うにゅほとの生活2872
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

うにゅほとの生活2872

2019-10-21 05:38

    2019年10月20日(日)

    「──…………」
    不条理な夢を見て、目を覚ました。
    嫌な汗が胸元を濡らしている。
    大きくかぶりを振ってベッドから抜け出ると、書斎側で読書に勤しんでいたうにゅほと目が合った。
    「おはよー」
    「ああ、おはよう……」
    「?」
    うにゅほが小首をかしげる。
    「もしかして、ぐあいわるい……?」
    「いや」
    パソコンチェアに腰を下ろし、座椅子に座ったうにゅほを正面に捉える。
    「具合というより夢見が悪かった」
    「ゆめ……」
    「夢」
    「どんなゆめ?」
    「あー……」
    思わず目が泳ぐ。
    「……あんま、聞かないほうがいいかも」
    「きになる……」
    「気にはなるだろうけど……」
    「きいたらだめ?」
    「うーん……」
    ここまで話しておいて、肝心要の内容を教えないのは酷というものだろう。
    「……ちょっと刺激が強いから、覚悟するように」
    「はい」
    こほんと咳払いし、改めて口を開く。
    「──高校時代の友達が、自分の足を切断してたんだ」
    「!」
    うにゅほが目をまるくする。
    「ハムみたいに何度もスライスして、どんどん足が短くなっていく」
    「──…………」
    「両足とも根元から無くなったあと、その友達が言ったんだ」
    「……な、なんて?」
    「"今度は腕を切ってみようかなあ"」
    「ひ」
    「不便になるからやめろって言ったんだけど、夢が続けば、たぶん切ってたと思う」
    「こわいゆめ、みたねえ……」
    「怖いというより、薄気味悪い。なんでこんな夢見るんだか」
    猟奇趣味はないはずなのだが。
    最悪の寝覚めで始まった休日は、特に何事もなく終わりを迎えた。
    あるいはと思っていたが、凶兆ではなかったらしい。
    なべて世は事もなし、である。




    バックナンバーはこちらから
    ヤシロヤ──「うにゅほとの生活」保管庫


    動画版はこちら

    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。