バフェットとブランソンとジョブズをまとめて安く買う=孫正義を買う
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バフェットとブランソンとジョブズをまとめて安く買う=孫正義を買う

2017-09-17 12:22

    米国のバリュー投資家、ビタリー・カツェネルソン氏によるソフトバンクの株価分析を翻訳してみました。

    2015年の記事ですが、孫正義の本質を描いた肖像画として、まったく古びていないと思います。

    その他の情報は最後に置きました。

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    ・〔角カッコ〕内は訳者による補足です。
    ・ドル金額には、当時のレートに近い1ドル=120円で換算した数字を添えました
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    バフェットとブランソンとジョブズをまとめて安く買う=孫正義を買う
    Buying Warren Buffett, Richard Branson and Steve Jobs at a Discount

    ビタリー・カツェネルソン Vitaliy Katsenelson

    2015年2月6日公開 原文1 原文2


    ウォーレン・バフェットと、リチャード・ブランソンと、スティーブ・ジョブズが合体したら? ――孫正義。それが答えだ。

    生まれはコリアン・ジャパニーズ。カリフォルニア大学バークリー校を卒業。日本でいちばん大成功した企業の一つ、ソフトバンク社の創業者。


    ちょうどバフェットと同じように、資本をどこへどれだけ投じるかについて、すさまじい才能を持っているのが孫正義だ。その投資成績は素晴らしい。ここ九年半でいうと、ソフトバンク社の投資は年あたり45%という収益率を叩き出している。そのかなりの部分は、たった一社の株価の上昇からきている。電子商取引の巨人、中国のアリババ社だ。2001年に孫が投資した1億ドル〔120億円〕が、いまや800億ドル〔9兆6000億円〕相当のアリババ株になっている。

    あなたはこう言うだろうか。アリババの成長は、(よい意味での)ブラック・スワン〔途方もない例外〕なんだから、投資の才能の証拠になんかならない、と。

    ところが、孫正義の投資が成功したのは今回だけではない。ずっと前から成功を繰り返しているのだ。数倍以上のリターンを生んだ投資だけで一覧表を作っても、そのリストはとっても長い。いま、57歳という若さで、孫は日本一の金持ちだ。1981年に創業し、株式の19%を自分で所有しているソフトバンク社の時価総額は、現時点で720億ドル〔8兆6400億円〕


    ちょうどジョブズと同じように、孫正義は未来視〔クレアボヤンス〕の持ち主だ。インターネットが素晴らしいものであり、世界をまるごと変えてしまう力があることを孫は看破した。それが当たり前の事実になるずっと前にだ。
    1995年。孫は、あるちっぽけな会社に投資をした。Yahoo! という名前のこの会社〔米ヤフー社〕への投資で、投資額の6倍を稼いだ。しかしそれだけではない。Yahoo! 社との共同ベンチャー、ヤフージャパン社を立ち上げた。このとき投じた約7000万ドル〔84億円〕は、いまや80億ドル〔9600億円〕相当に成長している(ヤフージャパンは、日本の上場企業だ)。

    度肝を抜かれるのは、iPhone が通信産業を革命することを孫正義が知っていたことだ。なんと、アップル社が iPhone を発表するよりも前、いやそれどころか、iPhone というものが生まれる前に見通していた。ぼくが説明するよりも、チャーリー・ローズ〔テレビの有名なトーク番組の司会〕によるインタビューの抜粋をお目にかけた方がいいだろう。このインタビューで孫正義は、2005年―― iPhone 登場の2年前――のジョブズとの会話をこう回想している。


    「紙に書いて持って行ったんです。iPod に携帯電話の機能をつけたのをね。それをスティーブに見せた。そしたら、『マサ、お前が書いたのなんかいらないよ。自分のがあるから』と。で、私はこう言ったんです。『いや、こんな落書きは渡さなくたっていいよ。でもモノができたら日本で売る分はくれよ』と。そしたらスティーブが、『マサ、お前はクレージーだ。まだ誰にも言ってないんだぜ。でもお前が最初に来たんだからな、お前にやるよ』と。」
    〔初代 iPhone の開発は2004年から極秘に進められていた wiki


