• うにゅほとの生活3139

    2020-07-15 00:271時間前

    2020年7月14日(火)

    「ゴールドポイント残高、47,192ポイント……」
    「すごい」
    「さて、何に使おう。××は欲しいものある?」
    「ほしいもの」
    うにゅほが小首をかしげる。
    「ほしいもの……」
    うにゅほが、大きく首をかしげる。
    「ほしいものー……」
    「倒れる倒れる」
    どんどん傾いていくうにゅほを支える。
    「わざとやっただろ」
    「うへー」
    「まあ、思いつかないのはわかったよ」
    「ほしいもの、あんましない」
    「だよな」
    うにゅほは、物欲がほとんどない。
    既にあるもので満足してしまう。
    「なんか、××って、そのへん(弟)と似てるよな」
    「(弟)、なにもかわないもんね」
    「植物みたいなやつだ」
    「うん」
    「……いや、××もだからな?」
    「わたしはちがうよ?」
    「違うのか」
    「わたし、ほしいの、みんなかってくれるんだもん」
    「あー」
    「ふくとか、ほんとか、おかしとか」
    たしかに。
    両親からすれば遅くにできた娘だし、機会を見つけてはなんだかんだと買い与えてしまう俺もいる。
    満たされていれば、欲求は起こらない。
    ある意味では当然のことだ。
    「だから、(弟)とは、ちがうきーする」
    「そうかもしれない……」
    「だから、ポイント、◯◯のすきにつかってね」
    「わかった、ありがとな」
    「うん」
    すぐには思いつかないが、すぐに使わなければならないわけでもない。
    慌てず騒がず欲しいものを探していこう。




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    異世界は選択の連続である ~自称村人A、選択肢の力でヒーローを目指す~
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  • うにゅほとの生活3138

    2020-07-14 13:0212時間前2

    2020年7月13日(月)

    仕事中、母親に呼ばれてリビングへ赴くと、ブルーレイレコーダーが故障したという。
    取扱説明書を片手にしばし奮闘するも、やはりHDDが限界のようだった。
    母親が、憂鬱そうに呟く。
    「また修理かねえ……」
    「前に修理に出したとき、どのくらいかかったっけ」
    「二週間はかかったと思うけど」
    我が家のテレビ事情はすべて、全自動録画によって賄われている。
    リアルタイムで番組を見ることなど既にない。
    ブルーレイレコーダーの便利さに、完全に飼い慣らされてしまっているのだ。
    「だったらいっそ、新しいの買ったほうがいいんじゃない?」
    「買って何年だったか、◯◯は覚えてる?」
    「覚えてない」
    「私も」
    「でも、HDDの寿命って三年から四年程度だよ。毎日毎時ずっと使ってるんだから、寿命だったんじゃないかな」
    「うーん……」
    そんなやり取りののち、結局、新しいブルーレイレコーダーを購入することとなった。
    助手席にうにゅほを乗せ、るんるん気分でヨドバシへ向かう。
    「いいのうってるかなー」
    「売ってるよ。目星つけて、あるかどうか確認の電話入れてるから」
    「よういしゅうとう」
    「新しいブルーレイレコーダー、いくらだと思う?」
    「うーと、じゅうまんえんくらい?」
    「もっと高い」
    「じゅうごまんえん」
    「もっと高い」
    「……にじゅうまんえん?」
    「まだ高い」
    「いくら……?」
    「三十五万円」
    「さ!」
    全自動ディーガ DMR-4X1000 ヨドバシ店頭価格 357,200円
    「まえの、そんなしたっけ……」
    「前のは半額くらいだったと思う」
    「なんでそんなするの……」
    「4K対応かつ、チューナー数の多さかなあ」
    「ちゅーなーすう?」
    「同時録画できる最大数。壊れたのと同じ8チャンネルだと、どうしても現行でいちばん良い製品になっちゃうんだよ」
    「それにしてもおたかい……」
    「正直、俺もそう思う。でも──」
    「でも?」
    「……ポイントが三万五千円ぶんもらえる」
    「!」
    「いやー、美味しい美味しい」
    「さすがにわるいきーする……」
    「そうかな」
    「わるいきーしない?」
    「接続も、初期設定も、使い方の指導も、調子悪いときの対応も、俺がするんだぞ」
    「──…………」
    「悪い気する?」
    「しないかも」
    「だろ」
    たまには良い目を見てもいいはずだ。
    さて、貯まりに貯まったゴールドポイント、何に使おうかな。




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    異世界は選択の連続である ~自称村人A、選択肢の力でヒーローを目指す~
  • うにゅほとの生活3137

    2020-07-13 02:46

    2020年7月12日(日)

    じ。
    うにゅほがiPadに見入っている。
    「何見てんだ」
    「ねこのどうが」
    「猫か」
    「◯◯もみる?」
    「見る見る」
    うにゅほを抱くように座椅子に座り、肩越しにiPadを覗き見る。
    「こっちが、はな」
    「可愛いな」
    「こっちが、まる」
    「ブサいな」
    「ぶさくないよー」
    「ブサ可愛い」
    「ならよし」
    「××って、猫触ったことあったっけ」
    「おぼえてない?」
    「あった気もするけど……」
    「おはかまいりのとき、メロンたべるねこいた」
    「あー、触った触った」
    「(弟)、めーあかくなってた」
    「あいつ猫アレルギーだからな……」
    「かわいそう」
    「(弟)が猫アレルギーじゃなかったら、猫飼ってたかもしれないな」
    「ねこアレルギー、なおすくすりないの?」
    「漢方はあった気がするけど……」
    「かんぽう」
    「でも、そこまでして飼うのもな」
    「うーん……」
    「そんなに欲しい?」
    「ほしいけど、(弟)、たいへんだし……」
    うにゅほの頭をぽんぽんと撫でる。
    「××は優しいな」
    「ふつうとおもう」
    「優しい優しい」
    なでくりなでくり。
    「ふーつーうー」
    いちゃこらしながら猫の動画を堪能する。
    見ることだけなら飼わずに好きなだけできるのだから、良い時代になったものだ。




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