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夢広がる「常温核融合」改め「凝集系核科学」。将来は水で車が走る?
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夢広がる「常温核融合」改め「凝集系核科学」。将来は水で車が走る?

2016-09-13 23:45

     古からエセ科学と呼ばれていた「常温核融合」が、なんか地道に進んでますよね。

     米で特許 再現成功で「常温核融合」、再評価が加速  :日本経済新聞 

     だいたい一年に一回くらいのペースで「進んだ!」ってニュースが出てきます。

     「常温核融合」改め「凝集系核科学」と呼ばれる技術。特殊な電極に高圧の核燃料ガスを反応させると核融合が起こり熱が発生し燃料元素は別の元素になるという現象です。

     私が小学生の頃、今から35年くらい前、私が持っていた科学感は「原子力発電は過渡期の技術で、将来はクリーンな核融合発電になる」というものでした。

     残念ながら、いわゆる「1億度」で行う核融合発電はなかなか難しい技術で、少しずつ進歩はしているものの、いまだに実用のめどは立っていません。

     一方ではるかに低い温度でできるとされる「常温核融合」はもしもできたら夢の技術ということで、幼い頃からも、いやーできたらすごいねー、でもなんかできないしー、みたいな雰囲気は漂っていました。当時はまだ普通の高温核融合に楽観的でしたから、まあできればラッキー的な存在でしたが、高温核融合の技術がなかなか進まなかったため、原子力発電は過渡的技術としてではなく、恒久的な技術としてすっかり定着してしまい、常温核融合もエセ科学としての扱いが定着しました。

     そんな「常温核融合」ですが、「凝集系核科学」と名を改め、地道に研究が続いています。

     もしかしたら結局ものにならないかもしれませんが、再現実験ができるようになってきていますから、私たちは過剰に期待することなく期待に胸膨らませていい時ではないでしょうか。

     なにしろ現代の物理学では説明できない現象ですから、科学界としても簡単に認めるわけにもいきません。しかし、世の中では、暗黒物質の謎や、もしかして「第5の力」があるのではないかと、実はわかってないことだらけで、「常温核融合」もやみくもに否定する必要はありません。逆にこの現象が起こることが確定したら、新たな科学の幕開けです。

     もしもこの現象が確定したら、なにが起こるのでしょうか。

     とにかく大きなインパクトは、この凝集系核反応は、小さな装置でできてしまうということです。元記事の装置は、その辺の研究室に入るとても小さなものです。

     しかも基本的に触媒と高圧ガスの組み合わせ。今触媒の世界は飛躍的に進化していて、仕組みが分かれば設計して作れる時代。

     今は原理がわからないので、
     その手法とは、以下のような仕組みだ。円筒形のチャンバー内にワイヤー状のパラジウム電極を2つ配置し、その周囲をニッケル製メッシュで囲む。この状態で、電極に高電圧をかけて放電処理した後、100~200℃で加熱(ベーキング)処理する。この結果、パラジウムワイヤーの表面は、パラジウムとニッケルによるナノスケールの構造を持った膜で覆われることになる。
    と職人芸で触媒を作っていますが、仕組みが解明されれば即簡単に触媒が作れるようになるでしょう。圧力も減るに違いありません。

     これは下手すると、電池サイズでだって核融合を起こせるかもしれないかもしれないのです。ドラえもんの動力はかつては原子力という設定だったのですが、今は違う設定らしいのですが、それが一周して実現してしまうわけです。

     なんかそうなってしまうときの社会というのはなかなか想像できません。というか、わりとぶっちゃけ、石油どころか、太陽光とかその他自然エネルギーもどうでも良くなって、核融合一択かもしれません。

     そうなると、核融合に必要な重水素を作る技術を持つ企業が世界を牛耳ることになるのかもしれませんが、これもどうせあっという間に技術が進化して、水さえあればどこでも誰でも作れてしまうようになるのかもしれません。

     地球温暖化にも歯止めかかりますしね。こんな何もかも一発解決なんてほど世の中甘くないかもしれません。それゆえにだれもがいぶかしがる技術ではあります。たとえ実現してもなにか落とし穴がありそうだとも。が、まあここで夢見るのに罪はないでしょう。

     とりあえず、重水素使いまくってヘリウムいっぱいできて、ヘリウム不足は解消するけど、結局それはどんどん地球から逃げて行ってしまうので、え、地球どんどん軽くなっちゃうじゃんという問題はあるけど、きっとそんなの微々たる量だし、それが問題ならその頃にはきっとヘリウムも違う元素に転換する技術ができて無問題だろうくらいまでは妄想しました。
     
     しかも、もしこの技術が、プロトニウムなどの有害放射性物質の無害化に使えたら、私たちが心を痛める核のゴミ問題が解決することになります。研究はされているようなので、ぜひ実現されてほしいものです。できれば生きているうちにっ!!


    《ワンポイントミライ》(

    ミライ: 夢見るのに罪はないですね! 水で車だって走らせられそうです。水と言っても重水素水ですけど。

    フツクロウ: ホッホ。

    ミライ: この凝集系核反応って再現されると科学界が認めたら、こぞってなんでだって話になりますよね。とりあえず、今検証が進められている「第5の力」があるなら、すごく関連してそうですし。

    フツクロウ: まったくじゃの。同時多発的にその辺が騒がしいの。
     
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