    孫正義はブランソンにも似ている。ヴァージン・グループ創立者のリチャード・ブランソンは、ヴァージン・アトランティック航空を創業。英国の国有企業、ブリティッシュ航空という巨獣に戦いを挑んだ。こういう男臭い不屈の闘志が似ているのだ。

    孫は日本で二つの通信ビジネス――片方は固定回線、もう片方はワイヤレス通信――を立ち上げた。そして国有企業 NTT の独占体制に戦いを挑んだ。2001年、日本のブロードバンド回線の呆れるほどの遅さを許せなくなった孫は、日本政府を説き伏せて通信産業を規制緩和させた。NTT に対抗しようという会社が一つもなかった時代(そりゃそうだろう。無理もないことだ)に、ヤフー!BB(ブロードバンド)を立ち上げて、固定回線の競合会社になることを買って出たのだ。孫のおかげで日本はいまや、最速のブロードバンド回線が普及している国の一つになっている。そしてもちろん、ヤフー!BBは固定回線業者の主役をなす一社だ。

    孫正義のブロードバンド・ビジネスは、四年かかってようやく利益を生むようになった。『ウォールストリート・ジャーナル』紙は2012年の記事で、このころ〔ヤフー!BBは2001年にサービス提供開始〕の状況をこう振り返っている――

    「ブロードバンド部門〔ヤフー!BB〕は問題まみれ。そのせいで会社本体〔ソフトバンク社〕が四年連続で赤字になった。孫正義は自分の役員室ではなく、その13階下、ブロードバンド部門の近くの会議室をオフィスにして指揮を執り始めた。ときにはそこに泊まり込む。役員や提携企業を夜中の会議に呼びつけるのも当たり前だった。…18カ月のあいだ、その会議室から指揮を取り続けて、ブロードバンド部門はようやくコストを十分にカットし、より利益の出るプランへと顧客を誘導することができた」

    ふつうの人なら、そこで一息入れたことだろう。そして苦労の成果をゆっくり味わっただろう。しかし、そうしないのが孫正義だ。ブロードバンド部門が黒字化するや否や、インターネットの未来についての自分のビジョンを実現するため、英ボーダフォンの日本法人であるボーダフォンKK を〔2006年に〕買収した。日本のワイヤレス通信業界で苦戦中の、経営の下手くそな会社。そのボーダフォンKK に、ソフトバンクは150億ドル〔1兆8000億円〕を支払った。そのうち100億ドル〔1兆2000億円〕は借金だ。

    8年早送りしよう。ソフトバンクモバイル〔ボーダフォンKK から社名変更〕は、とてつもない成功を収めた。日本最大の携帯電話事業者の一つになり、その成長の速さはNTTドコモ(全能神のごとく強大なNTTの子会社)をも超えた。こんにちのソフトバンクモバイルは、年間営業利益が約50億ドル〔6000億円〕という金のなる木だ。自己資金50億ドルを投じて、毎年50億ドルの利益――悪くない。

    ブランソンと同じく、孫正義はシリアル・アントレプレナー〔連続起業家〕だ。多くの事業を立ち上げてきたし、ときには全くの異分野でさえ起業してしまう。そして失敗よりも多くの成功を重ねてきた。ソフトバンクは「ペッパー君」という名前の、人間の感情を読み取るロボットを作り上げた。震災で日本の発電力が損なわれると、孫は再生可能エネルギービジネスにも参入した。


    ソフトバンク社の目標は遠大だ。孫正義はソフトバンクを世界最大の企業の一つにしたいと考えている。ウォール街の大企業の月並みなCEOは四半期しか見ていない。だが孫の時間軸は違う。数世紀先までの計画を立てているのだ。ぼくが冗談を言っていると思うだろうか? いや、孫は本当に「ソフトバンク300年ビジョン」を語っている。

    現実的なところをいえば、長期投資家にとってさえ300年はさすがにちょっと長期的すぎる。でも、孫のビジョンの中核にあるのは要するに、永遠に存続する企業を作りたいという願いだ。永遠と300年、どちらが優先目標なのかはぼくは知らないけれども。

    孫は、ソフトバンクをインターネット企業と見なしている。そして中国とインドのインターネット企業群に本気で大きな投資をしている。中国・インドが発展すれば、そのGDPは米国や欧州を凌ぐほどの規模になると考えているのだ。


