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モハル! 謀略編【極】
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モハル! 謀略編【極】

2020-01-14 01:16

     【 謀略! 暴走の竜姫 】

     「待ちなさい!」

     鈍色の騎士に抱えられて、ナナ由来の重弩を構え
     金獅子を牽制する皇女・・・

     「おや、殿下 もう怪我はいいのかよ」
     「レイアはわたしの・・ 私の獲物よ!退がりなさい!!」
     「・・自分で飛べるようになってから言ってほしいもんだが・・・
      まぁ、いいぜ 目当てのもんじゃなかったんだ 後は殿下に任せるとしよう」

     落下する風音がもう一つ
     ダァン! という着地音と共に背後に現れたのは
     ティガ・レックスの背に乗った融合体の少女達と・・ハンターだった

     「あーあ・・時間切れか」

     ・・ゾクッ
     ハンターの方へ目線をやっていた金獅子は
     何か得体の知れないモノが立ち上がった気配を感じる
     引き裂くように横薙ぎにされた鋭い爪を
     間一髪で飛び下がって回避した

     そこに居たのは、全身真っ黒の、赤い眼光ゆらめく
     レイア姫だったモノであった

     「・・・これは殿下の手に余ると思うが」

     「え? 何? あれ、姫様なの??」
     「連レテ行かレタラ 終わリダ 抑え込むゾ」
     金獅子は再び指輪を構える
     ティガ・レックスは咆哮を上げ、レイア姫だったモノの注意を引いた
     「なんだ、手伝ってくれるのか?」

     ゴルルルル・・・
     「トットト カエレ 金獅子」
     「・・・そうかい じゃ、頑張れよ」

     指輪は発動されたが、獅子を一瞬で上空高く跳ね上げ
     その場から飛び去った
     どうやら、離脱に使ったらしい・・・

      黒い姫様は、金獅子が飛び去った空を見上げ、ゴキゴキと
     抉られた翼を元に戻していく
     「・・・飛バセルカ!」

     ティガは飛び掛かり、押さえつけようとする
     赤い目は組み付いた相手をようやく見た
     質量差もあってしばらく押さえつけていたが、翼を広げるバンッという音と共に
     黒い姫は上空に逃れる

     直後に急降下し、敵を踏みつけ、地面を沈下させるほどの亀裂を作った
     ダメージが過ぎたか、外装が崩壊し中から現在の本体である
     虎縞のアイルーがテンテンと跳ね飛ばされてきた
     ハンターが伴っている融合体の少女、ザザ美が受け止める・・・

     「・・恐ろしいニャ どうやって止めるか・・・」
     「暴れさせといたらダメなの?」
     融合体の妹の方、ギザ魅は再び質問を投げかける
     「・・・テスカートには古龍すら捕縛する仕掛けもあるニャ
      この場に留められなかった場合・・ 最悪連中に捕まるニャ」

     謎の黒い竜・・・ リオレイアに似ているが、違う・・
     確かあれは・・ 怒る度に深度が増していく
     なんとかして段階を進めずに、鎮静させる必要がある・・・

     赤い目がこちらを見た
     来る・・・ッ!

     カッ!
     閃光玉を盾にぶつけて破裂させる
     ・・怯んだ! まだ段階は低いのか、融合体では勝手が違うのか
     ハンターはそのままタックルを仕掛け押し倒した
     ・・・だが次はどうする?

     「ザザ美!」
     「・・・ッ、そうだ、鎮静剤!」
     だが鞄がない。度重なる戦闘で落としたかと思われたが、
     荷物は彼女の師匠が餞別にくれた、モノブロスの頭骨の中に収納されていた。
     あくまで予防薬だが、他に手はない 試す価値は・・・
     虎を地面に置き、走り出す

     だが、ザザ美が駆け寄るよりも早く、ハンターが引きはがされ
     岩壁の方に転がり、ぶつかった

     起き上がった赤い目が、チラリとザザ美を見る

     「ひ・・・」
     「姫様! 正気に戻って・・」

     「シャルカ! 私を(レイアに)投げなさい!」
     「・・・御意」
     鈍色の騎士は滑空し、爆弾を投下するように皇女を放す

     「レイアアアアァ!」
     スッ
     チラリと上空を見た黒い姫は、落ちてくるナナを・・
     ・・・避けた(笑

     「ちょあああああ! なん・・」
     咄嗟に滑り込んで皇女を受け止めるザザ美
     薬は投げ出してしまった・・・

     見向きもせず羽ばたくと、空にいるシャルカに向かっていく
     「地上に戻れ!」

     強風を起こして黒い姫を押し戻す
     しばらく押し固めていたが、徐々に翼を広げはじめる
     再び大地を蹴り、シャルカに向かって突進した

     鋭い爪を剣で受け、空中で斬り結ぶ
     大振りな一撃を盾でそらし、突風を乗せた突きで、地面にたたき返す

     「今だ!全員で押さえ込め!」
     「・・グ アァァァァ!!」
     今度は、ハンター一人ではなく融合体全員でレイアを抑え込んだ
     姫の腹上で交差しながらそれぞれ右手、左手、翼を押さえつけつつ
     ハンターと姉妹、その上にナナが乗る
     「お、おも・・ ぐぇぇぇ!」
     「ああっ お義兄ちゃん! 頑張って!」
     融合体は、見た目に反して重く・・本体に近い重量がある
     つまりは3体のモンスター+成人男性(ハンター)分の重し・・
     流石にこの重量はすぐに跳ね飛ばせないらしく、姫はもがくばかりだ。

     サイズ的に役に立てない虎縞アイルーは、落とした鎮静剤を拾って・・

     ザラザラザラーッ
     ・・抵抗して何やら叫んでいる口に薬を流し込んだ
     「・・ガッ ゴホッ・・・!!」
     「吐かれるニャ 口を閉じさせるニャ」
     「無茶するわねぇ・・」

     顎を押し上げてから口を強引に閉じさせる・・・
     いくらかは吐き出されたが、喉の動きを見るに
     いくつかは飲み込まれただろう
     流石に息が苦しそうなので手を離した

     ぺた・・ ぺた・・・
     どこかで聞いた足音が、石切り場の崖を登ってきた
     アルビノの少女、ましろがレウス王を背負って連れてきたのだ
     登り切った後、まだまともに歩けない状態の王に肩を貸す

     まだ目が赤いが、涙目になっている黒い姫の近くまでくると
     王は姫の顔をつかみ、真剣な面持ちで訴える
     「・・お前は私の娘 レイア・リオラール! この国の姫なのだ・・!」
     「ゴホッ・・・・ レイ・・ わた・・し は・・・」
     「・・・」

     黒く染まった甲殻は、黒みがかった緑色に・・
     赤く光っていた目も元の眼に戻りつつあった
     暴走は収まり、全身の力は抜け、眠るように気を失ったようだ

     「・・・飛べるものはレイアを医務室へ頼む」
     「私が運ぼう・・」
     「あ、殿下は歩いて戻ってきてください」
     「シャルカァァァ・・ いや、うん・・いいわ、そうするわ」

     つづく
     
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