(前回、ミライはgoogle map api を使った拡大できる世界史年表をフツクロウに見せる。フツクロウは感心しながらも、Preziというプレゼンソフトが似ているのではないかと指摘する。)
ミライ: 先生……。
フツクロウ: ホイ。見てきたかの?
ミライ: はい。見てきました。 Prezi。いいですね。ズームインできるプレゼンが簡単に作れちゃいます。はっきり言って私のやったことは全て無駄だったのかと、いったん絶望しました。
フツクロウ: ホウ。それで?
ミライ: いったん絶望したんですけど、私が調べる限り、基本1枚絵で、大きい字は大きいままで小さい字も小さいながらも常に見えているようです。もしかしたら隠す方法あるかもしれませんが。
フツクロウ: ホウホウ。
ミライ: だとすると! Prezi はツリー構造を示すことはできますが、ロングテールを示すには少し問題があります。
フツクロウ: それはなぜじゃ。
ミライ: ロングテールでは小さいものも無数にありますから、集めると大きいものと同じくらいの面積を占めることになります。
フツクロウ: ほうじゃの。
ミライ: なので、細かいことをたくさん書こうとすると、詳細地図を敷き詰めたようなものになります。つまり細かいところまで書いてあると、大きい区分たとえば「東京都」といったものも小さく書く必要があって、つまり引いて見ると小さくて見えなくなります。
google map などはそれでは話になりません。引いた時は細かい情報は消して大きな区分だけを大きな文字で書くことで、言い換えるといろんな縮尺の地図を用意することでロングテール情報を扱っているのです。
フツクロウ: まさにその通りじゃの。そもそも Prezi はプレゼンツールで、基本的にその上の情報全てを紹介することになるが、地図上の情報を全部読む人はほとんどおらんし、それも想定されておらんからの。ふむ。それぞれ、構造的には二次元的な情報と、三次元的な情報というところも、重要な分岐かもしれんの。良く考えたの。
ミライ: ええ、あの努力が無駄になるかと思うと、正当化するのに必死でした。
フツクロウ: ホッホッホッ。崖っぷちじゃったか。
ミライ: はい。拡大しても、文字の大きさはそのままにすることで、書ける場所をどんどん増やせる点にがんばって理屈付けました。google map 年表方式はどんなに細かいことを調べても、書き留めることができるので、この用途には向いていると思います。
でも、Prezi は簡単に作れていいです。今の年表は汎用の画像編集ソフトの GIMP やら座標計算にエクセル、プログラムにRuby, Javascript を組み合わせて実現しているので、はっきりいってかなり手間です。Prezi 見ちゃったら、ちょっと今の形で続けるのはばからしくなりましたね〜。やっぱりgoogle map 上で直接編集できるような感じにしないと。
フツクロウ: なかなか、歴史そのものを調べられんの。
ミライ: ……。すいません。
フツクロウ: かまわんかまわん。苦手ということは、昔とはやり方を変えなきゃいかんということじゃ。
ミライ: ですよね! とはいってもちゃんと調べたんですよ!
フツクロウ: ホウ。
ミライ: この辺です。
フツクロウ: 古代ギリシア・ローマ帝国か。