うにゅほとの生活3212
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うにゅほとの生活3212

2020-09-26 10:41

    2020年9月25日(金)

    台所へ赴くと、うにゅほが唐揚げを揚げているところだった。
    「唐揚げか」
    「うん」
    「ひとついい?」
    「はい、あーん。あついよ」
    「あー」
    菜箸に挟まれた唐揚げに食いつく。
    「はふ」
    熱い。
    口の中で唐揚げを転がし、熱さに慣れたところで噛み締める。
    脂と肉汁が溢れ出し、口内が幸せで満ちた。
    「おいしい?」
    「うん、美味い。さすが××だな」
    「うへー……」
    新婚夫婦のようなやり取りをしていると、ふと、うにゅほが心配そうな口調で言った。
    「◯◯、くちあけると、かっくんいうよね。たまにきこえる」
    「かっくん?」
    試しに口を開いてみる。
    カクッ。
    「あー……」
    あまりに慣れ過ぎて、気にも留めていなかった。
    「顎関節症な」
    「がくかんせつしょう」
    「噛み合わせが悪いみたい」
    「そなんだ」
    「俺の場合、口開けたときに音がするだけだから、心配しなくていいよ」
    「いいのかな……」
    「痛みはないし」
    「びょういん、いかないの?」
    「これ以上、通院先を増やしてられないよ……」
    「そか……」
    何年もこの状態なのだ。
    悪化も好転もしていない以上、わざわざ治療する動機はない。
    「いたくなったら、いってね」
    「痛くなったらな」
    病院へ通いやすい職種とは言え、限度がある。
    優先順位をつけるしかないのだ。
    もし三つの願いが叶うなら、一枠は健康のために空けておきたい。
    いささか爺臭い気もするが、健康は大切である。
    いやマジで。




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    小説家になろうで異世界小説始めました


    異世界は選択の連続である ~自称村人A、選択肢の力でヒーローを目指す~
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