    ジョブズ、ブランソン、バフェット。この三人の強さの全てを兼ね備えた人物なんて、そうそう見つかるものではない。この三人からして、互いに他の二人の長所は持ち合わせていない。

    バフェットは未来を予言するタイプではないし、自分のポートフォリオの企業群を自ら経営したいとも思っていない。
    ブランソンも未来を見通す才能はない。かれは自伝『ヴァージン 僕は世界を変えていく』でこう告白している。デジタル音楽(iTunes)の拡大でアナログ音楽(CD)が壊滅して、自分の音楽小売店ビジネス〔ヴァージン・メガストア〕が潰れるれるなんて思いもしなかった、と。
    ジョブズがたぶん、いちばん惜しい。未来視の才能があり、ビジネスの構築者でもあったからだ。でもジョブズは、投資の才能で知られていたわけではない。


    読者はきっと、こう思うだろう。ソフトバンク社の株価は、「孫正義プレミアム」を反映して相当な高値がついているはずだ、と。

    とんでもない!

    今日時点の株価でいうと、ソフトバンク株は、その保有資産の時価合計から40%も割り引いた価格で売買されている。しかもこの保有資産というのは、公開されているものの合計額にすぎない(ソフトバンクには約1300件の投資先があり、その多くは財務諸表に連結されていない)。

    これほど大きなディスカウントは非合理的なのだが、その理由は何だろうか。たぶん、市場関係者たちは、アリババ社の価値が過大評価されていると思っているのかもしれない。または、日本円の円安傾向がこれからも続くと思っていて(それはぼくも異論はない)、ソフトバンク社が完全所有する日本の通信ビジネスの価値がドル換算で目減りすると踏んでいるのかもしれない。はたまた、ソフトバンク社のスプリント社買収〔2012年〕が実を結ばないと予想しているのかもしれない。
    おっと、それを忘れてた。そのことについても書いておこう――

    ソフトバンクが所有する日本の通信事業は、毎年約60億ドル〔7200億円〕ものきわめて安定した営業利益を生んでいる。だが日本国内では、もうほとんど成長余地がない。通信事業ならなんでも買収したいくらいなのに、アジアにはもう、めぼしい買い物は見つからない。そこでソフトバンクは、2013年、円高を活かしてスプリント社の株式の80%を210億ドル〔2兆5200億円〕で取得。スプリント株一株につき 7.65ドルを支払った。

    スプリント社は、米国で三番手の携帯電話会社だ。この分野を支配しているのはAT&T社とベライゾン社。この二社でワイヤレス通信の総売上げの75%、そして総利益の100%以上を占めている――ようするに、スプリント社とTモバイル社は赤字だ。もし、ぼくの知ってることがそれだけだったら、スプリント社が米国で成功するなんてまず無理だ、と言ったことだろう。つまるところ、二つのきわめて高収益な巨大企業と戦っているのだから。

    でもこれは、ソフトバンクが日本で固定回線ビジネスに乗り出したときと同じだ。そのとき僕がそれを見ていたら、やっぱり「まず無理だ」と言ったに違いない。そしてあとになって、その判断は大間違いだったと証明されたことだろう。もちろん、スプリント社を黒字転換させるのは難しい。かりにテコ入れに成功するとしても、何度も壁にぶち当たるはずだ。それは認めよう。スプリント社が300億ドル〔3兆6000億円〕の負債を抱えていることも問題だ。

    しかし、ソフトバンクには途方もない成功体験がある。経営不振に喘ぐボーダフォン日本法人を猛烈な努力で立て直して、世界最良のワイヤレス会社の一つにしたのだから。
    しかも今回、ソフトバンクが持っている武器はそれだけではない。ソフトバンクは、日本の2.5 GHz 帯域でたくさんの経験を積んでいる。米国のベライゾン社や AT&T社のネットワークの数倍のスピードを誇るネットワークを運用してきたのだ。ソフトバンクは、スプリント社の新たなネットワークの設計を手伝わせるため、日本から 200人のエンジニアを連れてきた。

    その設備だって、ソフトバンクとスプリントの二社が合わされば途方もない購買力になる。チャイナ・モバイルに次ぐ世界第二位だ。現に、アルカテル・ルーセント社、ノキア社、サムスン社〔いずれも通信設備メーカー〕は、スプリント社に18億ドル〔2160億円〕のベンダー・ファイナンス〔売り手が顧客に融資すること〕を行うことに、ちょうど合意したところだ。

