うにゅほとの生活2815
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うにゅほとの生活2815

2019-08-22 23:32

    2019年8月22日(木)

    「……あー、まただ」
    入力した文章を、バックスペースキーで削除していく。
    「?」
    俺の独り言を聞きつけたのか、うにゅほがディスプレイを覗き込んだ。
    「どしたの?」
    「最近──でもないけど、変なタイプミスが多くてさ」
    「へんなの?」
    「例えば、"ありがとう"って入力するとするだろ」
    「うん」
    「普通は、"ありあとう"とか、"ありふぁとう"みたいな誤入力が多い」
    「そなんだ」
    「理由はわかる?」
    うにゅほが首を横に振る。
    「キーボードは、基本的にローマ字入力なんだよ」
    「うん」
    「"ありあとう"の場合は、Gを打ち損なって。"ありふぁとう"の場合は、Gの隣にあるFを間違ってタイピングしてる」
    「あ、そか!」
    実際にキーボードを打ちながら説明すると、うにゅほが深々と頷いた。
    「◯◯、どんなたいぷみすするの?」
    「"ありがとう"が、"ありかとう"みたいになる。濁点や半濁点が抜けるんだな」
    「てんてん、つけわすれ?」
    「ノートにペンで書くなら、ありがちなミスだろ」
    「うん」
    「でも、キーボードはローマ字入力だ。GとKは3キー離れてる。単純な打ち損ないじゃない」
    「なんでだろ……」
    「いちおう、仮説はある」
    「どんなの?」
    「意識したことはないけど、頭の中に文章があって、それを読みながらタイピングしていると仮定する」
    「うん」
    「そのとき、頭の中の文字の濁点を、見落として、る、とか……」
    言ってて自信がなくなってきた。
    「あたまのなかのもじ……」
    「我ながら意味がわからないけど、筋の通る理由が他に思い浮かばなくて」
    「うーん」
    しばしの思案ののち、うにゅほが口を開いた。
    「ありえなくもない」
    「そう?」
    「◯◯、あたまのなか、もじいっぱいありそう」
    なんだそのイメージ。
    いずれにしても、タイプミスには気をつけよう。




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