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2020年11月26日(木)
「さむみを感じる」
「かんじますか」
「感じますねえ……」
いよいよもって、冬らしい気候になってきた。
雪さえ積もれば真冬に相違ない。
「××、立って」
「はい」
素直に立ち上がったイヌモコうにゅほを抱き寄せて、膝に乗せる。
「冬と言えば、このフォーメーションだな」
「わりとなつも」
「まあ、うん」
汗でぺたぺたすると笑いながら、膝に乗せている気がする。
「しかし、ほんと抱き心地いいな……」
「でしょ」
うにゅほの誕生日にプレゼントした、ジェラピケのイヌモコルームウェア。
見れば眼福、抱けばふかふか、最高である。
「足出てるけど、寒くない?」
「ちょっとさむい……」
「じゃ、ブランケットでも使うか」
「うん」
数年前にゲームセンターで取ったカービィのブランケットをうにゅほの膝に掛ける。
「これで完璧だな」
「うしろも、まえも、あったかい」
「ストーブもつける?」
「ストーブつけたら、あつすぎるよ」
「そうだな」
まだまだ寒の入り。
寒さのピークはまだ先だ。
「ゆきかき、たのしみ」
「それが理解できないんだよなあ……」
「たのしいのに」
「今年は雪が降りませんように」
「えー」
「雪なんて山にだけ降ってればいいんだよ!」
「ふらなかったら、ふゆってかんじしない」
「それはあるけど」
「ね」
「でも、ちょっとでいいよ。最低限」
「えー」
最悪、例年通りで構わない。
豪雪だけはやめてほしいと切に願うのだった。
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ヤシロヤ──「うにゅほとの生活」保管庫
小説家になろうで異世界小説始めました
異世界は選択の連続である ~自称村人A、選択肢の力でヒーローを目指す~
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