    でも、いちばん大事なのは、ソフトバンクがすでに通信事業の事業再生に成功した実績があること。ボーダフォン日本法人を建て直した工程表は、スプリント社でも使い回すことができる。ネットワークの改善。コストの削減。顧客サービスの改善。そして何より、他社を殺しにかかる激烈な値下げだ。


    ここ数ヶ月、スプリント関連のニュースは芳しからぬものが続いている。業績予想は下方修正。株価も4ドルへと下落した。ソフトバンク株が下落した理由はこれかもしれない。でも、かりにスプリントがこの地上から消滅した場合でさえ、ソフトバンク株へ及ぼすインパクトは、一株あたりたったの5ドルのはずだ〔アメリカ市場に上場されているソフトバンク株は、この記事の時点で約30ドル〕

    スプリント社の300億ドル〔3兆6000億円〕の借金というのは、ソフトバンク社にとってはノンリコース・ローン〔仮にスプリント社が破綻しても、ソフトバンク社が引き継ぐ必要のない借金〕だ。いまの株価で言ってさえ、スプリント株のうち、ソフトバンクの持ち分は120億ドル〔1兆4400億円〕にすぎない。その一方で、ソフトバンクが所有しているアリババ社の株式の32%は、800億ドル〔9兆6000億円〕に相当する。日本での通信事業は、(減価償却前利益の5倍で計算すると)約500億ドル〔6兆円〕の価値がある。さらに、ソフトバンク社のヤフー!ジャパン社の持ち分は80億ドル〔9600億円〕だ。


    ぼくたちは、投資分析の一環として、ソフトバンク株を殺すシミュレーションをしてみた――枕を押し付けて窒息死させるみたいに。でも死ななかった。ただ単純に、どんなにがんぱっても殺せなかった。円安ドル高が、いまの1ドル120円から、1ドル180円まで進んでしまうことにした。日本の通信ビジネスの価値の三分の一が吹き飛ぶことにした。アリババ株はいま100ドル前後で売買されていて、つまり2015年の予想利益の30倍で評価されているけれども、それを控えめに20倍で評価することにして、一株60ドルで評価してみた。さらに、ソフトバンクがアリババ株を売却して、その利益に対する税金を払ったところまで仮定してみた。そしてスプリント社の株価を半額にしてみた。

    それなのに、この恐ろしく陰惨なシナリオでも、ソフトバンクの株価を、現在の株価である30ドルよりも大きく引き下げることはできなかった。つまり、最悪中の最悪のシナリオをシミュレートした場合でさえ、その資産だけに基づいたフェア・バリューで買える。ということはつまり、ソフトバンク株を買うと、孫正義という天才がタダで手に入るということだ。しかも、他の1300件の投資もオマケでついてくる。その上、スプリント社だって、ソフトバンクにとって途方もない成功として実を結ぶ可能性がある。


    ソフトバンク株をどう見るか。いろいろな見方がある。

    「ソフトバンクが抱える資産を、その時価の50%割引で買う」という考え方もできるし、「アリババ株を現在の価格の半額で買う」という考え方もできる。アリババ社は中国を舞台にした素晴らしい商売をしている。ゴーストタウンを建てまくり、誰も通行しない橋をかけまくる中国ではない。中国の一般消費者を相手にしているのであって、しかも中国人がオンライン・ショッピングで使うお金は日に日に増えている。

    アリババというのは、中国のオンライン・ショッピングそのものであり、この二つは同義語と言っていい。スマートフォンがもっと普及すれば、アリババ社の成長はますます加速するかもしれない。そして、目下進行中の高速 LTE 網の開始も、それと同じく拍車をかけるかもしれない。

    アリババ株の構造については一言必要だ。これに触れなければ怠慢と叱られるだろう。ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場されているアリババ株と、ソフトバンクが所有しているアリババ株には、中国のアリババ社に対する直接の経済的利権 economic interest がない〔普通株ではない〕。そのかわりに、ケイマン諸島の法人を通じて中国のアリババ社から利益配分を受けるという、契約上の権利がある。

