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【連載】青木真也は本当に空気を読んでいないのか?〈vol.3〉幻冬舎・箕輪厚介氏が激白!(前編)
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【連載】青木真也は本当に空気を読んでいないのか?〈vol.3〉幻冬舎・箕輪厚介氏が激白!(前編)

2016-10-28 15:30

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    【連載】青木真也は本当に空気を読んでいないのか?〈vol.3〉
     青木真也著『空気を読んではいけない』担当編集者・幻冬舎の箕輪厚介氏が激白!(前編)

     最近、著書『空気を読んではいけない』(幻冬舎)を上梓した青木真也。するとAmazonの売り上げランキングでもまさかの上位に食い込み、発売からわずかの期間で一気に2万部の増刷に至ったという。出版不況、格闘技は売れないと言われる中、なぜそんな奇跡のようなことが起こったのか。
     今回は『空気を読んではいけない』を担当した編集者の箕輪厚介氏を直撃する〈前編〉! 
    果たして“バカサバイバー”は本当に空気を読んでいないのか――。(聞き手◉“Show”大谷泰顕

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    (⬆︎幻冬舎刊・青木真也著『空気を読んではいけない』とその担当編集者の箕輪厚介氏)


    〈今までの内容はこちら⬇︎〉
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    (元『週刊プロレス』編集長・ターザン山本! 氏が解説!)


    ▪︎奇跡の2万部増刷


    ――今日は『空気を読んではいけない』(青木真也著/幻冬舎)の担当編集者である箕輪厚介氏に諸々話を聞いてみたいなと。

    箕輪 はい、よろしくお願いします。

    ――まず、非常に売り上げが好調だと聞きました。これは想定していたのかしていないのか。まずはそこから行きましょう(田原聡一郎風)。

    箕輪 いや、もう全く売れないと思っていて。どの本でも営業から「このくらいの部数が妥当」とか、他にもいろんな部署からの数字が出るじゃないですか。

    ――ええ。

    箕輪 それによると、5、6千部が妥当だと。

    ――シビアですねー。

    箕輪 格闘技本ですからね。今まで五輪でメダルを取るような柔道家も含め、全然売れていないから、そこに「青木真也」を持ち出しても、営業部などからしたら、もっと知らないじゃないですか。

    ――世間的には、知る人ぞ知る存在、にされてしまうんですかね。

    箕輪 そうですよね。このプロレスラーだれ? みたいな。だから5千部でもよく企画が通ったなっていう話なんですよ。

    ――そう思います。

    箕輪 そこで僕は8千部っていう希望を出したんですけど、僕が幻冬舎に入ったのは、見城(徹・幻冬舎社長)の本を作った縁もあり、僕の異様な熱が乗っている企画だったから、見城も「しょうがねえな」っていう雰囲気で、初版8千部の希望を通してくれたんだと思います。

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    (⬆︎『プライドの怪人』を出版していた頃の百瀬博教氏と幻冬舎・見城徹社長。ちなみに当サイトでは、
    実録! 『PRIDE』の怪人・百瀬博教 を大好評連載中!)

     

    ――ぶっちゃけ、それでも凄いと思いますよ。

    箕輪 ですよね。その段階で異例な部類に入ると思います。だって今、青木真也が特別キテるわけじゃないじゃないですか。

    ――ハッキリ言いますね(笑)。

    箕輪 青木真也だけじゃなく、格闘技界もキテいるわけじゃないっていう。

    ――まあねー(苦笑)。

    箕輪 だから時代的に見ていくと、売れる要素が全くない。さらに青木真也の試合が日本であるわけでもなく。まあ試合があったところで本が売れるわけでもなく。

    ――うわー。

    箕輪 そんな状況だから、どうにか仕上がりをよくして、収支はトントンまで持っていければいいかなーって。重版も1回かかればいいけど、かかったら奇跡だなくらいに考えていました。

    ――そしたらその奇跡を上回る奇跡が起こったと!

