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  • うにゅほとの生活3571

    2021-09-20 02:597時間前

    2021年9月19日(日)

    「──…………」
    うにゅほが、目元をくしくし擦る。
    一度ならば気にも留めないが、幾度も繰り返すとなれば心配になってくる。
    「どした」
    「めーいたい、かも……」
    「かも?」
    「いたくない、かも」
    「どっちだ」
    「いわかんある」
    「ふーむ……」
    うにゅほを手招きする。
    「目、見せてみて」
    「はい」
    うにゅほの頬をぺちぺち叩いたあと、そっと目蓋を開かせる。
    「右だけ、すこし充血してるな」
    「うん……」
    「目薬さしとくか」
    「さしてー」
    「はいはい」
    うにゅほは、いまだにひとりで目薬をさせない。
    練習すればいいのだろうが、さしてやるのも楽しいのでそのままにしている。
    「上向いて」
    「はい」
    「目、開いたまま」
    「はい」
    「閉じないようにな」
    「はい」
    ぽた。
    点眼する。
    「う」
    うにゅほが、両目を、しょぼしょぼと閉じる。
    「ありがと……」
    「これで様子見、だな」
    「よくなってきた、かも」
    「──…………」
    そんなにすぐに効くものかと疑問に思ったが、プラセボだとしたら指摘するのは逆効果だ。
    「なら、よかった。目が痛いときはすぐに言うんだぞ」
    「うん」
    「目が痛いかも、のときも言うんだぞ」
    「わかった」
    ついでに自分にも点眼し、目薬をしっかりと片付けた。
    デスクの上は、まだ綺麗である。




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    異世界は選択の連続である ~自称村人A、押し付けられた選択肢に抗いヒーローを目指す~
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  • うにゅほとの生活3570

    2021-09-19 05:01

    2021年9月18日(土)

    「──…………」
    デスクの上が、汚い。
    うずたかく本が積み上げられ、さまざまな小物が所狭しと並べられている。
    「片付ける、……かー」
    「あ、かたづける?」
    「さすがにな……」
    ずっと気になってはいたのだ。
    つい後回しにしてしまっていただけで。
    「ずっと、きになってて」
    「××もか」
    「もの、おおくて、モップかけられないし……」
    「……申し訳ない」
    デスクの上は、俺の管理だ。
    取り決めをしたわけではないが、うにゅほはデスクのことに口を挟まない。
    「掃除しろって言っていいんだぞ」
    「ひつようで、そうしてるのかもしれないし……」
    「それはない」
    「ないの」
    「ただの怠惰だよ……」
    「そか……」
    「と言うわけで、片付けたいと思います」
    「てつだうね」
    「お願いします」
    「おねがいされました」
    うにゅほと共に、デスクを片付ける。
    まずは、二、三十冊も積み上がった本からだ。
    「……ほんとバラバラだな。本棚から適当に抜き取って、読んで、そのまま」
    「ちゃんと、もどさないとね」
    「うん……」
    本を片付けたあとに残ったのは、飲み薬、軟膏、点鼻薬といった薬と、爪切り、毛抜き、綿棒といった衛生用品などだ。
    あまりに細かいものばかりで、うにゅほがハンディモップを掛けられなかったことも頷ける。
    それらを引き出しに仕舞い、汚れたデスクを消毒用エタノールで拭くと、見違えたように綺麗になった。
    「よし、終わり!」
    「おつかれさま」
    「××も、お疲れさま」
    「このじょうたい、いじしてね」
    「はい……」
    二週間、持つかな。
    頑張ろう。




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  • うにゅほとの生活3569

    2021-09-18 04:08

    2021年9月17日(金)

    「はー……」
    ぐ、と伸びをする。
    「ひとまず、直近のタスクは片付いたかな」
    「おつかれさま」
    「おつありー」
    うにゅほが小首をかしげる。
    「おつあり?」
    「あー。お疲れさまって言ってくれてありがとう、みたいな」
    ネットスラングが出てしまった。
    「すーごいりゃくしたね……」
    「たしかに、随分圧縮されてたな。意識してなかったけど」
    「ね、ほかにないの?」
    「他に……」
    おかあり。
    おやあり。
    このあたりは同じ系統だから、例に出してもつまらないだろう。
    「微レ存、とか」
    「びれそん」
    「微粒子レベルで存在している、の略」
    「びりゅうしレベル?」
    「すごく低い確率、みたいなニュアンス」
    「ふんふん」
    「あとは、ググるもそうだな」
    「そなの?」
    「Google検索する、って意味だから」
    「あー」
    うんうんと頷く。
    「ふつうにつかってたね」
    「ググるは市民権得てるからな。うちの母さんでもわかる」
    その代わり、死語に片足突っ込んでるような気もするけど。
    「いろいろあるねえ」
    「もっとたくさんあるんだけど、パッと出てこないな」
    「そか」
    「××は、なんか出ない?」
    「うーと」
    思案し、
    「たぴる、とか」
    「あー、聞いたな」
    「でしょ」
    「結局、一度もタピらなかったけどな」
    「ブーム、おわっちゃったね」
    「残念?」
    「べつに……」
    流行り廃りに興味のない子である。
    次に何が流行るかわからないが、たぶん手は出さないだろうなあ。




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