    中国のアリババ社は、創業者兼CEOであるジャック・マーが所有し、支配している。この構造は、マヌケな投資家どもからアリババ社の権利をこっそり取り上げるマーの邪悪な意思の現れ…ではない。中国の法律が、特定の産業分野で外国人による所有を禁じているせいで、仕方なくそうなっている。

    中国政府がこの契約関係を違法だとみなす、というリスクは確かにある。しかし、アリババの大きさ――時価総額2400億ドル〔28兆8000億円〕――を考えれば、むやみな干渉はされないはずだ。中国で二番目に大きい公開企業を、法律をちょっといじるだけで消滅させるようなマネをすれば、中国経済は大きな代償を支払うことになるだろう。
    米国とだけでなく、日本との国際的な渉外関係もめちゃくちゃになって、中国という国にとって悪夢のような事態が訪れるはずだ。
    大金持ちのジャック・マーをさらに金持ちにするために、米国の株主だけでなく、ソフトバンクと、日本一の大金持ちである孫正義を裏切る――そんなことがあるとは思えない。
    (マーが完全に経営権を掌握していることが気に入らない、という人もいるかもしれない。しかし、創業者が善良で優秀な独裁者になる、という現象は昔から珍しくない。グーグルをみよ。むしろぼくはこう言いたい。マーが完全な独裁者だからこそ、長期的な時間軸で経営することができるし、だからこそアリババはイーベイを中国から駆逐できたのだ、と。だがこの話はまた別の機会にしよう)

    さらにまた、ソフトバンク株は、新興国投資のための手段として見ることもできる。中国だけでなく、インドへの投資にもなるのだ。

    バフェットとブランソンとジョブズ。この三人を雇って、数十年後には米国を超える経済規模になる市場で働いてもらうようなものだ。しかも、インターネットという産業セグメントは、国全体の経済の成長スピードに輪をかけて、さらにもっと速く成長している。


    そして、もちろん、孫正義その人だ。超合体・バフェット・ブランソン・ジョブズが、あなたのために投資してくれるのだ。ソフトバンク株がこんな安値で売られているのだから、新興国投資の投資信託なんか買ってる場合じゃあない。

    〔おわり〕

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    【訳者より】

    米国のバリュー投資家、ビタリー・カツェネルソン氏によるソフトバンク株の株価分析(というよりは孫正義論ですね)を翻訳してみました。

    これほど見事に孫正義をほめあげた文書は珍しいと思います。2015年の記事ですが、内容が古くなった部分はさほどありません。
    人を褒めるときはこうでなくてはいけません。徹底的に褒める。空疎な賛辞を連ねるということではなく、最良の本質を取り出すことにおいてです。

    いま投資界でもっとも文才のある人が、このカツェネルソン氏ではないかと思います。読みやすさ、わかりやすさ、説得力。その総合力が群を抜いています。

    そしてもちろん、バリュー投資家としての能力も確かです。この記事の時点でのソフトバンク株の株価は30ドル前後〔アメリカ市場での株価〕。その後、なんと20ドルを割り込む瞬間もあったものの、いまの株価は40ドル前後です。

    同氏によるソフトバンク株の分析は以前にも翻訳しました(孫正義は指数関数的成長をつかみ取る達人 バリュー投資家のぼくがソフトバンク株を買った理由』2016年9月)。また、同氏の記事は他にも一つ翻訳したことがあります(「奇跡の薬」を2つも擁する、ギリアド社の株価は…』2016年2月)。

    翻訳・転載の許可を下さったカツェネルソン氏に感謝いたします。


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    ビタリー・N・カツェネルソン Vitaliy N. Katsenelson Wikipedia

    ロシア出身。米コロラド大学および同大学院金融学科卒。CFA〔公認財務アナリスト〕。自身の投資情報ブログとして「コントラリアン・エッジ」。コロラド州デンヴァー市の「インベストメント・マネジメント・アソシエイツ社」の最高投資責任者。著書『攻めのバリュー投資 Active Value Investing』〔邦訳『バリュー株トレーディング レンジ相場で勝つ』パンローリング社〕、『横ばい相場の攻略本 The Little Book of Sideways Markets』。著書は8ヶ国語への翻訳あり。フォーブス誌にて「ベンジャミン・グレアムの再来」と称される。


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