伝説の剣を抜く勇者は
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伝説の剣を抜く勇者は

2015-10-15 23:22
    生放送で台詞やアイデアを募集し、シナリオを書き上げる企画をやっています。

    今回は、伝説の剣を従者に抜かれてしまった勇者の話、です。
    ほぼ喋りのみだったんですが、多少足しました。
    大筋はそのままです。あらすじも別にいらんよね?

    注意点です。
    シナリオです。
    なので読んだ事がない方には読みづらいかも。
    独自の書き方があります。
    誤字・脱字を含みます。
    台詞のみのやり取りって結構むずかしいんですよね。
    ニュアンスが伝わり難いところが多少あると思います。
    動画的に、こういう台詞のやり取りで一本考えるかなぁ?とちょっと思いました。




    タイトル「伝説の剣を抜く勇者は」



    人物表
    勇者・馬場・ニコラス太郎(10・18)
    従者・アラゴルン(21)
    王様
    村人1
    こども


    ○伝説のホコラ・前
    村人達が中を覗いている。
    村人1「勇者が来たんだって?」
    子供「ゆうしゃゆうしゃ!」

    ○同・内
    でんせつ、と書かれた剣が地面に刺さっている。
    剣の柄を握る勇者・馬場・ニコラス太郎(18、以降 勇者)。
    その横に居る従者・アラゴルン(21、若ハゲ・頬に長い毛が伸びたホクロ)。
    王様が立っている。
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者「・・・」
    剣から手を離す勇者。
    勇者「ちょ、ちょっと休憩・・・」
    従者「どうしたんですか?勇者様」
    勇者「うるさいよ」
    従者「早く抜いてくださいよ。我々には魔王を倒すという使命が…」
    勇者「分かってる!ちょっと待て!」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者「うるせぇ王様」
    王様「あ?」
    勇者「いや、その、修行のしすぎで手に豆がね・・・」
    王様「チッ・・・。この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    ツルツルの手を見る勇者。
    従者「どうされました?勇者様」
    勇者「・・・つ、ついに!ここまで来たな。長い、長い旅だった」
    従者「はい。それより剣を」
    勇者「うるさい」
    勇者のナレーション「俺は、勇者・馬場・ニコラス太郎。名前の通り、勇者!だ」

    ○田舎村・前
    寂れた村。

    ○道場「勇者の道」・内
    薪割りの音がする。
    勇者(10)とその父が竹刀で打ち合っている。
    腕を叩かれ膝をつく勇者。
    勇者「いてて・・・」
    父「勇者よ、この程度で倒れてしまうとは情けない」
    勇者「痛いじゃない、本気出さないでよぉ」
    父「その程度では世界の半分を任せる事は出来んぞ!」
    勇者「・・・それって竜王?」
    無言で勇者に打ちかかる父。
    勇者「痛い!痛いって!」
    勇者のナレーション「勇者として産まれ勇者として育てられ」
    道場の外で従者が高速で薪割りをしている。

    ○八百屋前
    勇者(10)が歩いている。その横に従者。
    八百屋「よう勇者!いい大根があるんだ。持ってけ!」
    勇者「わあ、ありがとう!・・・甘い物の方がいいけど」
    × × ×
    大量の大根を背負って歩く従者。その横に勇者。
    勇者のナレーション「村の人たちからの期待を一身に背負い」

    ○駅前
    電車が止まっている。
    勇者(18)が勇者と書かれたタスキをつけ、父や村人達に向き合っている。
    大量のプレゼントの箱を持っている従者。
    勇者「・・・いってきます」
    電車に乗り込む勇者と従者。
    父「勇者ばんざーい!」
    村人達「勇者ばんざーい!勇者ばんざーい!」
    勇者「皆・・・、ありが…」
    扉が閉まる。
    動き出す電車。
    村人達「勇者ばんざーい!勇者ばんざーい!」
    勇者のナレーション「そして盛大に見送られ、はるばる都までやってきたんだ・・・」

