「ホシゾラエンボリウム」レビュー 著：西山 #フリーゲーム

「ホシゾラエンボリウム」レビュー　制作者：地獄カバ（沼から現れた）

あらすじ
夜を彩る大事なお月様が消えてしまった。
夜空の管理人である"ポーラスター"（通称ポラコ）は
上司のミノールに仕事を言い渡され月の行方を追うのであった。
（公式サイトより）

　プレイ時間1～2時間ほど、優しいタッチの手書きグラフィックが魅力の短編RPG。

　まずゲームを起動して衝撃を受けたのは、タイトル画面の女の子が動いている！ということだった。ふわふわと女の子が浮かんでいるアニメーションで、髪やスカートが靡いている。この時点で早くも、タイトル画面でこれほどこだわった演出ならばゲーム内も素晴らしいに違いないと確信した。

　

　実際にゲームを始めてみると、会話シーンの立ち絵やメッセージウィンドウ、歩行グラ、敵味方の戦闘グラに至るまで可愛らしく手書きで製作されている。セーブ画面すら一枚絵が使用され、RPGツクール製であることを忘れさせてくれる。

　中でも目を惹くのは、歩行グラがダッシュ時は杖に乗って飛ぶグラフィックに変わったり（4方向どちらを向いているかによって全て異なる！）マップ背景がアニメーションしており、夜空の世界を幻想的に彩っていることだ。そうした背景の移り変わりを眺めたり、マップごとにデザインの異なる美しい宝箱を探すだけでも楽しい。

　

　敵がドロップするカードを装備することによって、スキルを習得するシステムも特徴的だ。ついつい、じっくりとマップを探索しながらカード集めをしたくなるつくりになっている。

　戦闘バランスに関しては思ったよりも歯ごたえがあり、特にボス戦はカード技の特性を理解してバフ・デバフ・状態異常などを使い分ける必要を感じた。

　短編作品ではあるが、少ない会話シーンの中でも星座にまつわるキャラクターたちが個性的・魅力的に描かれている。まるで童話や絵本のように統一感があり、暖かみのある癒しの世界を演出している。

星好きはもちろん、どんな人にでもお勧めできるゲームだ。

さぁ、あなたもポラコと共に夜空を巡る旅に出よう。

DL：http://kb147.web.fc2.com/he.html