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2021年1月14日(木)
「カラオケ行ってないなあ……」
「ね」
「カラオケ行きたい」
「でも、ころなだし……」
「××、知ってるか」
「?」
「カラオケボックスでクラスターが発生した例は一件もないんだぞ」
「あれ……?」
うにゅほが小首をかしげる。
「あったきーする」
「それ、たぶん、カラオケ喫茶だな」
「ちがうの?」
「俺も詳しくはないけど、喫茶店がメインだよ。カラオケの設備とステージのある」
「ぜんぜんちがう……」
「この業態だと、そりゃ唾液も飛ぶわ」
「たしかに」
うにゅほが、うんうんと頷く。
「よーく考えてみたまえ」
「うん」
「カラオケボックスは部屋が区切られている。隣の部屋にコロナの人がいたとして、慌てて逃げる必要はあると思うか?」
「あっ」
絶対に安全とは言い切れないが、危険性はそう高くないはずだ。
「そりゃ、不特定多数と同じ部屋で騒げば危ないだろうけど……」
だが、それはカラオケに限るまい。
どこでも同じである。
「ヒトカラ、フタカラくらいまでなら、外出を伴う娯楽でこれほど安全なものもないんじゃないか」
「カラオケ、いく?」
「さすがに今日は無理かな」
夜だし。
「気が向けば、土日に行くかも。行かないかも」
「いかないかもなんだ」
「出不精になっちゃってるな……」
「いいことなんだけどね」
時流に合った気質ではあるが、一長一短ある。
未来の自分の気が向くことを祈ろう。
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ヤシロヤ──「うにゅほとの生活」保管庫
小説家になろうで異世界小説始めました
異世界は選択の連続である ~自称村人A、選択肢の力でヒーローを目指す~
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