都議選から一夜明け、安倍首相の責任問題で盛り上がっていますが、若い世代を中心に自民党や安倍首相の支持率は高い傾向があります。理由として「だって他にいないし」という声をよく聞きます。

 自民党から民主党に政権交代したのが7年前、その前後は、だれが首相をしても1年しか持ちませんでした(その中には当の安倍さんも含まれていますが)。その混乱の後に4年以上安倍さんは首相をこなしています。抜群の安定感です。

 一方、日本の国会では「党議拘束」のために政府が通すと決めた法案は野党が何をしようとも通ってしまいますから、野党はただクレームをつけているようにしか見えません。

 ですから、若い人にしてみれば、安倍さん以外が首相をこなす姿がまったく想像できないのも無理ありません。

 もし、今後安倍さんが辞任するようなことになれば、また毎年首相が変わるような政治に逆戻りするのでしょうか。

 そもそもなぜ安倍さんは長期政権を維持できているのでしょうか。

 その一つは、今回の安倍政権では官僚の人事を掌握し、特区の制度を作って、自分のやりたい政策を押し通す仕組みができあがったからです。

 その上周りをお友達で固めることで、より強力に推進する体制にしたこともあります。いわゆる「安倍一強」です。お友達には甘くそれ以外には厳しいことで、誰も安倍さんに逆らえないようにしました。

 それは官僚の人事掌握や特区推進体制を作る上でも必要だったでしょうから、必ずしも否定すべきものではありませんが、やはり副作用が出てしまっているようです。昔から変わらぬ政治と金の問題です。

 その疑惑を彼は晴らすことになるかもしれませんが、失脚する可能性ももはや無視することはできません。

 そうなれば他にいようがいまいが、日本は他の首相でやっていくしかありません。

 でも大丈夫です。古い既得権益に縛られる省庁の規制を突破する仕組みは出来上がりました。10年ほど前は政治が膠着してしまいましたが、今は新しいやり方ができます。

 昨日も示したように、これからの政治家は透明化こそが支持の基盤にもできます。

 それが進めばそもそもどんな人が首相にふさわしいのか、その資質から変わってくるでしょう。

 それにしても、テレビ見たんですけど、政治家のみなさん、顔が生き生きしてます。麻生さんに至っては新しい派閥を作っておいて、「安倍政権をど真ん中で支える」とか言ってましたが、顔には嘘ですとありありと書かれています。

 若い人は野党が離れたりくっ付いたり出たり入ったりを見て、見苦しいと思っていたことでしょうが、これからは同じことが自民党の中で起こります。昔もそうで、別にごく普通のことです。

 これから政治はダイナミックに変化し、そしてどんな姿で安定するのか楽しみです。


《ワンポイントミライ》(

ブラックミライ: 思ったより単純な構図に見えますね。今回の疑惑。

フツクロウ: ホホホ。今日は黒いの。

ブラックミライ: フフフ。