【アレンジ怖い話】バリバリ
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【アレンジ怖い話】バリバリ

2019-06-26 02:28
    今回ご紹介する話は、恐らく最もと思われる話です。



    ゆっくりしていってね!!!



    これはね、バリバリっていう お話だよ


    小学一年生の男の子の話。

    その子、ある日、を見たんだ。
    何で夢か分かったかって?
    夢の中でその子は、少し前に卒園した保育園に居た。
    卒園してからは一度も、保育園に遊びにいったことはないから、すぐに「これは夢だ」って分ったんだ。

    カラカラ、と扉を開けて、保育園の中に入ってみた。
    時間は夕方くらい、保育園の中は誰もいない。
    子どもたちもいなければ先生もいない、だ~れもいない。
    ちょっと気味が悪かったけど、まぁ夢だしと思って、保育園の中を探検し始めたんだ。

    「あ~、小さいときはこのお部屋だったな」

    トントントン、階段を上がって

    「ここでも遊んだなぁ。 ここ年長さんのときの部屋だぁ」

    こんな風に、一通り見て回って…

    「よいっしょ…」

    なぜか、年長組さんのときの部屋に近いトイレ
    そこの個室の便座(トイレ)に、座ったんだ。
    別に、用を足したい(トイレしたい)わけじゃない。
    何でだろう?何でだろうなぁ?と、自分でもわからなかったんだ。

    ふと…何か音が聞こえることに気が付いた。

    ミシィ… ムシィ… ッシィ…

    その音が聞こえたあたりから、思い出し始めてたんだ。
    僕は、この夢を見たことがある…って。

    足元を見た。
    トイレの床に、クシャクシャに丸められた紙くずが落ちている。
    それを拾って、開いてみた。
    すごく汚い字ではあったけど、確かに自分が書いた字で、こう書かれてたんだ。

    ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
    ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
    ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
    ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
    ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
    ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり


    紙一面に、「ばりばり」と書かれていた。
    その字を見たら無性に、聞こえている音が気になり始めたんだ。

    音は、どうやら自分が入っているトイレから見て左。
    一番奥の個室から聞こえるようだった。
    個室を仕切る壁は、立ち上がった自分の顎の高さくらいしかない。
    座ったまま、少しずつゆっくりと、仕切りから顔を出して音のする個室の方を見てみたんだ…

    最初にすぐ、誰かの頭が見えた。
    もう少し伸びあがって、見てみた。

    すると、その子の耳のあたりまで見えた。
    髪が長い女の子のようだった。
    もう少し伸びあがって見た。

    口元が見えた。
    口元は…で真っ赤だった…
    もう少し、伸びあがった。

    手元が見えた。
    何かボールのようなものを持っていた。それを口元まで運んでいた。
    その時に、あの「ムシィ…」って音が、聞こえるようだった。

    人間の…だった
    頭を、食べてたんだ。
    頭を食べる、音だったんだ…

    僕は、全部思い出した
    前にもこの夢を見た…
    さっき拾った「ばりばり」と書いた字は、この音を書いたものだったんだ…

    あの子に捕まったら、殺されて僕が食べられるんだ…
    絶対に捕まっちゃいけない…

    逃げなきゃと思い、背を丸め音がしないように個室のドアを押し開けた。
    個室から出たら、ついドアから手を離してしまい―

    バンッ!!

    扉が勢いよく締まる音が響いた。
    まずい!

    すぐに、一番奥の個室のドアが開いて、口元を血で真っ赤に染めた女の子が出てきた。
    そこからはもう必死だった、足がもつれながらも走り出し、廊下を走り、階段を駆け下りた。

    (駐車場まで逃げたら、助かる!!

    それを僕は知っていた。
    なぜなら、前に同じ夢を見た時、駐車場まで行ったら目が覚めたから!
    ガラガラッと勢いよく扉を開け、靴下のまま外に飛び出した。
    駐車場へ続く門まで一直線に走る。
    あの扉を開けて外に出れば!!

    ――!!

    扉には「南京錠」がかけられていた。開けられないカギだ。
    どうして!? 前はこんなもの、ついてなかったのに!!

    後ろを見ると、あの女の子が保育園から出てくるところだった。

    別の出口は無いかと考えた。
    ある―!

    僕は園庭の方に駆けだした。
    女の子も後ろをついてくる気配がしたけど、怖くてとても振り返られなかった。
    園庭の反対側、フェンスにある扉。
    そこには、保育園に通っているころから鍵がついていた。
    ナンバー式の鍵だ。番号を知らないと開けることができない。
    でも僕は、園庭で遊んでいるとき、こっそりいじって偶然開けてしまったことがあるんだ。

    (番号は…「1234」!!)

    鍵に飛びついて、番号を回して合わせる。
    焦って指が震えて、上手くあわせられない…!

    1・・・ 2・・・

    後ろをチラりと見る。
    女の子はもう、園庭の中ほどまできていた。

    3・・・ 4・・・  開け!!

    カチャッ

    開いた!
    すぐに鍵を外し、扉を乱暴に開けながら園庭から飛び出した。
    後ろを見たら、フェンスのすぐ向こう側、開いた扉の向こうの園庭の方に、女の子は立っていた。
    やっぱり、こっちには来れないんだ。

    ――助かった!!

    女の子が、ぽつりと呟いた

    今回は、捕まえられると思ったのに」

    今回は』… やっぱり、『』もあったんだ…

    そこで目が覚めた。
    汗びっしょりだった…

    忘れないうちに、今見た夢のことを、ノートに書かなきゃ!
    『次』に同じ夢を見た時に、うまく逃げられるように。
    机に向かい、急いでノートを開いた。
    開いたページを見て、僕は愕然としてしまった―


    『ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
     ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
     ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
     ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
     ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
     ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり』



    ・・・僕は、夜眠るのが、怖いです。
    次にあの夢を見たら、上手く逃げられるか分からないから。






    【考察】

    元ネタは、同じタイトル「ばりばり」です。
    ただし、かなりアレンジはしてあります(主人公の男の子の設定がだいぶ違う)

    元ネタは「中学一年生」で、「卒業した小学校」の夢です。
    これだと、保育園の子には、ちょっと想像しづらい
    だから思い切って、「小学一年生」で、「卒園した保育園」の夢にしたんですね。

    つまりは、まさに今 自分が通っている園のお話。
    臨場感はバッチリです、感情移入しまくりです。

    加えて、「音」もふんだんに出てきます。
    タイトルにもなっている「ばりばり」、頭をかじる音なのでそこはリアルに演じます。

    ものすごくですが、最後は(一応)助かるお話なので、終わると安心感もあります。
    タイトルの「ばりばり」という馴染みやすい(?)のもあってか、子どもたちにとても人気なお話です。

    でもこのお話を聞いた子は…園の一番奥の個室(女の子がいた個室)は、使いたがらないでしょうねw


    あ、冒頭に「ゆっくり」出した理由ですが
    お話の中で女の子が食べている「頭」、生首の画像かイラストでも載せようと思ったのですけど
    あまりに怖い画しかなかったため、マイルドにするためにアレにしました


    ※この物語はフィクションです
    ※登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。



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