    箕輪 そうなんです。

    ――正式な発売日は9月8日でしたっけ?

    箕輪 その辺でしたね。

    ――奇跡が起こったのは、発売からすぐでしたよね?

    箕輪 確か9月12日とか。「2万部重版が決まったよ」って。

    ――凄い話だなー。過去に作ってきた本では、やっぱり異例ですか? 

    箕輪 僕もサラリーマンだから、作りたくないけど、上司から降ってきて作る本もあるじゃないですか。

    ――ありますよねー、ってサラリーマンじゃないからわからないけど、感覚的にはわかります。

    箕輪 請け負う仕事みたいな。そういうのではなく、自分が0から著者を見つけてきて、ゼロイチ(※無から有を生むの意)でやったのはだいたい売れてきたんですよ。

    ――優秀ですね

    箕輪 でも青木真也に関しては、もの凄く僕の個人的な趣味に偏りすぎていて、マーケティングとか一切無視だったから、そういった自分の記録はここで終わるかもなとは思っていたんですけど、売れて本当によかったです。


     今までだとホリエモンの『逆転の仕事論』とか見城の『たった一人の熱狂』っていう本は、同じように自分で0から生み出したんですけど、その二人はパワーがある人だから、どっちかっていうと僕が編集者でなくても著者の力で、ある程度は売れたなって思っていたんですよ。

    ――それなりに部数も読めそうですもんね。

    箕輪 でも青木真也の本を普通に出しても、たぶんそこまで売れなかった。その中で売れたという部分では自分の達成感的にもよかったです。

    ――ちなみに、今までに出た部数の話って、公にしてもいいんですか?

    箕輪 全く問題ないです(キッパリ)。


    ▪︎3千万円を引っ張る


    ――そもそも、青木真也との付き合いは、どこからどう始まったんですか?

    箕輪 僕が双葉社にいた時に、与沢翼にカネを出させて作った本があるんですよ。

    ――その話は『R25』の記事に載っていたのを読ませてもらいましたよ。

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    (⬆︎『R25』に掲載された箕輪氏の記事)

    箕輪 その時に広告部として与沢翼から3千万円を引っ張ったんですけど、その本では編集もやることになったから、完全に自由だったんですよ。

     

    ――自由?

    箕輪 要は経費とか。

    ――カネが潤沢に使えたと。

    箕輪 仕事に集中していたから、何も無駄使いとかしなかったんですけど、要は制作費もキャスティングも自由だったんですよ。だって与沢翼の雑誌なんて社内の誰も興味がなかったから。

    ――ハッキリ言いますね(笑)。

    箕輪 それは3千万円を持ってきたっていうことで一つの仕事として終わりというか、それが全てというか。あとは契約で出版することになっているんだから、それをちゃんと履行してね、みたいな。だから誰も内容には興味がなかった。でもカネはあった、っていう最高の仕事でしたね。局地的にバブルになっている、みたいな。

    ――夢のような話だ。

    箕輪 それで話題性のある(写真家の)レスリー・キーに頼んだり、(モデルの)筧美和子に出てもらったり。筧美和子なんて今だったら与沢翼の雑誌になんて絶対に出てこないだろうけど、『めざましテレビ』のレポーターが決まる直前にオファーをした、みたいな感じで、なんでも出てくれる時期だったんですよ。

    ――縛りがキツくはなかったんですね。

    箕輪 だから筧美和子を撮影するのに、ウエスティンホテルで15万円くらいの部屋を借りて撮ったり。僕、その時は予算感を知らなかったですけど、とりあえず3千万円あるから、スタッフにウエスティンでいいですか? って聞かれても、まあ大丈夫だろ、みたいな。どんぶり勘定でどうにでもなったんですよ。

    ――不況と言われる中で、やっぱり夢のような話ですよ。

    箕輪 ええ。だからやりたい放題で、そんな状況だったんで、自分の好きな人にこの雑誌に出てもらおうと思っていて、青木真也に行き着いたんです。

    ――何を頼んだんですか?

