モハル! 探索編【砂】
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モハル! 探索編【砂】

2020-08-10 01:26

     【 探索! おちた磁龍(極龍) 】

     峡谷で1泊した後、特に何事もなく ゲーネ・オース隊のキャンプに到着した

     ・・途中で入れ替わるつもりだったが道は狭く、
     ティガレックスと駐留部隊がにらみ合いになった後 慌てて出て行って事情を説明した


     「・・・なるほど、そうでしたか」
     「目的は2つある。創世の碑文の確認と
      ・・・最近ここに現れたはずの古龍の・・保護だ」
     「と、いうと・・ あの奇妙な砂嵐を起こしたやつのことかな」
     「先に・・・保護しようと思う
      いくら古龍でも、日が高くなれば・・・」
     「もう、どこかに隠れているんじゃないの?」

     リィン・・
     鋼龍刀にはめ込まれたルコ=ディオラの角が反応する
     刀を抜いて、探るように水平に動かすと、砂漠への出口から右斜め前辺りで
     ひと際強く輝いたように見える

     「こいつを頼りに行こう」

     「砂の上を行くなら、ガレオス船をお使いください」
     「・・・大丈夫なのか?」
     「よく訓練されたガレオスですから、急に潜ったりはしませんよ
      ・・・咆哮に弱い点は改善できませんでしたが・・・」

     ガレオス。砂の上を泳ぐ砂竜と呼ばれる中型モンスターで、
     砂中移動に関して言えば、ディアブロスもできるため何とも言えないが
     常時高速で砂中を泳ぎ続けるのは彼らだけである。

     もしも彼らの知性がより高く、機敏であれば
     誰もガレオス達をとらえることはできないだろう・・・

     などと考えているうちに用意されたのは、4~5人乗れそうな甲板を持った
     木造船だ。動力がガレオスだからか、帆などはない。

     船の傍らには・・・
     青い鱗鎧に、ヒレ飾りのついた兜、スカートのような腰回りに
     ・・・太い尾びれのような尻尾をなびかせている
     どうやらガレオスの融合体もいるようで、ガレオス船の操縦者だと名乗った

     同じ船に乗り込むわけではなく、先導しながら追従させる形のようだ


     のしのしと、歩いてついてこようとするティガに
     「・・・音は、立てない方がいいと思うんです。起きられたら厄介でしょう?
      もう1隻用意していますのでそちらへどうぞ」
     「・・・フム、一理アル」
     「よろしく頼む・・ えーと」
     「ガリィとでもお呼びください」

     日除けの外套を荷物から取り出し、全員に渡す
     手際よく、手慣れていたが 女の子らしくくるっと回ったりして
     自分の姿を確認している様は・・ あーかわいいなぁ!

     ハンターと、姉妹、ディアナで1隻・・ ティガで1隻

     合計2隻のガレオス船が、ルコ=ディオラの角が導く方角へ静かに滑り出した
     先頭には頭と背びれだけ出し、スゥーッっと砂上を泳ぐガリィ

     ザザザザァ・・・
     砂上を移動する音が静かな砂漠に響く
     平面はもちろん、砂丘の起伏すらなぞるように滑走し
     砂竜の気持ちに少し近づけそうな気がしたが、手すりを握って
     振り落とされないか気をつけることで頭が一杯ではあった

     ティガはというと、波乗り板のようにへばりついており
     勘弁してくれという顔をしている

     谷はもう遥か向こうになり 日も高くなってきた
     見渡す限り平坦な砂漠が続く・・

     何か黒いものが、景色に混じり始める
     ・・・いよいよか?

