツァーは理想の平成を作り直そうと画策する。

正直、こいつを「小渕恵三オルタ」と表現して俺にこの映画をすすめたバカは天才だと思う。

おかげでこの映画に対する理解がすごくすんなりいったよ。ありがとう。

対し、歪であることを肯定し、クォーツァーに対抗するソウゴ。

戦国時代へタイムスリップした際、信長に告げた言葉が自身に返り突き刺さる。

「信長のやりたいようにやればいい」

瞬間、俺は「山中さわおじゃないか」と感じたんだ。

俺自身、平成元年生まれだ。同じ年に結成されたピロウズに対して勝手にシンパシーを感じている。

歪だった平成をやり直す?ふざけんじゃねぇ!そしたらピロウズの音楽はどうなるんだ!

足跡の無い道を選んでずいぶん歩いてきたあいつらの!

人生はたいがい思うようにいかないものさ、それでも振り返ればみんないい景色になったんだ!

それを否定すんじゃねえ!

そう思った俺は仮面ライダーを応援する少年の気持ちさ。

ISSAをぶっ飛ばしちまえ!ってね。


そしてこれまで狂言回しの立ち位置として存在していたウォズが、ISSAを裏切り、

さわおスピリットを持つソウゴに着く。

これまで行動の指針としていたであろう本を破くんだ。

ピロウズの名曲「Stroll and Roll」じゃないか。
あらすじの読めない物語 作者も読者もページめくるだけじゃないか。


平成の時代と共に駆け抜けたthe pillows。30周年を迎える今年、横浜アリーナでのでかいライブと共に、

もうひとつでかい遊びとして、映画を撮って、公開するんだ。

タイトルは「王様になれ」。

「夢現手懐けて 自由自在気分次第 脳細胞の支配下で 世界を創れ 王様になれ」

果たしてこの二つの映画が同じ年に公開されるのは偶然で片付けられることか?

9月13日公開。とても楽しみだ。




劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzerがthe pillowsである、という感想をより強固なものにする存在がもう一人いる。

木梨憲武だ。

出て来た瞬間笑いを堪えるのに必死だったよ。

幾たび「仮面ノリダーじゃねえか!」ってゲラゲラ笑いながら叫びたくなったか。

事前情報も全くない不意打ちだったからね。

あのバカもTLで見かけるやつらもよくこれを言わずにいられたなと。おかげでめちゃめちゃ面白かったよ。

本当に俺が小さい頃、仮面ノリダーが大好きだった記憶がある。

ただ、先程wikiを覗いてみたら放送は1988~1990年とあるから、1歳かそこらの記憶があるとも思えない。

ただ、4つ上の兄がいるんだが、その兄がノリダーのコスプレしてた姿は覚えてる。

実家にその写真があると思うよ。それを見て好きだったのかな。兄ちゃん大好きだからな。


だからノリダーが出て来たのは大興奮だったよ。

もちろんただの悪ふざけ、ギャグとしても最高に面白かったが、

観ながら感じていたジオウ=ピロウズという図式を更に補完する役割も担っていることに気付いたんだ。

そう、仮面ノリダーはピロウズの代表曲、「ハイブリッドレインボウ」そのものなんだ。


ノリダーはソウゴに出会った際、自身のことを「平成ライダーに選ばれなかった男」と告げる。

もう分かるだろう。

ハイブリッドレインボウで歌われている、「昨日まで選ばれなかった僕ら」なんだ。

平成ライダーをたくさん乗せた希望の船は、ノリダーを迎えに来たんじゃないんだ。


映画のラストシーン、平成ライダーが大集合し、全員でISSAにライダーキックを仕掛ける。それぞれのライダーロゴと共に。

ISSAの持っていた防御壁を「平成」の文字でぶち抜き、倒すんだ。

それをノリダーは牢屋から見ていた。

I can feel that hybrid rainbow なんだ。

ノリダーは1997年に「ハイブリッドレインボウ」を作ったさわおなんだ。選ばれなかった僕らなんだ。

平成ライダーは歪な存在だ。

だけどその向こうにはたくさんの、凸にも凹にもなれなかった有象無象がたくさんいると思う。

平成という時代を思うように駆け抜けられなかった「僕ら」がたくさんいると思う。

そんな僕らにとって、平成の終わりはどう映るのか。

ギターを鳴らしながら、さわおが、ノリダーが、問いかけてくるんだ。

「Can you feel?」

「あの異色混合のライダーキックを感じられたかい?」


昨日まで選ばれなかった僕らでも、明日を、令和を、持ってるんだ。





終わりに

映画を観ながら感じた、ジオウ=ピロウズという図式について語らしてもらったよ。

正直どれだけ伝わったかわからない。

でも、ジオウの映画を素晴らしいと感じた人間には是非ピロウズを聴いて欲しいし、

ピロウズを、山中さわおを好きな人間にはジオウを観て欲しい。

なんなら山中さわおにジオウを観て欲しい。Podcastにメール送ろうかな。


10月17日、the pillows30周年ライブが横浜アリーナで行われる。

スタンド席はもうないけど、指定席ならあるみたいなんだ。

http://pillows.jp/30th/index005.html

「俺の音楽人生で最高のライブにする」と告げたさわおの言葉は嘘じゃないと、

この半年間ピロウズのライブを観てきた俺は断言できるよ。行って後悔しないライブだ。

このブログ読んで少しでも何か感じた奴がいたら来てくれるとありがたい。


それじゃこの辺で。ここまでありがとう。

またね。

2019.08.03 シュウヘイ


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the pillowsを知らないけど面白いブログでした
自分では見れない視点の感想を読めて良かった!
ピロウズにもとても興味が出ました、ありがとう
6ヶ月前
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仮面ライダージオウから記事に流れ着きました。
仮面ライダーにあまり触れて無かった方からの感想が気になったので楽しく読ませて頂きました。
ピロウズに興味を持ちました。
6ヶ月前
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