    箕輪 コラムを書いてもらおうと思って。その雑誌は与沢翼的な、常識なんて関係ないアウトローを主張した雑誌だから、それに沿ったものを書いてもらおうと思ったんですね。レスリー・キーだって逮捕されているし、自分がやりたいことのためなら世間の定めた法律なんて関係ないよ的な人を集めようと思って。そういう意味で青木真也って格闘技が好きっていうこと以外は、まさにノールールみたいな人じゃないですか。

    ――中指は立てるわ、ペットボトルを投げるわ(笑)。

    箕輪 だから、そういうテーマで書いてもらいましたね。「警官を辞めてこうなって、僕には格闘技しかない」って。

    ――それがいつですか?

    箕輪 『ネオヒルズ・ジャパン』が出た時だから、3、4年前だと思いますよ。だから結構、空白期間がありますね。

    ――その時はどんな話をしたんですか?

    箕輪 いやー、よく覚えていないですね。コラムを書いてもらっただけだし、人間関係がそんなに深まってはいない頃ですから。ただ、Facebookとかでつながってはいたから、僕が担当した本が売れているみたいな情報は、青木さんも雰囲気的には少し見たりしていたのかな? 青木さんってそういうアンテナとか、感度はあるじゃないですか。

    ――ありますね、その点は!

    箕輪 それぞれの業界で気が合って情報を持ってる人とは薄くつながっている、みたいな。僕は青木さんが嫌いな、相手に依存するようなタイプじゃないし、ポイントポイントでお互いが自分のためになるなら仕事をしようってタイプなんで。例えば明日、青木さんから「箕輪さん、ダメ。もう付き合えない」って言われても、傷つかないと思うんですよ。

    ――おー。

    箕輪 今はこうなったけど、「じゃあ、またお互いにメリット感じたら仕事しようぜ」みたいな。だから、そういう、さらっとした価値観が同じっていうのもアリ、そこそこ頑張っているなっていうのを感じてもらってたのもアリ、たまにメッセージくらいはしていたのかな? 全然思い出せないけど、青木真也独特の「ちょっとお茶しませんか?」みたいなので、どっちからともなくお茶して、サウナとか行って。

    ――サウナ好きですよね、“バカサバイバー”は。

    箕輪 あ、そっか。僕が去年の7月に幻冬舎に移って、ネタというか著者を探しているっていう話を青木さんにもしていて、青木さんも本は出したいっていうのがあって。でも、さすがに青木さんの本をなんの企みもなしに出すのはダメだろうなっていうのが編集者としてもあって。

    ――やっぱり難しいと思いますよね、そりゃあ。

    箕輪 断然面白いだろうけど、商売としては売れないだろうなっていう。それだったら俺の自己満足だろうって。でも、青木さんは何かを書いたり、意見を言ったりってことが好きだし、そういう仕事に興味があるのかなというのは感じていて。だからまずは『News Picks』で連載をやれないかと。

    ――去年の年末にあった、桜庭和志戦(2015年12月29日、さいたまスーパーアリーナ)の前でしたよね。

    箕輪 ええ。それが跳ねるかはわからないけど、もし跳ねたら書籍化するって企画書を通しやすいなあって思っていて。で『News Picks』の編集長にお願いして、実験的にやってみたら、『News Picks』のスポーツ部門の年間の読者数の1位だったんですよ。本田圭佑のインタビューも抜いて。

    ――それは凄い!

    箕輪 だから、企画書に「これだけ跳ねた連載だ」って書けば、青木真也が好きですっていう自己満足の企画書ではなく、ちゃんとした企画書にはなるなあって。

    ――そういう算段が浮かんだと。

    箕輪 ええ。それで僕の全人脈を使って気合いでプロモーションを頑張れば、収支の最低ラインは越えるだろうなって思っていたんですよ。そうやって徐々にカタチになって行った感じですね。



    以下、その内容の一部を紹介。

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    •  我に返った見城徹の言葉

     

     
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