     「・・・見つけました」

     それは、黒い何かが渦巻いた中心に倒れていた
     角が折れている・・ ように見える
     ルコ=ディオラの角は、ひと際強く輝く・・・

     呼応するように、倒れている・・恐らくルコ本人は
     ぴくり、と指を動かした後 砂を掻いて手を胸に引き寄せた後
     頭を押さえながらゆらり、と立ち上がった

     「あわわわわ・・・」
     「戦闘準備! ガリィは離れててくれ」
     「・・・了解」

     「あ・・・? 何? それ・・・私の・・角?」
     「ナンで、あんた・・・ アンタ・・・ もしかして・・ハンター?」

     「アンタが・・・ シャルカ姉さまを・・・」
     「あぁぁんたぁ がぁぁぁぁ!!!」

     パンッ という謎の接触音の後、急に吸い寄せられ始める(磁性をつけられた)
     「わ、わぁぁぁ!」
     「ちょっと、これ・・マズいんじゃ」

     ルコの周囲には黒いもやのようなものが激しく凝集していくのを感じる
     ・・・このまま吸い寄せられると・・何とは言えないが、危険だ

     砂の上を引きずられ、ついには体が浮き始める
     どうする・・ そう・・ 困った時の閃光玉ァーッ

     ピッカァ!

     「グゥッ!!!」

     浮かされた体は吸い寄せの中断により砂上に落ちる
     ・・とはいえ、発見時よりかなり近くに移動させられてしまった
     無力化する以外に道はないか?

     鋼龍刀【磁鉄】を構え、様子を伺う
     腕や尾を振り回しながらもがくルコ=ディオラの融合体は
     こちらを見つけると再び睨みつける・・・

     「私の角を・・・ 勝手に・・」
     「・・よく見ろ!」
     「ああ?」
     「お前の角と、シャルカの素材は相性がいいそうだぞ!
      ほら、こんな一つになってるだろ! だからほら落ち着けって!」
     「・・・何言ってんのよぅ」

     ギザ魅は呆れていたが、どうやら当たりらしい
     胸と頭(角のあった部分)を抑えながら不気味に顔を紅潮させる

     「ハァ・・・ ハハハ! そうよ! 分かってるわねぇ!
      それは・・あんたが持つべきものじゃぁない・・・ 寄こしなさい!!!」

     ジャキィ! ジャリィィン!
     刃の交わる音・・ 咄嗟に刀で防いだが、
     ルコ=ディオラは恐らく本人由来の双剣を具現化して突進斬りを仕掛けてきたようだ
     狂ったように連撃を続ける・・・

     ヘイトが俺に向いたのはいいがどう反撃したもの・・か
     目配せすると ギザ魅が例の棒を構え、鎌を具現化させて
     大きく振り回し・・ パンッ ゴロゴロゴロ ズザーッ

     「デジャヴ・・」

     片手をギザ魅の方に突き出した・・それだけで弾き飛ばす
     一瞬だが地面に黒いもやが発生したように見える・・ 磁力を使う時のアレなのか?

     続けてルコの背後からティガが飛び掛かり、右前足で押しつぶす・・が
     双剣を交差させて受け止め、また重量差をものともせずパァン、と弾き飛ばした


     「ああ・・ もう・・・ めんどくさぁい」
     
     ギュオ

     ルコは上空へ舞った
     「引き寄せる力・・ 弾き飛ばす力・・・ 2つ同時に発動したらどうなると思う?」
     「・・・離れろ!!」
     「にぃ がぁ すぅ かぁぁぁ!!!」

     ギュオォォオォォ!!!

     「うわぁぁぁ!!」
     ルコの足下へ吸い寄せられる・・・黒いもやが激しく波打ち、
     ・・・出会い頭にやろうとした攻撃を再び行うつもりのようだ!
     足は鉛のように重いうえに砂の上、思うように動けない・・

     離れていたガリィ以外は、全員黒いもやの内側に捉えられてしまった

     「アハハハハ!!! 潰れろッ!!!」

     がくん

     「え?」
     
     足下に集められただけで、上空に手が出せないわけではなかった
     協力してルコを引きずり下ろす
     若干背伸びしたティガの体を姉妹とディアナが登り、ルコの尻尾を引っ張った

     殺すわけにはいかないが・・・ 尾でも切っておこうか

     「ちょ・・・ 待って やめ イヤーッ!!」

     ぶちん☆



     つづく
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