2019年11月11日(月)
ポッキーをぽりぽり食べ進めながら、小さく溜め息をつく。
「明日と明後日、憂鬱だなあ……」
「こうしゅうだっけ」
「そう。技能試験の講習会」
俺が取得を目指している資格は、筆記試験と技能試験とに分かれている。
筆記はなんとかパスしたので、残るは技能だけだ。※1
「講習はいいんだよ、べつに。合格する確率が上がるんだから、願ったり叶ったりだ」
「うん」
「問題は、講習だからって普段の仕事がなくなるわけじゃないってことでさ……」
「へいじつだもんね……」
「五時に講習が終わって、六時に帰宅して、そこから仕事だろ」
「──…………」
「で、明後日も朝から講習と」
「むりしないでね……」
「したくはないけど、せざるを得ないよな」
「そだけど……」
「まあ、二日くらいなら無理きくだろ。もう若くないけど」
「しんぱい」
「大丈夫、大丈夫。ブラック企業に勤めてる人たちなんて、これ以上の激務を休日なしで毎日続けてるんだから」
「いま、ほかのひとかんけいない」
「あ、はい……」
たしかに。
「せめて、ちゃんとねてね。きょう、はやくねるんだよ」
「わかりました」
「──…………」
「──……」
「……ほんとにわかってる?」
「えーと、二時には……」
「いちじ」
「一時半には」
「いちじ」
「……頑張ります」
「はい」
俺の身を案じているときのうにゅほは、強い。
早めに寝よう。
※1 2019年10月6日(日)参照
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