    ○伝説のホコラ・内
    地面に刺さったでんせつ、と書かれた剣の柄を握っている勇者。
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者のナレーション「・・・おかしい。抜けないとかそんな訳ない。この世界間違ってる」
    従者「勇者様?早く抜いてください」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者のナレーション「・・・どうする?地元の業者に頼んで地盤壊して貰う?なんか変なハンマーみたいな感じで使えそうじゃん?」
    剣の先に土の塊が付いた想像図。
    従者「勇者様早く!魔王軍がこちらまで迫ってきてます」
    勇者「もう!うるさ・・・あ?」
    村人1の声「うわー!やられたー!魔王軍にー!」
    勇者「なんて説明的な・・・」
    魔王の使いが入って来る。
    魔王の使い「我こそは魔王の使い!ここに勇者とやらが居ると聞いた」
    勇者「ドキッ」
    魔王の使い「そんなヤカラは我がぶっころぎゃー!」
    従者がでんせつと書かれた剣で魔王の使いを切り倒す。
    戻ってきて剣を元通り地面に刺す従者。
    勇者「・・・」
    従者「さあ、勇者様お早く!」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者「・・・俺いらなくない!?」
    従者「何をおっしゃいます。あなた様は選ばれし勇者なのです」
    勇者「・・・もういいよ。あんだけ盛大に持てはやされてこれかよ・・・。伝説の剣も抜けない俺なんてこれで十分さ」
    落ちている木の枝を拾う勇者。
    勇者「俺もさ・・・本当は半信半疑だったんだよ。俺に勇者の素質あるのかなあってさ」
    従者「何をおっしゃいますか!勇者様には勇者様にしかない何かがあるんです。多分(ボソ)」
    勇者「俺、成績オール3だし。なんもとりえないし、趣味は読書と音楽鑑賞だし。今こいつ多分って言ったし」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者「・・・それにお前、名前なんだっけ?」
    従者「アラゴルンです、勇者様」
    勇者「お前の方が勇者っぽいよ!俺なんかニコラス太郎だぜ?太郎ってなんだよ太郎って」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者のナレーション「うるせぇよ王様。てめぇに話しかけてねぇんだよ。(従者を睨み)それにこいつもこいつだ、何さらっと伝説の剣抜いてんだ。ハゲてるんだぞ?ホクロから毛が出てんだぞ?年取って見えるけどまだ二十歳そこそこだぞ?こいつ。執事の風格タップリだよ!二十歳そこらでベテランだよ!大御所だよ!三代に渡って遣えてるよ!でも勇者なんだよ!・・・なんで勇者なんだよおおおお!!」
    勇者「うおおおお!!(号泣)」
    剣を勇者に差し出す従者。
    従者「勇者様、抜いておきました。どうぞ」
    勇者「いらねぇよ!」
    剣をはたく勇者、落ちる剣。
    王様「この剣を抜いた者が勇者・・・な?(ガン睨み)」
    勇者「すいません。反省してます、後悔もしてます」
    従者「ううむ・・・」
    剣を少し持ち上げる勇者。
    勇者「おもっ・・・」
    勇者のナレーション「何これ、クソ重い。こいつこんな重い物軽々と持ってたのか。しかも心なしか剣がそっち(従者の方)に行こうとしている。何これ、なんなのこれ・・・?」
    従者「勇者様には勇者様のいいところが・・・ハッ!」
    残像を残して消える従者。
    勇者「・・・えっ、どこ行ったの?」
    頭から血を流した村人1が中を覗く。
    村人1「勇者が来たんだって?」
    勇者のナレーション「お前さっき死んでただろ」
    村人1「何やってるんだ?あれ」
    勇者のナレーション「台詞も追加されたんですか、そうですか。おめでとう」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ」
    勇者のナレーション「・・・重い。まずい、動けん。た、助けて従者!!」
    従者が勇者の横に現われる。風を受ける勇者、ゆれる従者のホクロ毛。
    剣が勇者の手から離れる。
    勇者「あっ・・・」
    その剣を片手でキャッチする従者。
    従者「勇者様、こちらへ」
    勇者「お、おう」
    歩いて外へ出る勇者と従者。
    勇者のナレーション「ありがとうベテラン執事、ありがとうホクロ毛。それにハゲ」

    ○同・前
    出て来る勇者と従者。
    勇者のナレーション「君の事は忘れたい。けど忘れられな・・・い?」
    そこら中に1m~10平方メートルの切り取った地面と、それに刺さった短剣やら斧やら爪楊枝やらがある。
    勇者「こ、これは・・・?」
    従者「この世界には勇者様に合った伝説があるはずです。なので集めてまいりました」
    勇者「なのでって、この短時間で・・・?お前何もんだよ」
    従者「ただの従者でございます」
    勇者「(小声で)なんかカチーンと来た。いいよ、抜いてやるよ。なんだって抜いてやるよ、来いよ!」
    × × ×
    字幕「小一時間後」
    座り込んでいる勇者。その横に従者。
    でんせつと書かれた鍬を頭上に掲げている村人1。
    村人1「勇者が来たんだって?にんまり」
    勇者「・・・」
    でんせつと書かれた扇子で自分を扇いでいる王様。
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ。ふぉっふぉっふぉ」
    自分の手を見る勇者、血豆が出来ている。
    勇者「・・・」
    でんせつと書かれたヒノキの棒を振り回す子供。
    子供「ゆうしゃゆうしゃー!」
    立ち上がる勇者。
    勇者「・・・もういい、地元に帰って草鞋編む」
    従者「勇者様!?」
    勇者「うるせぇ、勇者って言うな!お前が勇者なんだよ、従者だけど勇者なんだよ!従者だけどゆううううううううう!!草鞋編むうううううううう!!」
    従者「ゆうし・・・(口をふさぐ)。ニコラス太郎様・・・」
    勇者「プチン。今、認めたな?勇者じゃないって、俺が勇者じゃないって認めたよな?」
    従者「い、いえ。勇者と呼ぶなと言われたので・・・」
    勇者「ダメ!そんなの無ーしー!勇者じゃないー!俺もう勇者じゃないー!うわあああああ!!」
    走り出す勇者。
    従者「ゆ、ニ、・・・様ー!?」
    勇者「うわあああああ!!あっ」
    転ぶ勇者。
    従者「あっ・・・」
    勇者「ひっく・・・ひっく(泣)。なんだよもう・・・」
    足元を見る勇者、魔王と書かれた黒い剣が地面に刺さっている。黒いオーラ。
    勇者「これ・・・は」
    従者「し、しまった!あれは魔王の・・・!あんな物もついでに運んでしまったか!」
    勇者「へへーん、魔王になってやる!勇者になれないならこれだよね?もうこれしかないよね!」
    這って方向転換して魔王の剣を握る勇者。
    従者「・・・様!お止めください。それだけは!」
    勇者「うるせぇ従者!ぶっ殺してやる!」
    王様「この剣を抜いたものが勇者じゃ!?」
    村人1「勇者が来たんだって!?」
    子供「ゆうしゃ!?ゆうしゃ!?」
    従者「ハッ!これで呼び方が・・・。魔王様!」
    勇者「そうだ!俺は魔王になるんだー!」
    従者「この従者、どこまでもお供しますぞ!」
    勇者「うおおおお!!」
    動きが止まる勇者。
    従者「・・・魔王様?」
    勇者「抜けない」

    END


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