NPO法人 楽の会リーラのコミュニティカフェ「葵鳥」にて、職業講話の講師を頼まれたので行った。
引きこもり当事者や、引きこもりの子供を持つ親に対してニート株式会社での経験を話して欲しいとのこと。

来場者は10人ちょっと。なんか講演会みたいな感じだ。
パワーポイントやホワイトボードを使って解説をしてもいいということらしかったが、事前のプレゼン資料作成にそこまで時間をかけるとなるとずいぶんなガチ仕事になってしまうので今回使ったのは写真だけ。

前日の夜に、紹介する素材として今までに撮った写真を20枚ほど用意しておいた。

会場に着くとテーブルのまわりにイスが並べてあって、部屋の真ん中あたりの位置に俺の席があり、プロジェクターを使いながら資料として壁に画像を表示する感じ。

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引きこもり当事者のほか、親御さんも3,4人ほど来ていたようだ。

講師になって喋るなんていう機会はいままで無かったけど、こういうときあまり緊張しないでやるコツは気負わずマイペースにやることだと思っているので、喋る内容は開始10分前ぐらいに画像に合わせた項目を適当にレポート用紙に書き出した。


職員の人に紹介を受けて講話を開始する。
まずはニー株自体の設立や、自分が大学を留年して卒業したことなどについて。続けて、時間的自由を活かしてレンタルニートを始めたこと、学生時代のサークル活動の経験からプラモデル製作とそのヤフオク出品をするようになったこと。そして今では製作代行を受け付けていることも。

実際のところ予備知識のない他者にニー株や自分自身のことをプレゼンする経験は毎回のレンタルニートとメディア取材などで慣れているので、問題なくスラスラと喋れたと思う。

こちらからの話が一通り終わった後は職員の人を司会進行にしつつ、質疑応答受付やそれぞれの実感などについての話。

当事者からの質問に対しての受け答えはなんとかできたけど、親からくる質問に関してはニー株の役員登録のため書類書いて実印を押すという点にどうも警戒されているようだった。

「書類の管理をしっかりしていないと今どきはどこから流出して悪用されるかわからない」とかそういった話。


うちの母親と同じ感じだ。
一般的な会社勤めならすんなり受け入れるが、取締役として登録することに関してはリスクの面を強く捉えているような感じ。

世代により価値観が違うというのは間違いないと思っているが、やはりニー株みたいな特殊なやり方だと、引きこもり状態から親の理解まで得て参加に至るという例は極めて少ないだろう。

脱退済みの初期メンバーでも、引きこもりタイプだったが親に内緒で登録をして参加に至ったという人を知っている。本人が何かやりだそうとしたとき、何らかの懸念により過保護・過干渉になってしまい結果的に子を束縛する親も多いと思う。

とにかくニー株は安定した道では絶対にないので、強く止めるのであれば残念ながらこちらからオススメはできない。

でも、金銭面以外で今より一歩先に進むことはできると思う。

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予定時間を終えてからは残った参加者たちでもう少し自由にやり取りをした。

元々この団体は引きこもりの「親の会」といった側面が強いらしいので、あまりきちんとスーツ着て行くと「ニートを養分にして悪どい稼ぎ方をしている業者」に見られたりするかもしれないと思い、自分は月3万~4万しか収入を得ていないという点をしっかり伝えておいた。

そういう意味で今回スーツで行くか、私服で行くかは結構迷ったのだった。


最後まで残っていた引きこもりの参加者を数名連れ、終わった後近くの飲み屋へ行った。

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せっかくスーツ着てるしサラリーマン気分を味わおうってことで、またいい歳した大人たちが金ないからって瓶ビール1本だけを4人で分けて飲むのも工夫してて面白いと思い、ちょっとだけ飲んだ。

普通のレンタルニートではないが、見合う報酬がでればまた今回みたいな講演会みたいなことも受け付けたい。